優良企業の社員は睡眠も優良だった!世界は眠って利益UPの時代

はじめに

戦後の日本は急激な発展を遂げてきたわけですが。1960年代の日本人は世界平均と同じだけ睡眠時間とっていました。しかし、寝ないで頑張るのが美徳だ!の時代を経て、今の日本は毎年、睡眠時間短いランキングのトップ争い状態です。
しかも、バルルがはじけて以降、特に昨今は経済的低迷国です。明日の生活は大丈夫か?不安な気持ちが過ります。その低迷理由の一つは、働き方とそれに伴う睡眠時間の短さが影響を与えている可能性が高いかもしれません。
寝ないとパフォーマンスが落ちる!わかっちゃいるけど・・・。今回はそんな皆さんにお届けする情報です。

生産性や利益は社員の睡眠に関係する

(1)先ずは、最近の日本そして日本人は大丈夫?と思わずにはいられない、世界経済フォーラムで発表されたデータです。

引用:https://www.weforum.org/agenda/2019/04/which-countries-get-the-most-sleep-and-how-much-do-we-really-need/

横軸がGDP、縦軸が平均睡眠時間、どの国がどこにいるかの分布図です。

◇分布図全体を見ると、その分布は左下から右上へ右肩上がりの傾向が見て取れます。
つまり、GDPの高い国ほど、それなりによく眠っているともいえます。

◇また、アジアとヨーロッパを比較すると、ヨーロッパはGDPが高く、良く寝ている。
アジアは、GDPは高くてもヨーロッパ程寝ていない。
よく言えば、寝ないで頑張る勤勉な?傾向があるのかもしれません。
アジア圏に伺うと、経済がグングン発展中の地域では、最近不眠症のビジネスマン増えてきた。前はあんまり聞かなかったのに。そんな声を耳にします。
これは単に忙しくて寝る時間が減っただけでなく、リラックスする時間や自分のための時間が無くなっている事にもある様に感じます。

◇さらに、赤丸で囲ったJapanはどうでしょう?異質であり異常に思えます。GDPは今や中の下。睡眠時間はダントツ少ない。
寝ないで頑張っても生産性が最悪!寧ろ寝ないで一人ひとりが効率・や脳力を落としているから伸びないのでは?なんとムダが多いのでしょう。

睡眠教育後進国ニッポン。それを勿体ない・おかしいと考える機会が今までは無かった。睡眠に目が向いてきた今こそ、根本を見直すべき時ではないでしょうか?

(2)また、NIKKEI睡眠カンファレンス2022で発表された慶應義塾大学山本勲教授のデータがあります。

2017年18年21年に上場企業を対象に行われました。
もちろん、職種などにもよって睡眠時間は影響を受けます。
が、企業単位で見ると、

◇上位10%の企業と下位10%の企業では社員の睡眠時間に約1時間の差がありました。

◇また、やはり残業時間が長いと睡眠時間に影響が出る事も分かりました。

◇そして、社員の平均睡眠時間と経常利益率の関係を調査したデータでは、平均睡眠時間が多い企業ほど、経常利益率が高いことも分かりました。
更に、1年後、2年後でもその傾向は変わらなかった。
⇒利益率と睡眠時間は相関している!

つまリ、利益を上げている優良企業ほど、社員は良く寝ている。
全部AIにお任せできるわけではありません。従業員一人ひとりの能力を100%引き出してこそ、利益が伸びるのです。
寝る子は育つではありませんが、きちんと寝る社員は将来も期待できる優良株!と経営側は捉えても良いのかもしれません。

眠らないとパフォーマンスは落ちる。メンタルに影響が出てイライラしたり落ち込んだり人間関係も悪くなる。これは誰もが実感しているはず。
にも関わらず、寝ないのは何故でしょう?

確かに、労働人口の不足、企業の仕組みやルールの問題、通勤時間が長いなどの社会事情、消費者の欲求、そういった個人では中々どうにもできない事情もあるでしょう。
でも、それだけが理由ではありません。『睡眠』も含めたタイムマネジメントや生活の組み立てを考えるのは自分です。

まとめ

健康経営や働き方改革を進めるのは企業の務め。自己管理で睡眠時間を確保するのが優良社員の務め。睡眠で自分の健康や能力も向上しますし、そんなあなたの力で会社の利益は上がる。社会が活性化する。良い循環が回りだす国になれるといいですね。

それでは、今夜も良い眠りを・・・☆

プロフィール

Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。
スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/
快眠サロン水月~mizuki~   https://mizuki-kaimin.com/
新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)

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