「遊び心」の効能

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

多くの専門家が今、遊び心と脳の潜在能力の関係に注目しているようです。そこで今回は、能力と効率を最大限に引き出す効果があるという「遊び心」の効能に注目してみました。

エッセンシャル思考と遊び心

シリコンバレーのコンサルティング会社THIS Inc. CEOのグレッグ・マキューン氏が考案し、書籍化された『エセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』は、日本でも累計40万部を突破し、現在まで売れ続けているロングセラーです。

エッセンシャル思考とは、本当に重要なことに集中することで、人生が充実するというコンセプトの思考法です。

エッセンシャル思考を身につけるための第一ステップが「本当に重要なことを見極める」ことで、そのために「5つの技術」挙げられ、その3つめが「遊び心を持つこと」です。

  1. 余裕を持つこと
  2. 時間を持つこと
  3. 遊び心を持つこと
  4. 十分な睡眠を取ること
  5. 明確な価値基準

遊び心を持つことは、人生の選択肢を増やし、大局的な視点を養ってくれるとされています。

遊び心とは「どんなことでも遊んで楽しんでやろう」という気持ちです。遊び心は、何か物事に取り組むときの心の有様を表しています。

遊び心がもたらすメリット

仕事に遊び心を持つメリットは仕事におけるパフォーマンスが向上するからです。

遊び心とは心の余裕にほかなりません。パフォーマンスをあげることも大切ですが、仕事を楽しくすることも、あなたの「遊び心」ひとつと言えそうです。

◆「選択肢」を広げてくれる

遊びからは「新しいことの発見」があります。新しいことを発見するとそれを選択するかどうかという「選択肢」が増えるのです。
遊びを体験することによって、自分が気づかないうちに「自分の中での選択肢」がどんどん増えているのです。それは「柔軟な発想力」にも繋がります。そうした「遊び」の積み重ねによって、今までと違う、規定のレールから外れた「優れた物事を生み出す、創造力」を育みます。
成功を収めた人のきっかけは、ちょっとした「遊び心」から生まれた行動がルーツである場合も多いと言います。つまり、奇跡も「遊び心」から生まれる場合もあるということです。

◆ストレスを軽減してくれる

遊びというのは「自由で、誰からも命令をされていない状態」です。遊びにはストレスを軽減する効果があります。

現代社会においては多くの場合、誰かの目を気にしたり、誰かから命令されたりして行動しています。そのためストレス社会と言われたりもします。

どんなときでも楽しむ気持ちを忘れず、ポジティブに取り組める遊び心がある人は、ストレスにも強い特徴があります。逆境に立たされても、それすら楽しんでしまおうと考え、絶望することはありません。心に余裕があり、ストレスケアができるのです。また、嫌々やるのと、楽しみながらやるのとでは、ストレスの感じ方が違います。何でも楽しむ工夫ができる遊び心がある人は体力的に疲れていても、精神的疲弊は少なくなります。

◆脳の高度な機能を活性化する

世の中の新しいことは遊び心から生まれました。遊びは、脳を活性化させてくれます。脳が活性化されると何が良いかというと、具体的には、何かを実行する力が湧いてくるのです。

遊び心は、柔軟な思考回路で既存のルールに捉われず、より良い方法を探します。楽しく面白くするための努力を惜しまず、試行錯誤の末に素晴らしいアイディアを生み出します。遊び心がある人の日常は、創意工夫に溢れています。普通の人が何も考えず淡々と行うルーティンワークでも、更に効率化して、且つ楽しんでしまうほど創意工夫が上手です。

コロンブスやニュートン、アインシュタインは、遊んでいる時に凄いことを思いついたと「エッセンシャル思考」では紹介されています。

遊び心を養う方法

遊び心がある大人は、心に余裕があるのが特徴です。童心は忘れませんが、精神は大人として成熟しています。子供のようなワガママは言わず、むしろ人の気持ちを受け入れる大らかさを持っています。心が広く茶目っ気たっぷりなので、どんな場でも明るくするムードメーカーです。

以下に遊び心を養うヒントを挙げてみます。

  1. やるべきことはしっかり行う
    遊び心は、やるべきことをやってこそ魅力が発揮されます。まずは、日々の生活をしっかり送ることから始めましょう。仕事でもプライベートでも、最低限やるべきことは、きちんと行うのが何より大切です。

    遊び心があっても、他が疎かになれば、周囲からの信用を失ってしまいますし、自分の首を自分で締める羽目になります。まずは、自分が何をしなければならないのかを見極めて、日々のタスクをこなしていきましょう。

  1. ポジティブ思考を意識する
    遊び心にはポジティブ思考が大切です。どんなに面白いことを思いついても、「周囲からつまらないと思われたらどうしよう…」「余計なことかな…」と、ネガティブに考えてしまうと実行に移せません。また、遊び心に欠かせない笑顔も減ってしまいます。
    遊び心を養うなら、可能な限りポジティブ思考になりましょう。仕事の上では慎重さが必要ですが、それ以外は「きっと大丈夫」と前向きになって、人の善意を信じるのです。そして、楽しいアイディアが浮かんだら、ポジティブに実行しましょう。
  1. 常に楽しむ気持ちを忘れない
    遊び心を養うなら、常に楽しむ気持ちを忘れてはいけません。通勤中といった何気ない時間はもちろん、仕事や面倒なタスクをしているときでも、「どうしたら楽しめるのか」をテーマに創意工夫をするのが大切です。

    「何か楽しいことないかな…」という受動的では、遊び心は養われません。いつ如何なるときも、どんなに小さくても良いので喜びを得て楽しむ心構えで、ワクワクを探してください。遊び心がある人は、誰よりも自分を楽しませる能力に長けています。

  1. 情報にアンテナを張る
    豊かな発想のためには、情報が必要です。ニュースや流行、自分の趣味や仕事の分野など、あらゆる情報にアンテナを張りましょう。楽しいこと探しは、情報収集力が左右すると言っても過言ではありません。一見つまらなそうなことも、情報を集める内に、あなたの興味を強く刺激する何かが見つかるかもしれません。
    また、情報にアンテナを張ると、どんな話題にも対応できるようになり、人とのコミュニケーションが楽しくなります。親しくなったときだけ見せる相手の顔がわかり、毎日が楽しくなって、益々遊び心が養われます。
  1. 発想の転換をする
    「何をしても面白くない」と思ったときこそ、発想の転換をしましょう。固定概念に縛られていると、遊び心が発揮できません。
    あらゆる角度で物事を見つめれば、必ず「これは楽しいぞ」というものが見つかります。あなたにしか思いつかない、遊び心たっぷりなアイディアが思いつくでしょう。

以上、エゴレジ研究所から「遊び心」の効能についてご紹介しました。遊び心はあなたの毎日を楽しくしてくれる力があります。なんでも合理的に考えてしまうと感性が鈍ってしまいます。つまり「楽しい」とか「嬉しい」とか「幸せ」といった心で感じるアンテナをなくしてしまい、心から楽しいと思うことがなくなってしまいます。毎日どこかで遊び心を発揮することができれば楽しい時間が増えるでしょう。

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

 

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