「飲む水」「聞く水」「見る水」…お水のお話あれこれ

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
同校 心理学研究科大学院修士課程
スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

GM 畑 潮/心理学博士

かつてないコロナ禍の中、なんともいえない閉塞感が漂い、潤いのない日々が続いています。こじつけめいていますが潤いからの連想で「水」に注目しました。知っているようで意外と知らない「水」のいろいろ。今回は水の役割や効果、水の話のいろいろをご紹介します。

人の体の水分量

人の体は約60%が水分でできているといわれています。若く健康な肌には「潤い」があるので、皮膚表面の角質層に水分をたっぷり含んでいます。同じ人間でも生まれてすぐの赤ちゃんでは約80%ですが、子どもは約75%。年齢が進むにつれて体内の水分量は減少していきます。

体を構成する水分量には個人差がありますが、男性は女性に比べると水分量が多く、痩せている人は肥満気味の人に比べると水分量の割合が多いといわれています。それは、筋肉に多くの水分が含まれているからです。

水の役割、健康に必要な水

体内にある水はタンパク質、糖質、電解質など細胞を形成するさまざまな分子をつなぐ役割をしています。水は、体内の機能に乱れが生じないよう、体の一カ所にとどまることなく流動し続けています。
体内の水にはおもに3つの役割があります。

✓血液として体に必要な酸素や栄養を運搬し、老廃物を集めて腎臓などへ送る
✓腎臓に送られた不要物を尿として体外に排出する
✓汗として皮膚から蒸発する際に熱を放出し、体温を調整する

どれも私たちが健康に過ごす上で欠かすことのできない重要な役割であることがわかります。

「飲む水」の効果

◆疲労回復
水分が不足すると血流が滞り、体内の酸素や栄養素を上手く運ぶことができず疲労の蓄積につながると言われています。水分をこまめにとり、血流を良くすることで疲労の回復が期待できます。

疲労が溜まるのは、体内で乳酸が作られることで筋肉が酸性に傾くからといわれています。炭酸水を飲むことで、炭酸水に含まれる二酸化炭素の重炭酸が乳酸を捕らえ、尿として排出されることで疲労が早く解消されやすくなります。

◆便秘の解消
水分が不足すると新陳代謝の悪さから、便が硬くなり便秘の原因となることがあります。そのため、水を飲むことで腸内の水分を増やし便秘を改善できます。マグネシウムやサルフェートを含む水なら、腸に水を集める作用があるので便を軟らかくしてくれます。

注意点として、1度にたくさんの水を飲むと吸収される前に尿として排出されてしまう事があるので、こまめに水を飲む習慣をつけることが大切です。

◆むくみは水分不足
むくみは、体内の水循環の悪化、血液やリンパ液が上手く循環できず滞ることが原因のひとつです。つまり、むくみの原因には水分の不足が関係します。積極的に水を取り、血液やリンパ液の循環を良くすることで、むくみの解消が期待できます。

体内の細胞内の水の代謝はナトリウムとカリウムの働きに左右されます。むくみにはカリウム不足も考えられるので、ナトリウムが少なくカリウム分を多く含むミネラルウォーターがおすすめです。

◆ダイエット効果
水をこまめに飲むことで体が温まり代謝が良くなるためダイエットにも効果があると言われています。また、老廃物の排泄がスムーズにできるようになるため、むくみや便秘が解消されダイエット効果が得られると考えられています。

ダイエットにはミネラル成分の多い硬度1,000mg/L以上の超硬水が効果的です。特にマグネシウムとカルシウムが重要です。またカルシウムには細胞に水分を運んで体内の臓器を活発に動かす働きがあり、ダイエット中のイライラを落ち着かせてくれます。

◆ストレスや不眠の解消
水には、リラックス効果があると言われています。イライラを感じる要因のひとつとして、カルシウム不足が考えられます。カルシウムを多く含んだ水はストレスを緩和させる作用があります。カルシウムは単体では吸収されずマグネシウムと連携して体内で働くため、カルシウム対マグネシウムの比率が2対1くらいのミネラルウォーターが理想的です。ストレスや不眠で悩んでいる方は、こまめに水分を取るように心がけてみましょう!

◆アンチエイジング効果
肌老化は20代半ばくらいから始まります。30代に入るとシミやシワが目立つようになり、新しい細胞が生まれにくくなります。また、その下の真皮ではお肌のハリを支えるコラーゲン量が減り、質も低下します。普段から水を飲むことが新陳代謝を促し、肌トラブルの要因となる有害物質の排出もできます。よりアンチエイジングを高めるならカルシウムが多く含まれている水がおすすめです。サリシンは肌の調子をととのえ、シリカはコラーゲンの生成を助け、保水力を高める働きがあります。むくみや便秘の解消でも紹介したように、水をこまめにとることで老廃物の排出がスムーズになるため、新陳代謝が活発になり美肌効果が得られると言われています。

水のとり方、水分補給

水を飲むと体に良いことは分かっていても、実際どれくらいの量をどうやって飲めば良いかわからない方も少なくないかと思います。

尿や汗などとして排出される水の量は1日およそ2.3ℓ。一方食事やそれを分解する過程で取り込む水は1.1ℓほど。健康に過ごすためには、残りおよそ1.2ℓを毎日きちんと補給することが大切です。ただその日の体調や環境によって多少変わってきます。

お水を飲む際は、一度に大量の水を飲むのではなく、コップ一杯のお水を朝起きて1杯、トイレの後に1杯、寝る前の1杯などこまめに取るように心がけましょう。のどが渇く前にこまめにとることで脱水症状などの予防にもなります。

★お茶やコーヒーは水分補給に含まれない?
お茶やコーヒーなどは水分補給にはならないと言われることもありますが、絶対にダメというわけではありません。お茶やコーヒーには水と違い種類によって香りや味が異なり、それぞれリラックス効果や胃腸を整える作用など良い効果もあります。
ただし、カフェインなどの作用により睡眠の質が落ちたり、身体を冷やすなどあまりよくない効果もあるため、飲むタイミングや量に注意して取る必要があります。
普段はお水をメインに取り、仕事の休憩中やリラックスしたい時は、好きなお茶やコーヒーを飲むなどバランスよくとることが大切です。

脳の活性化効果

コップ何杯かの水を飲むだけで、脳の働きを助け、身体能力だけでなく知的能力まで向上させてくれるという研究があります。2013年に科学誌『Frontiers in Human Neuroscience』に掲載された研究がそれを証明し、『テレグラフ』紙が報じました。
イースト・ロンドン大学とウェストミンスター大学の研究者たちは、知的作業に集中する前に約0.5ℓの水を飲んだ人は、飲まなかった人と比べて、14%反応時間が速くなることを発見しました。のどの渇いた人に対して実験を繰り返したところ、効果はもっとはっきりと見られたと報告しています。

「わずかな水分不足も、わたしたちの知的パフォーマンスに影響を与えています」と、研究グループのリーダー、キャロライン・エドモンズはコメントしています。これは、わたしたちがまだ水を飲みたいという刺激を感じていないときでもそうなのです。

「いくつかの理論によると、水分不足の脳への影響は、ホルモンの不均衡によるものです。そして、水がこうした欠如を制御することができると仮説を立てている研究がいくつかあります」。とはいえ研究者たちが指摘しているように、脳の80%は水でできており、そのため水をたくさん飲むことが、頭脳の働きを高めるためにこれほど重要であることは驚くに値しないでしょう。

「聞く水」「見る水」の効果

せせらぎの音や波の音、静かな雨音など、水の音を聞くと心が癒されるという人は多いでしょう。さらに自然の音だけでなく、ししおどしや水琴窟など、水を利用した人工の音にも癒しの効果があります。
私たちはせせらぎの音を聞くときに、水そのものをイメージするよりも、涼しさ、清潔さなどをイメージし、谷川にいるような爽快感を得ることができます。このようなイメージがリラックス効果を生むと考えられています。

また海や川が近い地域では、ドライブや散歩に行って海を眺めたり、川に出かけていって川辺で風にふかれたりして、気分転換をするという話をよく聞きます。ほかにも山奥の滝を見に行ったり、都会の公園で噴水を眺めたり、水を眺めることで私たちは安らぎや落ち着きを得ることがあります。日本庭園に池を作ったり、枯山水を作って水のある風景に見立てたり、日本では昔から水の癒し効果を生活に取り入れていたと考えられます。現在では、親水公園が作られたり、川沿いが整備されたり、人と水とが触れ合う空間が見直されています。

以上、エゴレジ研究所から知っているようで意外と知らない「水」のいろいろをご紹介しました。水を飲むことで体の内側から副交感神経を刺激して、自律神経のバランスを整えることができると言われています。コロナ禍の暮しの中には潤いが必要です。日々のメンタルケアのためにも「水」の効果に関心を持ってみませんか?

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NYこどものくに東京 理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

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