乳酸菌だけ摂っていても腸内環境が改善されない理由

鈴木マナミ
オーガニック企業IN YOU勤務。
最初のキャリアは、出版社。営業と編集を合わせて12年経験し、大手広告代理店に転職。
多くの方が、健康に楽しく暮らせる社会を実現したいと思いオーガニック事業に足を踏み入れる。現在、経営大学院にて、経営を学ぶ。

免疫力を上げるなら、腸を整えるべし

こんにちは、鈴木マナミです。
とうとう一都三県でも緊急事態宣言が解除されました。
けれど、世界中でコロナウイルスのリバウンドが危惧されている中での解除に戸惑う声も上がっています。

個人的には、「緊急事態宣言」のもつパワーが変化していく中で同じ施策を続けることはデメリットも大きいと思っていたので、この判断には賛成です。

しかしながら、このまま対策ナシでいいかというとそうではないですよね。
引き続き、個人個人でできる対策はとり続けてまいりましょう!

その対策の一つに「腸内環境改善」を挙げられるのではないか、と思っております。

腸内環境を整えることの重要性は様々なところで謳われていますよね。
それもそのはず、腸には免疫機能の70%が集まっているのです。

つまり、食事が乱れたり、ストレス・睡眠不足、運動不足などの影響で腸内のバランスが崩れると、免疫機能にも影響が出て、感染症などにかかりやすくなってしまうのです…!

そもそも「腸内環境を整える」ってどういうこと?

もはや当たり前のように使われている腸内環境という言葉。
もちろん意味は「腸の中の環境」です。

でも、何がいい状態で、何が悪い状態のことでしょうか?

善玉菌がたくさんいる状態?
いいえ、そうではありません。
まさに「バランスのとれた状態」が良い状態なのです。

腸の中には、

  • 善玉菌
  • 悪玉菌
  • 日和見菌

の3種類に分類されます。

善玉菌の代表格は、乳酸菌やビフィズス菌。
よく、「腸内環境を整えよう」というキーワードとともにいろんな商品が販売されていますよね。

悪玉菌は、腸内で有害物質を作り出してしまう菌のこと。
脂質や動物性たんぱく質を好み、便秘や下痢などの原因とされています。

そして、日和見菌は、優勢な方につく日和見主義な菌のこと。

「善玉菌」「悪玉菌」というような呼び方は、あくまで人間にとって良いか悪いか、ということ。最近注目されているのは、「菌の多様性」です。
さまざまな菌をバランスよく整える…、これこそが腸内環境を整えることにつながるのです。

実は腸内には4つの菌のコロニーがあります

  1. タンパク質の分解
  2. でんぷんの分解
  3. 油脂の分解
  4. セルロースの分解

このコロニーは、土壌にも同じようにあるんです。
まさに、腸内は地球と同じ!
地球と同じと考えると、バランスを整えることの大事さがよく分かると思います。

乳酸菌だけを摂っていてもバランスは整わない!

腸内には、1000種、数にして1000兆個以上の菌が生息しています。
良い菌もいれば、悪い菌もいる。
地球の生態系と考えると、「良いとされる菌」だけを摂っていてもバランスが崩れてしまいますよね。

たとえば、腸にいいからといって乳酸菌ばかりを摂取していても、身体がいい状態になるかというとそうではないですよね。
乳酸菌を摂取して、体調がよくなる人もいればそうでない人もいたのは、それがあなたの体内で不足しているのか、していないかの違い。
つまり、いい、といわれているものを摂ったからといって、必ずしも体調がよくなるわけではないのです。

一般的に理想的な腸内環境は、「善玉菌2 悪玉菌1 日和見菌7」のバランスといわれています。

でも自分の身体がどういう状態になっているのかなんて、分からないですよね。
それをサポートしてくれるのは、実は「土壌」のパワーなのです。

先ほどお伝えしたように私たちの腸内にあるコロニーと、土壌にあるコロニーは実は最近のバランスが似ています。ちなみに、腸内細菌研究の第一人者である東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎氏は、「土壌菌の摂取が、腸内環境を整える」とまでおっしゃっています。

ではどうしたらいいのか。

その答えは意外なほど単純なものでした。

毎日の生活を丁寧にすることが、腸内環境を整えることだった

腸内環境を整えるための方法として、挙げられるのは意外なほど単純なものでした。
そのキーワードは、「丁寧な生活」。

食べるものに気を遣う

腸内細菌は、食品添加物や水道水などを嫌がりますので、
できるだけ添加物などを摂らないように意識してみてくださいね。

ずっと昔は、農作物は土がついた状態で手に入ることもありました。
また、農薬を使わずに育てられた作物も多くありました。

農薬を使わずに育てられた野菜には、その土壌で育った菌がついていました。
そこから、自然に地球のパワーをいただいていたのです。

発酵食品や食物繊維を意識的に摂取する

腸内の細菌を活かし育てるためには、発酵食品や食物繊維が必要です。
是非積極的に食べるようにしてみてくださいね。

たとえば発酵食品は納豆や、チーズ、ヨーグルトやみそ、キムチなどです。
食物繊維は、ごぼう、人参、おくらなどの野菜類や、さといもなどのイモ類、海藻やきのこなど、果物も多く含まれています。

ストレスを取り除こう!

腸の動きをコントロールしているのは、自律神経。
交感神経と副交感神経がそれぞれ入れ替わることによって、腸も休んだり動いたりします。
ストレスがかかると、便秘になったり、おなかを壊したりしますよね。
ストレスと腸は密接に関係があるのです。

加齢とともに、副交感神経の働きが鈍くなる、という研究結果もあるようですので、
できるだけリラックスをして、リフレッシュすることがとても重要です。

毎日忙しく、不安定な環境の中、なかなかリラックスすることは難しいかもしれません。
けれど、オーガニックライフを少しでも取り入れていただければ、きっと腸内環境にプラスの働きができるのではないか…と期待しています。

是非、何かひとつでもヒントになれば幸いです。

プロフィール

鈴木マナミ
オーガニックショップIN YOU Market運営担当。
「大切な人に薦められる商品だけしか置かない」をモットーに、オーガニックの商品にふれ続ける毎日。
けれど、実は入社前はオーガニックとは無縁の生活。だからこそ分かったオーガニック生活の楽しさをお届けします。
INYOUMarket以前は、出版社勤務を経て広告代理店を経験。

 

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