梅雨どきの雨の楽しみ方

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

沖縄や奄美諸島では梅雨明けしたようですが、全国的には平年より遅れているようで、まだまだ梅雨は続きそうです。梅雨どきは曇りや雨の日が多くなって、日々の生活等にも様々な影響を与えます。嫌われがちな梅雨の季節ですが、雨の日を気持ちよく過ごすためには雨の楽しみ方を知ることも大切です。そこで今回は、梅雨どきの雨の楽しみ方についてのお話です。

雨の日のメリットを見直そう!

「じめじめしてうっとうしい」「洗濯物がなかなか乾かない」とか「湿気でヘアセットやメイクがキマらない」など、梅雨どきは何かとマイナスイメージを持たれがちです。
でも雨の日には独特な風情があって、晴れの日とは違ったよさもあります。静かな町並みや雨音や雨のにおいは、雨の日だけの特別なもの。雨の日しか感じることができない風情もあり、雨の日だからこそ感じることのできる心地よさや雨の持つ癒し効果もあります。

◆マイナスイオンの健康効果

マイナスイオンは、滝、川、波打ち際、雨の日など、水が岩や地面などに打ち付けられてできるミストの中に多く存在します。このミストが周りの空気をマイナスイオンに変えます。
マイナスイオンの健康効果は、以下のようなものがあげられます。

✓ストレスの軽減
✓リラックス効果
✓睡眠の質の改善
✓体をアルカリ性に傾ける
✓髪の毛や肌の健康を促進
✓代謝の促進
✓免疫機能の促進
✓抗菌作用
✓慢性炎症の改善

マイナスイオンの効能で最も代表的なリラックス効果、ストレス解消効果は、マイナスイオンの電子により交感神経と副交感神経のバランスが取れ、セロトニンレベルが上がるためです。
また、しとしと雨よりもどしゃ降りのほうが「レナード効果」でマイナスイオンが多く放出されるようです。

レナード効果とは、
水が何かにぶつかり粉砕、急激に微粒化されると、大きい水粒子はプラスに帯電して落下し、小さい水粒子はマイナスに帯電して周りの空気をマイナスに帯電させるという現象です。
レナード効果は、ドイツの物理学者フィリップ・レナードが、この現象を理論的に解明したことで、日本語ではLenardの英語読みからこのように呼ばれます(ドイツ語では「レーナルト」と呼びます)。

自宅のシャワーなどでも発生することが知られているマイナスイオン。H₂Oが物理的に粉砕されることでイオン化し、H– や OH– などが生成されます。水の勢いが激しいほどイオン発生量は多くなります。

◆雨音のヒーリング効果

窓を少し開けて、雨音を聞くだけです。やってみるとわかりますが、とても心が落ち着きます。雨が降る時の音は、集中している時やリラックスしている時に出るアルファ波に脳波をしてくれる働きがあります。そのため、雨のリズムが心を落ち着かせ、集中力が上がるそうです。効果があるため、YouTubeなどには雨音だけの音源がたくさんあります。雨音のリズムは、私たちを自然にリラックス状態に導いてくれます。小川のせせらぎや、木漏れ日、ろうそくの炎の揺れ方などにもある「1/f(えふぶんのいち)ゆらぎ」のヒーリング効果によるものです。

◆聴こえる音の効果

雨が降ると普段耳にする生活音が消えるようです。それは、聴こえる音が変わるから。空気中の湿度が伝達する音の多くを遮断してしまうので、よりはっきりした大きめの音以外が、あまり聴こえなくなります。自分をとりまく周りの喧騒が消えるのです。喧騒が消えると、普段、意識していないような空気中の小さなノイズがすっきり消えた状態になります。音が存在している土台の空気感が変わるので、残った大きな音の聴こえ方も変わります。近くの音が消えて、少し離れた音がよく響いたりします。いつもは騒音に感じる音ですら、近くの空気中の小さな喧騒が消えると、遠くから届く街中の音の響きも心地良く感じると言います。

◆視覚効果

雨の日には照度が減ります。照明の明るさの程度を表す単位をルクスと言いますが、快晴時の明るさが約10万ルクスなのに対し、曇り~雨の時は3万ルクスほど。太陽の光が抑えられるため、目に入る光が優しくなり、本来の色を見ることができるようになります。花の色や木々の緑など、格段に鮮やかに見ることができるため、いつもの景色が全く違ったものに見えるかもしれません。写真写りもよくなるそうです。

◆雨の匂いの効果

雨が降る直前や降り始めた時に、独特な匂いがしませんか。あの匂いの正体は「ペトリコール(Petrichor;ギリシャ語で『石のエッセンス』の意味)。植物が持つ油や土壌に住むバクテリアが混ざり合ってできる物質です。雨粒が地面や植物の葉などに衝突したとき、微小な粒子を含んだ気泡(エアロゾル)が放出されます。次に、植物由来の油が付着したエアロゾルが乾燥した粘土質の土壌や岩石に当たった際に、それらがもつ成分がエアロゾルの中に取り込まれます。これが空気中に巻き上げられることにより独特の匂い、ペトリコールとなり、さらに、雷と酸素との化学反応で生じたオゾンの匂いも加わって、雨の匂いとなるようです。
オゾンはギリシャ語の「ozein(におう)」に由来する、すがすがしい香りを持った物質。そこに植物や土の香りなどが加わり、さわやかな匂いになるのです。
私たちは子どもの頃から、そんな雨の匂いに慣れ親しんでいます。雨が降ると匂い立ってくるあの香りは、私たちの懐かしい記憶を呼び起こし、気持ちを落ち着かせてくれるのです。

◆空気の浄化作用と肌への効果

雨粒が空気中の埃やゴミ、目に見えない小さなもの(バクテリアや硫酸塩など何百万もの汚染物質の粒子)まで引き付け、洗い流して浄化してくれるのです。
ある研究者は湿度が43%を超えると、空中にあるウイルスの約3/4がその力を失うと言っています。そのため、雨により空気中の湿度が高まると肌がみずみずしくなるだけではなく、肌を清潔に保つこともできるのです。乾燥が肌の敵であることはご存知のとおりです。梅雨は湿度が高く、肌にとっては最高の状態になるそうです。また、快晴の日と比べて、薄曇りの日は9割、曇りの日は約6割、雨の日は約3割の紫外線が降り注ぎます。晴れの日よりも紫外線は少ないのです。

◆花粉が飛ばない

花粉が多い時期に雨が降ると、花粉の量が減るので、外出するのが楽になります。鼻水や目のかゆみなどの症状も和らぐので、女性は化粧崩れも気にしなくて済むはずです。


以上、エゴレジ研究所から、梅雨どきの雨の楽しみ方についてご紹介しました。雨の日にはマイナスイメージが強いですが、雨が好きという人には、心に余裕があって、普段とは違うことを上手に楽しむことが出来る人が多いようです。子供が雨の日に傘をさしたり、長靴を履いて水たまりに入って楽しむように、大人になった私たちも、雨に濡れた風景に風情を感じたり、雨の音や匂いを楽しみましょう。雨を楽しむ気持ちは、副交感神経を優位にする手助けになるでしょう。ゆったりと忙しい日常をつかの間忘れられる雨の日を、うまく味方につけていきましょう。

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

 

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