代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授 |
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GM 畑 潮/心理学博士 |
脳の中では、膨大な神経細胞同士がつながり、情報を伝達する道が張り巡らされてネットワークを作っています。脳の中の道をすべてつないで1本に延ばすと、およそ16万km、なんと地球4周分の長さになるといわれています。脳が元気に働いているほど情報の道はつながりあって高速化します。この脳内ネットワークは年齢に関係なく発達することが解明されています。今回は、「脳はあきらめない!」の著者で東北大学の瀧 靖之教授のお話から脳内ネットワークのお話です。
楽しんでいるときに脳は活性化
誰でもやりたくないことをやらされるのは嫌ですが、自分がやりたいことをやって楽しければ脳はどんどん活性化します。
たとえ一人で過ごしていても、寂しいとかつまらないとか感じるより、まずは「楽しい」と思えることを見つけることで、脳内物質が分泌され達成感や自己肯定感が高まり、もっとやりたい、またやりたいという循環ができ脳内ネットワークは活性化します。
脳は「新しいこと」が好き
小さなチャレンジでも、新しいことを始めてみましょう。たとえ、三日坊主に終わってもいいのです。あれこれやってみることが大事です。
たとえば、オンラインで会えない人とおしゃべりするとこれまでとは違ったコミュニケーションで脳は喜びます。また今いろいろ無料公開されているオンラインセミナーで何かの勉強を始めてみるとか、小さなプランターで日ごとに成長し変化する植物を育てることは、脳にとって毎日の新しい刺激になります。俳句や川柳のように日常生活に句材をみつけて五七五で表現する楽しみも脳は喜びます。また絵手紙は絵と文字を同時に考えるので脳内の2つの領域が働いて脳は元気になるでしょう。
「古いこと」も脳は好き
反対に、昔を思い出しながら楽しかった時間を追体験することでも脳は活性化します。たとえば、楽器でも手芸でも、昔やっていたことをもう一度やってみるのもいいでしょう。年齢を経ても過去のことは覚えているので、何か古いものに触れて「ああ、懐かしいなぁ!」と昔の感情が蘇って心が動くと、脳は活性化するのです。
昔の写真や手紙を整理しながら回想する時間を楽しみましょう。
昔よく使っていた古いモノや懐かしい雑誌など、思い出探しのきっかけになるものが役立ちます。中でも、青春時代に愛聴した曲や、昔大流行した映画など、当時を思い出して胸が「キュン」とするような音楽や映像がおすすめです。そうしたアイテムを常に身近に置いたり、あらためて視聴してみたり、日々懐かしいものに触れて回想すると、当時の自分を思い出し様々な記憶が呼び起され、心も若返ります。思い出は記憶を紡ぎ、脳内ワールドを広げてくれます。
おうち時間を味方に!
巣ごもり、自粛生活・・・外出が減った「おうち時間」を脳内ネットワークの活性化のチャンスと柔軟にとらえてみませんか?
脳を元気にする方法は日常の中にたくさんあります。キーワードは「楽しむ」こと。どんな小さなことでも「楽しむ」気持ちでやってみましょう。やろうやろうと思っていて、なかなか手を付けられずにいたことをやってみましょう。昔はやっていたのに、最近はめっきり遠ざかっていたことも再開してみましょう。あなたが見つけた「楽しい」ことが脳のいい刺激になるはずです。
以上、エゴレジ研究所から元気な脳で新しい生活を過ごす脳内ネットワークについて ご紹介しました。人との交流が減って、おうちで単調な時間を過ごしてしまうことで脳の機能低下が危惧されています。こんな時こそ、意識して脳内ネットワークを育みましょう。アタマを柔らかくすることはエゴレジ力のアップにも共通します。
エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。
あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/
<プロフィール>
代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事
GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー
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