こんにちは!
笛の福原百麗(ふくはら ひゃくれい・藤本博子)です。
ついに決まりました!新元号「令和」。
これについてあれこれ解説する場ではありませんし、すでに専門家を含め多くの方々が意見を述べられていますので、そちらにお任せするとして、ひとつ興味深いのは、出典が万葉集だということです。
これまでは中国の「四書五経」などを典拠としてきましたが、長い歴史上初めて、日本の国書に由来する元号となります。
「和」というこだわり、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味が込められており、「悠久の歴史と香り高き文化、四季折々の美しい自然。こうした日本の国柄を、しっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人ひとりの日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたい」このような願いが込められている、と安倍首相は説明されました。
新しい時代の始まりに、和文化、和の精神をもって進もうという指針が示されたということで、神楽坂女子倶楽部の和文化チームとしても、より一層、和文化の本質にアプローチし、その魂に迫る視点を持って問題提起していきたいと考えております。
時代の転換点ではありますが、この桜の季節は、最も日本、和を感じる時節でもあります。
各地ではお花見のイベントも花盛り。そこで彩りを添えるのは賑々しいお囃子の音色。
この時期には絶対避けたい上野の山ですが、先日はどうしても東京国立博物館に行かねばならず、意を決して出かけてみたら、音楽禁止令が出てるのか、思ったほどうるさくはなかったです。
それでも情緒あるお囃子は聴こえてこず、少々残念!
東京国立博物館では「博物館でお花見を」という、スタンプラリー的企画が今週末まで行われていて、桜を題材にした浮世絵、屏風、掛け軸などが多く出品させています。
この企画のタイトルの通り、静かで落ち着いた博物館の館内で、上質の花見ができる、なかなかオツな企画でした。
江戸の風景画、といえば・・・「富嶽三十六景」の葛飾北斎、「東海道五拾三次」の歌川広重。
この両巨匠の浮世絵が、並んで展示されており、比較しながら古き江戸の風情を味わうことができます。
北斎は先週まで開催されていた「新・北斎展」も大人気でした。私は見逃してしまったのですが、その突出した画力、人々を驚かす構成力で、海外での人気もうなぎ登りです。
私は大学の勉強会のために、このところ毎月のように広重をレポートしているのですが、比較すればするほど興味深いこの二人。
北斎の「富嶽三十六景」がヒットすると、早速広重は風景画に力を入れ、北斎も実は東海道五十三次を描いているのですが、広重はそのお株をさっさと奪い去っています。
当時はどうやら広重の方が人気?だったようです。
現実離れした北斎の風景画よりも、現実に近いリアルさのある広重の方が、江戸の人々にとって親近感を感じさせるものだったようです。
そのような巨匠たちの描く江戸の雰囲気・賑わい、時代の空気を五感で感じて、そして外の空気を吸って、リアルな桜を愛でる・・・そんな週末はいかがでしょうか?
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ワード・スピリット 藤本博子
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藤本博子(福原百麗)
伊藤忠商事を皮切りに、転職8回、事務職から営業、大道芸人まで20の職種を経験。16年間、人材派遣・紹介会社にて営業、転職コンサルタントとして勤務後、独立。
これまでのべ1万人以上の就業・転職サポートを行い、2013年には人材大手転職サイト主催のスカウトコンテストにて1位(部門別)獲得。
現在、民間委託の求職者支援訓練指定校(セラピスト養成)にて就職支援講座(自己分析、就活実技、顧客サービス等)及びキャリアカウンセリングを担当。現在、京都造形芸術大学で芸術学を学びながら、アートを取り入れた「じぶん分解ワークショップ」を開発。訓練校やセミナー等で広く活用している。
一方、長唄囃子福原流笛方として演奏活動の他、洋楽(フルート)との比較やビジネスの視点から見た指導は非常にユニーク。
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