非日常の魅力

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

私達は日常生活の中で色々な決め事や成約の中で生きています。それらに基づき生活のサイクルを作り、同じ毎日を繰り返していきます。仕事や家事などに追われる日々のルーティンに疲れていませんか。そんなときには、非日常体験をして脳を活性化させることができます。そこで今回は、非日常についてのお話です。

「日常」と「非日常」

「日常」は我々が過ごす日々のうちとりたてて変わったところがない平凡な日を指します。多少の違いはあってもほとんどは同じであり慣れ親しんだルーティンで過ごすような日々のことを意味します。
「非日常」は日頃はないような体験や刺激がある特別な日を指します。同じような体験をすることは多くなく、本人にとって記憶に強く残るようなはっきりとした違いがある日のことを意味します。
よくある日々が「日常」でめったにない日々が「非日常」です。

非日常は、日常生活から一歩踏み出し、珍しい経験をすることや、普段は経験できないような風景や状況に触れることによって、非日常的な感覚や刺激を得ることができます。この非日常は私たちの生活に刺激を与え、新たな気づきをもたらす重要な要素です。

「非日常」を求めるわけ

いくつかの理由が考えられます。

1.遺伝子の影響: 実は、遺伝子が非日常を求める心理に深く関係しています。
米国国立衛生研究所(NIH)の研究グループは、「刺激欲求」に影響するとみられる遺伝型を突き止めることに成功。解析の結果、脳に存在する「CTNNA2」というタンパク質を作る遺伝子に、刺激を求める性格に関連するSNP(スニップ)がいくつか見つかりました。そのうちの1つが「rs11902138」というSNP。
rs11902138というSNPには、TT、TC、CCの3通りの遺伝型があります。

✔TTの遺伝型を持つ人は「刺激をあまり求めないタイプ」
✔TCの遺伝型を持つ人は「刺激をやや求めるタイプ」
✔CCの遺伝型を持つ人は「刺激を求めるタイプ」

CTNNA2は、脳の神経細胞の働きに重要なタンパク質。性格に関係するというのも納得できるような気がします。刺激を求めるタイプの人は、常に新たな視点を探す必要があり、非日常を求めるようです。

2.純粋な探求心: 刺激を求める人に多いのが、純粋な探究心が強い人です。好奇心旺盛で、色々なことに興味を持ちます。この探求心は、私たちの成長や創造力を刺激します。

3.ストレスを感じやすい: 非日常を求める人は、日常生活で大きなストレスを抱えている可能性があります。日常のルーティンワークに対する倦怠感が再生されている状態に陥り、刺激を求めるのです。

4.共有で緊張や不安を解消: 刺激を共有することで、緊張や不安を解消できます。ネットを通じて刺激と非日常を共有することで、人とつながることもできます。

「非日常体験」の効果

非日常体験は日々忙しい時間を過ごす現代人にとって重要です。なぜなら・・・

◆ストレス解消になる
普段の生活と離れて別の活動を行うことにより、心身ともにリフレッシュされ、ストレスの軽減や体内のホルモンバランスを整える効果があります。非日常体験は、日常でストレス源となっている原因から距離をとることができます。些か不快なことがあったとしても、ルーティンな日常から一旦離れることで気持ちが上書きされます。
また、日常とは異なる環境に身を置くことで、脳が活性化するのです。自然が多い場所に行けば、さらにリラックス効果は高まります。体を動かしたり、知らない人と会話したりするのも、幸福感を高めるでしょう。

◆五感が刺激される
非日常体験を楽しむ中で五感が刺激されます。毎日同じような生活を繰り返していると、どうしても五感は普段の環境になれてしまい、鈍っていくもの。そこで、非日常体験をすることで、五感が刺激され、思わぬ気付きが得られるかもしれません。今まで考えつかなかったアイデアや自分の感覚やイメージを高めることも可能です。
また新しい環境に身を置くことで、日常を俯瞰で見ることができます。普段抱えていた悩みも、これまで思いつかなかったような視点から、解決策が見つかることもあるでしょう。いつまでも若々しくあるためにも、仕事の中で生かすためにも、五感を研ぎ澄ませることは重要です。

◆新しい世界に出会える
非日常体験は様々な形で外に広げていく必要があります。その中で新しい場所や体験につながることもあれば、新しい出会いもあるでしょう。出会った場所で話す人たち、地元の文化や料理、見たことのない景色などです。それが日常生活の趣味に繋がったり、出会った人との交流が生まれたり、次にやりたいことが見つかったり・・・非日常体験は人生の彩りを豊かにしてくれることでしょう。

◆日常のありがたみを再認識できる
非日常体験は日常からの現実逃避ではありません。同じような日常ばかり過ごしていると疲れてしまうかもしれませんが、普段の何気ない日常も本来は素晴らしいものです。非日常体験で一度日常から離れることによって、そのありがたみを再認識しながら再び日常に戻る英気を養うことができます。非日常体験によって視野が広がることで、日常に戻ってからも、これまでは気づかなかった日常に隠れた小さな幸せや、人の温かい想いが見つかるかもしれません。

「非日常」体験あれこれ

気軽に楽しめるものから準備・経験が必要な本格的なものまで幅広い選択肢があります。旅行、クルージング、登山、自然散策、キャンプ、美術館&ミュージアムカフェ、植物園、お稽古ごと、アロママッサージ・・・など。その時々の自分のレベルや体力に合った体験を選ぶことも重要です。非日常体験を楽しむときは、日常を忘れて全力で体験に没頭しましょう。忙しい日常のことが気になるかもしれませんが、日常が頭の片隅に残ったままでは非日常体験を全力で楽しむことはできません。

可能ならばスマホも手放して、仕事の連絡やSNSを一時的に遮断することも有効です。体験そのものに加えて、スマホをはじめとする電子機器・通信機器から手を離すデジタルデトックスも日常を切り離す上で効果的です。

といった「非日常体験」の例を挙げると急にハードルが上がるような気がしますが、もっと手軽にできる「非日常」体験もあります。
ここでは、自分から小さな変化を起こして「非日常」を実現することをオススメしたいと思います。

✔職場などで「今まで、話したことのない人と話す。」
✔初めてのお店に入る
✔いつもと違う電車の車両に乗る
✔いつものお店で食べたことのないメニューを選ぶ
✔何もしない時間を作ってみる

など、いつもやっていることを「ちょっとだけ変えてみる」と「見る、聞く・話す・行う」が「ちょっとだけ変わります」。その「ちょっとの違い」が日常との違いを発見するヒントになったりします。私達は日常生活の中で、無意識に興味や関心のあるものを見つけています。しかし、同じ環境で同じ行動をしていると盲目になっているものです。小さなチャレンジであったとしても、非日常体験には違いありません。

以上、エゴレジ研究所から非日常についてご紹介しました。非日常では特別な体験ができます。私たちは日常の中に非日常を取り入れ、新たな視点を見つけ、創造的なアイデアを生み出すことで、豊かな人生を築くことができるのです。

 

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

 

 

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

 

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