【令和女子は知っている 美・教養】
第30回 西洋料理

< 美・教養7 フランス料理 テーブルセッティング >

こんにちは。salon de Saga manners主宰の嵯峨裕美子です。
これまでヨーロッパの社交界などで実体験した経験をもとに、たくさんのご受講生にエチケット&プロトコールマナーからメイク、ヘアスタイル、ファッション、パーソナルカラー&スタイル診断などトータルにアドバイスさせていただきました。
2024年からは「令和女子は知っている美・教養」で品格を磨く大人のマナーから、人生を豊かに愉しむための秘訣についてお伝えいたします。

3月からフランス料理について美・教養の秘訣をご紹介しております。
高級レストランやご結婚式・ディナーパーティ等でフランス料理をいただく際に、知識はあるのだけれど教養として身についていないとその場で気づく方が多いようです。知っていて身についている方は普段から実践されており、少し緊張をする場においても自然な動作になっています。

ゴールデンウィークは旅行やイベントなどの外出先でフランス料理をいただく機会も多いのではないでしょうか。国際儀礼(プロトコール)のマナーには、細かなルールや地域ごとの違いがありますが、基本的な原則は共通しています。美・教養を今一度おさらいしてみましょう。

本日は「フランス料理 テーブルセッティング」についてご紹介いたします。
テーブルマナーを必要とするシチュエーションで、スマートやエレガントな振る舞いをしたくても、どの順番で使えばよいか困った経験はございませんか。カトラリーを使用する順番や、食事中・食後の置き方などカトラリーに関するテーブルマナーをご紹介します。

美・教養7は「フランス料理 テーブルセッティング」についてです。
フランス料理のマナーには、ナイフやフォーク、スプーンなど、カトラリーの使い方や、テーブルマナーなどが含まれます。ナイフとフォークの使い分けは、料理の種類に応じて行われます。
基本のテーブルセッティングは、ナイフ、フォーク、スプーンなどのカトラリーが適切に配置され、料理の種類に応じて使い分けられます。グラス類もワインや水のグラスが適切な位置に配置されます。

<基本のテーブルセッティング>

①位置皿
お席の中心に決めるために配置される大きな皿です。他の皿やカトラリーが配置される基準となります。
②ワイングラス
位置皿の右上に、配置されます。ワインの種類に応じて、白ワイングラスと赤ワイングラス、水のグラスなどが適切な位置に配置されます。

③パン皿
位置皿の左上もしくは左側に配置されます。パン皿には、パンナイフが添えられることがあります。
④ナプキン
ナプキンは二つ折りにし、折り目を手前にして膝の上にのせます。最初の料理が運ばれた時に膝の上にのせましょう。また、ナプキンは口元の汚れや手先を拭くために用意されたものです。
⑤カトラリー
フルコースの場合、皿の両サイドに置かれたカトラリーは外側から順番に内側に向かって使います。ナイフは右手、フォークは左手で持つのが基本で、肘から先を使いお料理をいただきましょう。
ご結婚式やパーティなどでは、フルコース料理で使用するカトラリーが最初から並べられています。また、カトラリーを間違えて使用しても、スタッフが新しいカトラリーを補充してくれます。

<カトラリー>

カトラリーとは、食事をする際に使用する「ナイフ・フォーク・スプーン」などの総称です。料理に応じて使用するカトラリーは種類が異なります。

<カトラリーの使い方>

フォークやスプーンの丸くもりあがっている側を「背」、くぼんでいる側を「腹」と呼びます。

ナイフは背を上にして右手で持ち、刃の付け根に人差し指を伸ばし、ナイフの刃は皿に向かっている方向に向けます。

フォークは、フォークの背面を左手で持ちます。背に人差し指を伸ばし、フォークの歯は皿に向かっている方向に向けます。

スプーンは、右手で持ちます。
肘を軽く曲げリラックスした姿勢をとりましょう。肘を張ってしまうと動きがぎこちなくなります。

<カトラリーの置き方>

カトラリーは事中と食後が終了した時の置き方があります。
①食事中
食事中やナプキンで口を拭くなどナイフやフォークを置きたい時は、皿の上に「ハ」の字型に置きます。ナイフの刃は内向きに、フォークの先は下向きにするのが基本です。

②食後
食事が終了したら、お皿の上にフォークを手前にナイフを奥にして、揃えて置きます。ナイフの刃は内向きに、フォークの先端は下向きにし、柄が斜め下に来るように置きましょう。
ナイフ・フォークを揃える方向
フランス式 時計の4時方向、イギリス式 時計の6時方向、アメリカ式 時計の3時方向

<マナー>

①カトラリー(ナプキン)を落としてしまった時
カトラリー(ナプキン)を床に落としてしまった場合、自分では拾わすにスタッフの方に拾ってもらいます。また、スタッフに新しいものを持ってきてもらいましょう。

②カトラリーを間違えて使用した時
カトラリーは使う順番に外側から並んでいますが、もし間違えて使用してもそのまま使い続けても大丈夫です。

③フォークの所作
フォークに刺した料理が大きい場合、一口で食べずにかじるのはやめましょう。口に運ぶ料理は必ず、一口ずつ食べられる大きさに切り分けるようにしましょう。

<マナー美・教養のポイント>

食事中のカトラリーの所作として、ワインや水をいただく時は、フォークを持ったままグラスに手を伸ばしたり、グラスを持ちながら料理を食べるのはマナー違反になります。
また、ナイフやフォークを持ったまま、身振り手振りでおしゃべりするのはやめましょう。カトラリーの先端を人に向けるのも失礼な行為となります。

食事中のカトラリーの所作は、食事をより楽しく、スマートやエレガントになる重要な要素です。プロトコール マナーやエチケットを守りながら、食事を楽しんでください。

嵯峨裕美子プロフィール
salon de Saga manners主宰
スイスが誇る伝統のフィニッシングスクール、ヴィラ・ピエールフー(Institut Villa Pierrefeu)を卒業され、プロトコールマナーを基軸としたスクールに20年間、従事し専属講師、副学院長を努める。欧州、王室主催の舞踏会に多数出席。
欧州社交界の経験から、受講生の実践の場としてモナコ王室「バラの舞踏会」やフランス「パリの舞踏会」、エルメス社主催「エルメスカップ」などの社交界に出席される方へ、テクニックや知識を伝え「教養を身につけ、人生を豊かに楽しむ。」ための講座やVIP研修を展開する。ホームページ http://salon-de-saga.com/
「エチケット&プロトコールマナー」「大人のマナー シリーズ」「メイクレッスン」を開催中。

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