はじめに

2月3日は節分。冬から春に変わりますよという日の前日。
実は、「睡眠状態の良し悪し」を見ると、季節の変わり目、特に早春は三寒四温というように気温気圧変動が激しく、眠りが崩れやすい季節です。
節分を前に、睡眠を整える準備をしておいた方が良いかもしれません。

豆まきで悪眠を切る！

節分とは、「鬼を払って信念を迎える立春前日の行事」2023年は2月3日（金）です。
元々は大みそかに宮中で行われていた追儺＝おにやらいが、一度廃れて寺社で形を変えて受け継がれてきたものが、江戸時代に節分の豆まきとして定着したらしいのです。
厄を払い、心機一転新しい年を迎えたいのはずっと変わらないのですね。

節分に行われる豆まきでは、鬼に豆を投げて厄を追い払います。
この鬼には、色によって厄の種類があるとか。
赤鬼：悪い心を取り除く。貪欲や渇望などを追い払う！
青鬼：貧相を除き福徳を積む。怒りや憎しみ悪意を捨てて徳高く！
黒鬼：健康を保つ。愚痴ったり疑ったりして疑心暗鬼になるのは健康を害します！
緑鬼：健康を保つ。不摂生や怠けを止めなさい！そして、「惛沈睡眠」はやめよ！
そんなような意味があるそうです。

「惛沈睡眠」とは？

仏教用語になります。五蓋の内の一つ。
一言でいえば、心身の働きを弱め、眠り込ませること。
不快なこと、不満や苦痛に不正に意を注ぐと、こころの落ち込みと眠けが生じます。怠い、欠伸が出る、身は曲がり、まどろみ、こころが退縮する。

眠りにも、例えば一生懸命働いて疲れて眠るような、生物として生きるのに必要な眠りと、惰眠をむさぼるの言葉の様にダラダラした不必要な眠りとがあります。

貪欲は✕意欲は〇と言ったらよいでしょうか。

良い春を迎える、睡眠を崩さない準備をするためにも、この惛沈睡眠のクセは早めに止めておきたい所です。
今年の節分の豆まきでは、緑鬼に豆を投げてみてはいかがでしょうか？

因みに、僧侶の方や瞑想などされる方によると、惛沈睡眠予防策にはこんなことが良いとされます。
◇過食はやめる
◇外に出る
◇姿勢を正す
◇友を大切にする
◇光明に思いをはせる

確かに、睡眠学的に見ても理にかなっていると思います。

まとめ

立春の前日節分。季節の変わり目は睡眠の変わり目。今年一年が健康でより良い一年になるように、自分にとって良い眠りとは？そんなことを考える日にしても良いのかもしれませんね。

それでは、今夜も良い眠りを・・・☆

プロフィール

Sleep Performance Company　（スリープ パフォーマンス カンパニー） 代表：小林　瑞穂　（こばやし　みずほ） 薬剤師／睡眠改善インストラクター（H29年現在）薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ５万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。 スリープ・パフォーマンス カンパニー　https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月～ｍｉｚｕｋｉ～　　 https://mizuki-kaimin.com/ 新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、ＴＶ出演等も行っている。 ＊著書：『できる大人の９割がやっている　得する睡眠法』（宝島社）