Sleep Performance Company　（スリープ パフォーマンス カンパニー） 代表：小林　瑞穂　（こばやし　みずほ） 研修講師／薬剤師／睡眠改善シニアインストラクター（日本睡眠改善協議会）埼玉県出身。薬科大学卒業後、営業職に従事。医療の現場で心を病む人が増加している現状を目の当たりにし、心理カウンセラー資格を取得。その後、睡眠問題を深く掘り下げるためメンタル専門の薬剤師となり、延べ５万人以上の「眠りの悩み」に関わる中で、睡眠は心と体を元気にし、目の前のあなたに笑顔をもたらす！と確信を得る。 日本にわずか10名ほどしか存在しない『睡眠改善シニア指導員資格』を取得（H29年3月現在）。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』に関するセミナーや、講演活動、『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、企業研修・安全大会講演を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。スリープ・パフォーマンス カンパニー　https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月～ｍｉｚｕｋｉ～　　  https://mizuki-kaimin.com/新聞連載・各種メディアでのコラム執筆や、ＴＶ出演等も行っている。 ＊著書：『できる大人の９割がやっている　得する睡眠法』（宝島社）

はじめに

睡眠は、「私の持つ美人力」＝もともと持っているポテンシャルを最大限に発揮するために必要なこと。
それがあって初めて、より美しくなるための化粧品も効果を発揮できるというものです。

「美容にとって睡眠は大切」は今や常識ですが、でもどうして睡眠は大事なの？その理由まではまだまだご存じない方も多いかもしれません。

美人力には外見的なこともあれば内面的な事もありますが、今回は外見に注目。
大人女性の皆さんには「今ある私なりの美人力をキープしながら」ナイスエイジングを重ねていってほしいところ。

何故キープなのか？そのあたりも含めて、ベース作り＝睡眠について学んで、しっかり睡眠を取って美人力アップしていただければと思います。

外見美人力と睡眠の関係

ハリ・ツヤ・潤い美肌キープと睡眠

肌細胞の再生や、保湿を担うコラーゲンの生成など、美肌をキープするのには成長ホルモンの分泌が関係しています。

この成長ホルモン分泌量は思春期前を100％とすると、思春期後10代20代前半では200％と大量に分泌されます。その後ぐっと下がり、35～70歳ぐらいまではそんなに変わらず徐々に低下していくイメージ50～30％そして80歳超えると激減していきます。

そうなのです。カグジョ世代の大人女性に必要なのは、細胞を再生する成長ホルモンの分泌量を増やすことではなくて（というか若いころの様には出ません）本来分泌されるはずの量を減らさない。しっかり分泌能を「キープする！」ということが大事なのです。

では、この成長ホルモン、いつ分泌されているか？昼間ももちろん出ていないわけではありませんが、圧倒的に「睡眠中」なのです。しかも、深い睡眠の最中によく分泌されます。

いわゆる「ゴールデンタイム」というあれです。（詳しくは過去のコラムhttps://kagujyo.info/columnbacknumber/sleep/2019/02/22/2507/ 参照）
ただし、ゴールデンタイムは時刻ではありません。「時間と質」です。

睡眠を削ったり、質の悪い睡眠では、昔と比べて３分の1に減っているホルモンをしっかり出すことはできません。
肌の再生は遅れ、ハリもツヤも潤いも失われていきます。

徹夜明けの化粧ノリの悪さったら・・・睡眠で肌が変わる実体験がある方も少なくないはず。

自分の肌のポテンシャルを十分に引き出したかったら、基礎化粧品に頼るだけではダメなのです。寝てこその美肌なのです。

血色と睡眠

そして見た目特に人からの印象に意外と影響するのが血色。外見美人力は単に自己満足的な美しさだけでなく、働く大人女性は仕事などで人に与える好印象も含めて美人力と言えるのではないでしょうか。

遺伝情報でもともと持っている肌の色や、日焼けなど環境で作られる肌の色は人それぞれ。どの色がいい悪いではありません。ただし、自分の元々持っている肌の色を良く見せるか悪く見せるかには血流が大きく関わります。

顔色が暗い・悪いだけで、疲れていそう、元気がなさそうに見えたり、具合が悪そうに見えたりします。

肌の血色は真皮と皮下組織の動脈と毛細血管の血流が影響します。
血流が滞っている、交感神経が興奮しっぱなしで血管が収縮していると、顔色は青黒くひどい時は蒼白になります。
質の良い睡眠がとれないと、四六時中交感神経の興奮が収まらず、血管が収縮したままになってしまいます。結果、肌の色が悪く見える状態を生み出すことに。

更に、血流は老廃物を流す働きもあります。特に睡眠中は、副交感神経の働きが優位になり血管は拡張し、さらに横になっているので立っているときより流れやすい状態です。

老廃物も肌色を悪くする原因。いらない物は流し、酸素と栄養を送り、新しい細胞に作り替える。睡眠中は美肌にとって大切な時間なのです。

ファンデーションでカバーすればよい？いえいえ、肌そのものの色が血流によって変わってしまうわけですから、ファンデーションを塗った肌の色だって変わります。

疲れは肌にでます。ゆるむ時間が取れない生活ではだめなのです。好印象を与える健康的な肌色のためには、しっかり休んで交感神経の働きを鎮め血流を改善する時間が必要＝睡眠が必要なのです。

その１はここまで。続きは、次号4月9日予定です。

それでは、今夜も良い眠りを・・・☆