ストレスも冷えの原因!「温活」のススメ

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
同校 心理学研究科大学院修士課程
スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

GM 畑 潮/心理学博士

いよいよ各地で木枯らし一号の知らせが届くようになりました。この季節になると「身体が冷えてツライ」ということはありませんか。特に、女性の場合には筋肉量が少なく脂肪が多いため、冷えに悩まされる人が多いのです。近年、食事も含めて生活スタイルが変化することで、平熱が35度台という“低体温”の人が増えていると言われています。体温が低いことで、さまざまな不調をきたすケースもあるため、基礎体温を上げる「温活」への注目が高まっています。そこで今回は、冷えの原因と「温活」についてのお話です。

身体を冷やす生活習慣とストレス

現代人の冷えの原因は「外気温が低いから冷える」「エアコンの影響で冷える」だけではなく、基礎代謝の低下、食生活、過度な緊張やストレス、睡眠不足、自律神経の乱れなど多岐にわたっています。

イシハラクリニック院長、石原結實先生によれば、約50年間で生活スタイルが変化し、それによって体温の低下が進んだのだそうです。

現代人の身体を冷やしてしまった生活習慣には上記のような変化が影響しているようです。とりわけ注目されているのは、「運動不足」「過度のストレス」「食生活の変化」で、ストレスも身体を冷やす要因のひとつなのです。

ストレスを受けると、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌され、自律神経の交感神経が高まります。この時、血管は収縮することで活動性を上げ、ストレスに対抗します。毛感が収縮し全身の血行が悪くなり、筋肉が硬くこわばって冷えてしまうのです。ですから、ストレスを解消させるには、体を温めて副交感神経が優位になるように促すことが大切になるということ。

石原先生によれば、
「人間の身体は本来、体温36度5分以上で正常に働くようにできています。体温が1度下がると、エネルギー代謝は12%ダウン。エネルギー代謝とは、食物から摂った栄養を、酵素などの働きで運動や体温維持のための力に変えること。この力が低下すると、老廃物の排出もうまくいかなくなります。痩せにくいことの原因でもあり、さまざまな病気の原因にもなります」。

免疫力アップのカギは「温活」

「温活」とはその名のとおり、低くなっている体温を適温まで上げる活動のことを指します。適温まで体温を上げることにより免疫力が高まり、風邪などの病気にもかかりにくくなると言われています。

イシハラクリニック副院長、石原新菜 先生は

体温が1℃上がると、免疫力が30%アップすると言われています。風邪などで熱が出るのは、体温を上げて免疫細胞(白血球)の働きをよくするため。体温が上がると血液の流れがよくなり、この免疫細胞の働きが活性化されて免疫力が高まるのです」と解説されています。

また、具体的な対策としては、「頭寒足熱ファッション」と「一日一汗(いちにちひとあせ)」が石原先生のおススメとか。

◆頭寒足熱ファッション

「頭寒足熱ファッション」は、下半身をしっかり温めること。腹巻、スパッツ、レッグウォーマー、あたたかい靴下などを着用し、上半身は暖房や上着で調整できるようにしてください。

女性にとって大切な臓器、子宮や卵巣は下半身にあるので、下半身を温めて体のめぐりと臓器の働きを促しましょう。そのなかでも腸は最大の免疫器官と言われており、全身の免疫細胞の7割が腸に存在しているので、温めて働きを良くすることが大切です。腸内の善玉菌が増えると、免疫細胞が刺激され、免疫力アップに繋がります。腸内環境を整えることも意識しましょう。

また、3首といわれる「首、手首、足首」の部分もしっかり温めることが大事。ここは脂肪が少なく熱が逃げやすいためです。東洋医学では、首から「風邪(ふうじゃ)」という冷たいものが入ってきて風邪を引くといわれています。温かい靴下やレッグウォーマーを常備し、外に出るときには必ずマフラーや手袋などの着用も忘れずに。

◆一日一汗(いちにちひとあせ)

運動や入浴で汗をかくと一時的に体温が上がった状態になり、免疫細胞の活動が5~6倍になるといわれています。この状態は1~2時間しか続きませんが、この間に免疫細胞が一気にウイルスやバイ菌などと戦ってくれます。

また、入浴はお風呂で湯気を吸って”粘膜を潤わせる“時間でもあります。気道、気管支、気管、鼻腔などに、異物の排出機能を持つ繊毛細胞がありますが、粘膜が潤うとその働きが良くなり、吸ってしまったホコリやウイルスが細胞に入る前に外に押し出してくれるのです。運動でも入浴でも、1日1度は汗をかいて、ウイルスに負けない体を作りましょう。

◆番外編 食事

また、石原先生は日々の食事でも温活を心がけているとのこと。

『私は風邪気味の時には、味噌汁に生姜やネギを沢山入れていただきます。発熱してしまう前に、体を温めて免疫力を上げるためです。また、冬の鍋料理はとても理にかなっており、温活におススメです。例えば、にんじんには「IgA抗体」を作るビタミンAに変化するβカロテンが含まれ、ネギはアリシンという辛味成分が免疫細胞を刺激して血行を促進、きのこ類には免疫力を高めるビタミンDが豊富、白菜、キャベツもビタミンC、食物繊維が豊富で腸内環境もよくなる…と、それぞれの食材が免疫アップ食材で、さらに食物繊維が善玉菌を増やしてくれます。そこに、にんにくや生姜を加えると、もっと効果アップが期待できます』

食材には身体を温めるものと冷やすものがあるので、温性の食材を積極的にとることが大切です。

身体を温める陽性食品

固いもの  チーズ、漬け物、ごぼう、かぶなどの根菜類

固い食べ物は、水分や油分が少なく身体を温めると言われます。また、ごぼうやかぶなど、土の中で育つものは温めるとされます。逆に土の上で育つ葉物は、冷やすと言われています。

寒い土地で採れるもの  りんご、さくらんぼ、ぶどう、日本蕎麦など
寒い土地・時期に育った植物、それを使った食品は身体を温めます。身体を冷やす傾向にある果物でも、りんご、さくらんぼ、ぶどうなど北方産のものは例外的に温めます。

黒っぽいもの  黒砂糖、紅茶、黒豆、ひじき、醤油など
雪のように白い食べ物が身体を冷やすのに対して、黒い食べ物は身体を温めるものの代表格。黒胡麻や黒砂糖、黒豆や、醤油などの調味料も、これに分類されます。

暖色系のもの  紅鮭、海老、赤身の肉、卵、明太子、小豆など
火や温かさを連想させる赤・黄色・オレンジといった暖色系の食べ物は身体を温めます。赤身の肉、紅鮭、卵、チーズ、明太子、小豆などがこれに当たります。

免疫力と「温活」 | 神楽坂女子倶楽部|「遊び」×「学び」×「自分磨き」 (kagujyo.info) 併せて参照ください。

以上、エゴレジ研究所から、冷えの原因と「温活」についてご紹介しました。温活は生活習慣病や、この先の病気の対策にもつながる”健康の基本“になるといわれています。冷えの原因にはいくつもの原因があり、正しい知識を身につけて対策することが大切です。最近は女性に人気の温活グッズも豊富にラインナップされています。衣類の改善・運動・食事…ひとつからでも大丈夫です。今日から温活、始めてみませんか。

 

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

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