今さら聞けないキホンの「腸活」

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
同校 心理学研究科大学院修士課程
スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

GM 畑 潮/心理学博士

最近よく耳にするようになった『腸活』というワード。美容や健康はもちろん、体質や肌質までをも改善できると、注目を集めています。もう既に多くの女性が実践している中で、「聞いたことはあるけど—–?」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、おさらいの意味で『腸活』のキホンについてご紹介します。

腸のはたらきと「腸活」

腸活とは「腸内環境を整えて腸が持つ本来の力を取り戻すこと」、一言で言うと、腸内環境を整えるということです。

もともとは便秘や下痢などの悩みを持つ人や、美容に関心のある女性たちが注目し始めた「腸活」ですが、ここ数年の医療の進歩によって、腸はさまざまな働きを持っていることが明らかになり、健やかな毎日を過ごすために大切だと広く認識されるようになりました。

腸は食べ物を消化し栄養を吸収した後、老廃物や出たカスを排出している臓器です。大きく分けると小腸と大腸があります。

  • 小腸は消化された食べ物の栄養やミネラルを無駄なく吸収します。
    また、病原菌やウイルスを排除する免疫細胞が多く存在おり、体内の免疫細胞の約70%が集まっていて、身体の免疫の要としての働きも担っています。
  • 大腸は主に食物繊維を消化したり、水分を吸収したりして老廃物を便にします。
    小腸よりも多種多様で多くの腸内細菌が存在する腸内細菌の主な住処でもあります。

腸活で腸内環境を整えると言うと「いかに腸内細菌を増やすか」に目が向きがちですが、一番大切なことは腸が持つ3つの働きをバランスよくサポートすることです。

腸には、病原菌から身体を守る免疫細胞の約70%が存在するだけでなく、免疫力を高める機能があることも分かっています。

腸の不調による悪影響と考えられる症状には、肥満、冷え症、頭痛、肩こりをはじめ、感染症やアレルギーなどが挙げられます。さらに、腸内環境が悪化することにより、腸閉塞やがん、糖尿病、動脈硬化、うつ病などの病気に進む恐れもあります。

腸は「第二の脳」

腸と脳は「迷走神経」でつながり、情報をやりとりしています。人の脳神経は、主なもので左右に12対あり、このうち11対は、脳と目、耳、鼻、舌、頸部などをつないでいます。しかし、第10神経系である迷走神経だけは、さまざまな臓器とつながり腸にまで達しています。

腸では主に消化関連のホルモンがつくられています。十二指腸で産生されるセクレチンやコレシストキニン、小腸がつくるインクレチンなどで、消化管ホルモンと言われています。これら消化管ホルモンは、消化のための様々な指令を伝えます。

さらに腸は、消化に関するホルモン以外にも重要なホルモンをつくる場でもあります。別名「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは脳内情報伝達ホルモンですが、体全体のセロトニンの90%は腸にあり、脳にはたった2%しかありません。セロトニンは精神を安定させて幸せな気分にしてくれるホルモンです。セロトニンは腸にあるEC細胞と呼ばれる細胞でつくられますが、腸内細菌がこの合成に関係していることもわかっています。腸内細菌は、これらホルモンの材料を供給します。このように腸の中では、我々の細胞と腸内細菌が協力して、様々なホルモンをつくっています。腸内環境をととのえることで、消化吸収が効率よく行われるだけでなく、精神の安定にもつながるのです。

「腸内フローラ」3つの役割

私たちの腸内には約500〜1,000種類、約100兆個もの細菌が存在していて、特に小腸から大腸にかけて生息しています。これらの様々な細菌がバランスをとりながら腸内環境を良い状態にしています。そうです、「腸内環境」を決めているのは腸内に存在する細菌なのです。腸内細菌には「病原菌を防ぐ」「体全体の免疫を強くする」「栄養素・神経伝達物質の生成に関与」の3つの役割があります。

体にとってよい働きをする「善玉菌」、悪い働きをする「悪玉菌」、そのどちらにも属さない「日和見菌」の3種類に分けられます。その腸内細菌の集まった姿が、まるでお花畑のように見えることから「腸内フローラ」という名前でも呼ばれています。

よい働きをする「善玉菌」が多いほど、腸の働きも正常に。腸の活動を活発化し、便通を良くしてくれるので、結果的に肌のコンディションも良好になるなど、腸活はいいことづくめです。

逆に、腸内の悪玉菌が優勢な状況になると、腸内ではガスが産生されたり、老廃物が蓄積したり…。体には、その有害な物質を体外へ排出しよう、とする働きがあり、一部が肌から排出されるので、肌あれや吹き出物を引き起こすことも。腸内のトラブルは肌にも負担がかかってしまいます。

理想的な腸内細菌の比率は、善玉菌・日和見菌(ひよりみきん)・悪玉菌のバランスが「2:7:1」と言われています。

  • 善玉菌…腸の細胞を元気にしたり、腸内を弱酸性に保ったりして腸内環境を整え、外から入ってくる病原菌などを退治してくれるといった働きをする。
  • 日和見菌(ひよりみきん)…腸や身体が健康な時はおとなしく善玉菌に味方するが、腸内環境が悪くなると、悪玉菌に加担し、悪い働きが大きくなる性質をもつ。
  • 悪玉菌…腐敗して毒素を出し、腸内を病原菌が好むアルカリ性にする。一方でタンパク質を分解するなど必要な働きもする。

健康な腸内では、善玉菌が悪玉菌の定着・増殖を抑えて善玉菌が優勢な状態となっています。しかし、食生活の乱れなどの原因で、腸内の悪玉菌が優勢になると、腸内環境が悪くなり、有害物質も増えることで、便秘や下痢になってしまいます。つまり、悪玉菌より善玉菌が多い『腸内フローラ』に整えることが大切です。

ちなみに、今の腸の状態も排便によって確認することができます。
『強い臭いがなく便が水に浮いている』
『規則的な時間に排便ができている』
『力まずにするっと長い状態ででる』という3つのポイントを抑えることができている場合に、胸を張って健康な腸内環境だということができるのです。

簡単にできる2つの腸活

忙しい女性でも今日からすぐにできる2つの腸活をご紹介します。

1.「朝起きたらまず1杯の水(白湯)を飲む」

腸活をする上で大前提となるのが、『腸をたくさん動かす』ということです。朝起きたばかりの腸はまだ活発に動いていません。そのため、しっかりと腸を起こすためにコップ1杯の水を飲みましょう。しかし、冷え性の方は冷えた水分を摂るのは控えたいもの。そんな場合には白湯でも構いません。十分な水分補給をしながら腸も起こしてあげましょう。

また、睡眠後は身体の水分がとても不足している状態です。水分不足は便秘に直結するため、しっかりと水分をとって排便を促します。

2.「発酵食品と食物繊維を積極的に摂る」

ふたつ目の腸活で意識することは日和見菌を味方につけることです。そしてそのカギになるのが「発酵食品」と「食物繊維」。

発酵食品とは、味噌、キムチ、漬物、納豆、ヨーグルト、チーズなど。食物繊維が多く含まれる食品は、アーモンド、ごぼう、アボカド、ひじきなど。食物繊維はできるだけ毎食摂ることを心がけましょう。

「腸活」のうれしい効果

腸内環境を整えると、便通の改善だけではなく、他にも体内ではうれしい変化が起こります。

  1. 免疫力が上がる
    消化・吸収の過程で、体内に入ってしまったウイルスや有害物質から体を守るために、腸には免疫機能の約70%が集まっています。
  2. やせやすくなる
    腸内細菌が作る「短鎖脂肪酸」により、健康的に体重を減らしていく事ができます。
  3. 女性ホルモンのバランスが整う
    腸内では幸せホルモンと呼ばれているセロトニンを90%以上合成しています。リラックス出来て、幸福感を感じやすくなります。
  4. 肌トラブルの改善
    腸内環境が整うと、老廃物が正常に排泄され、肌の修復を行なうビタミンが生成されます。新しい肌も作られます。
  5. 睡眠の質の向上
    腸内では、睡眠の質を高めるメラトニンやロトニンを合成しています。
  6. メンタルのバランスが整う
    腸内細菌が作り出す物質には、心を健康に保つGABAなどがあります。また、セロトニンが脳で使われることによりストレスの緩和にも繋がります。
  7. 疲れにくい体になる
    食べた物を活用し吸収できるようになることで、体内でエネルギーが作られ、疲労回復や体の修復をすることができます。

以上、エゴレジ研究所から、今さら聞けないキホンの「腸活」についてご紹介しました。「最近、体調がすぐれない」とか「なんとなくお肌の調子が優れない」とかいうときは、お通じの状態にも意識を向けてみましょう。「便秘気味」や「お通じの状態がよくない」など腸の不調が隠れているかもしれません。また「なんとなくお腹やダイエットに良さそう」という理由で間違った腸活をしている方もいるようです。改めて正しい知識を身につけて、ぜひ気軽に実践してみてください。腸内環境を整えることで、身体のさまざまな不調が改善されるかもしれません。

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています

 

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NYこどものくに東京 理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

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