チェンジ・オブ・ライフ「更年期」

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
同校 心理学研究科大学院修士課程
スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

GM 畑 潮/心理学博士

女性のライフスタイルは、多様化し、高学歴化し、社会進出し、少産少子化し、長寿化しています。しかしそれによって以前とは異なるストレスが増したり、うつや子宮内膜症、乳がん、メタボリックシンドロームの増加など、なりやすい病気や、気をつけるべき事柄も変化しています。日本女性の平均寿命は約87歳に達するほどまでに著しく延びています。したがって女性は閉経後の30年間あまりをホルモンが足りない状態で過ごすことになります。閉経後の人生をいかに健やかに過ごすかは、現代女性の大きなテーマといえます。今回は、女性のターニングポイントともいうべき「更年期」についてのお話です。

性ホルモンの変化と更年期

多くの健診データからみても、男女とも50歳頃から生理的データに変化がみられ、その背景には性ホルモンが大きく関与していると考えられています。後天的(生まれた後)に、性差が生じる要因としては、性ホルモンの分泌状態が最も影響を及ぼします。性ホルモンのうち、一般に女性ホルモンと呼ばれているのはエストロジェン、男性ホルモンと呼ばれているのはテストステロンというホルモンです。実は女性も男性も両方のホルモンを持っていて、共に作用していますが、女性の性成熟期において優位に働く性ホルモンはエストロジェン、男性ではテストステロンとなります。

女性での女性ホルモン分泌
女性では、閉経前後の10年間に卵巣ホルモンのエストロゲンの分泌が急激に減少することで、身体的や精神的な様々な変化が起こりはじめます。

☑一生を通じ劇的に変化する
☑月経がある時期は周期的に大きく変化する
☑閉経後(平均50歳)は急速に低下する

「閉経」の判断基準
医学的には、更年期の女性で12ヵ月以上月経がこない場合、過去1年を振り返って  「閉経」と診断されます。

男性での男性ホルモン分泌
男性では、睾丸ホルモンのテストステロン分泌の減少により、身体的な症状や精神的な症状がみられますが、個人差が大きく、また、女性に比べて性ホルモンの減少が穏やかであり、身体的・精神的な変化も緩徐に表れるため、女性ほど更年期の変化がみられにくくなります。

☑周期性はない
☑個体差が大きい
☑年齢と共に緩やかに低下する傾向

40代以上の男女の性ホルモンの分泌の低下が原因となる自律神経失調症に似た症候群のことを、更年期障害といいます。

更年期の不調は多岐に渡り、人によって現れる症状や不快感の程度には個人差があります。日によって現れる症状が異なることもあります。

こうした症状はよく、メンタル疾患と間違われることもあります。メンタル疾患なのか?ホルモンバランスの崩れなのか?一度、更年期指数の自己採点をおすすめします。

  • 女性用更年期指数チェック
    女性の場合、「簡略更年期指数(SMI:Simplified Menopausal ID:ndex)」で更年期の症状の程度を判断します。

※男性の場合のチェックシートは、男性更年期障害質問票(AMS)https://newscast.jp/attachments/yz3bAFGfW6KyaiKFViyV.pdf

★間違いやすい不調
更年期の症状は多岐にわたるため、本当に更年期のせいなのか、ほかの病気なのか、見分けがつかないことも多いようです。自分で勝手に決めつけず、医師の診断を仰ぐことが大事です。間違いやすい不調の代表例は以下を参考に。

更年期の基本 Q&A

更年期は英語で、「チェンジ・オブ・ライフ(Change of Life)」です。更年期に起こるこころとからだの変化について知っておきたい基礎知識を確認しましょう。

【Q】更年期かどうかの判定は?
【A】血液検査で「女性ホルモン値」がわかります。専門医によれば「婦人科で血液検査を行い女性ホルモン値を調べ、問診と合わせて診断されます。E2(エストラジオール)の数値が下がり、FSH(卵胞刺激ホルモン)をたくさん出している状態が更年期です」

【Q】更年期の不調は誰にでもあるの?
【A】症状は女性全体の約50% 。専門医によれば「更年期に不調が出る人は全体の約半分ですが、目立った症状がなくても女性ホルモンの減少は女性なら誰もが迎える問題。それまであらゆる意味で女性の体を守ってくれていた女性ホルモンの減少で、肌や血管など、徐々に体に老化が訪れます」

【Q】更年期はどれくらい続くの?
【A】閉経をはさんだ前後約10年間。専門医によれば「閉経をはさんだ前後の約10年を更年期といい、その時期に起こる何らかの心身トラブルを更年期症状(重い場合は更年期障害)といいます。更年期の影響を体に受けるのは、長くても10年といわれています。この10年間を快適に過ごすためにも、不調があれば、気軽にクリニックなどに相談してみるとよいでしょう」

【Q】なぜ更年期の症状は女性ばかり?
【A】女性ホルモンが急激に減少するためです。専門医によれば「男性でも50才前後に更年期の不調を感じる人がいますが、環境などによる影響が大きく、女性の不調とは比べものになりません。男性ホルモンが緩やかに減っていくのに比べて、女性ホルモンは急激に減っていき、最後にはなくなります。その急激なホルモンの減少に脳がついていけず、さまざまな不調へとつながっていくのです」

【Q】更年期が過ぎれば、症状はラクになる?
【A】なります!専門医によれば「更年期を過ぎると女性ホルモンのアップダウンがなくなるので、体調がよくなる人がたくさんいます。その後もホルモン補充療法で最低限度の女性ホルモンを維持していれば、人生の後半も若々しく過ごせます」

※更年期以降、エストロゲンが失われることによってリスクが高くなる病気もあります。エストロゲンは、月経をコントロールする働きのほかに、心血管系、骨、脂質代謝、皮膚、泌尿生殖器、脳の機能などにもかかわっています。これらの器官がエストロゲンの恩恵を受けることができなくなると、色々な病気のリスクが高まることも理解しておきましょう。

【Q】デリケートゾーンのかゆみもそう?
【A】腟の乾燥によるものです。専門医によれば「女性ホルモンが減少することで、腟萎縮が起き、腟内外のうるおいがなくなっていきます。そうなると腟は乾燥して傷つきやすくなり、かゆみ、におい、性交痛へとつながります。顔や髪の毛同様、毎日のセルフケアや専門医による治療が必要です」

【Q】尿もれや頻尿が起きるのはなぜ?
【A】骨盤底筋が弱るのが原因。専門医によれば「尿もれや頻尿のいちばんの原因は、妊娠・出産による骨盤周りの筋肉の損傷です。さらに女性ホルモンの低下による尿道粘膜の萎縮や、柔軟性の消失、加齢による筋肉量の減少によって起こります」

★若いときは骨盤底筋がしっかり(左)。閉経前後からは骨盤底筋が弱くなる(右)

【Q】更年期障害になる人ならない人がいるのはなぜ?
【A】女性ホルモンの減少のほか複合的な要因があります。専門医によれば「卵巣機能が低下して女性ホルモンが激減するのは全員に共通する要因ですが、そこに仕事や家庭のストレス、親の介護や死別、子供が巣立つなどの環境要因と、生まれつきの体質や気質などが複合的に合わさって、症状に個人差が出ます」

「更年期障害」の治療

更年期障害は、症状のあらわれ方やその要因が一人ひとり異なるため、まずは十分な問診が欠かせません。その上で、運動や食事といった生活習慣の改善やカウンセリング、お薬を使った治療などが行われます。

女性のライフサイクルと健康トラブル

40代、50代は女性ホルモンのアンバランスから、気持ちも不安定になりがちです。女性が健康で幸せに暮らすには、自分の体を守っている女性ホルモンについてもっと理解することが大切です。

ライフステージによって、女性の健康上の注意点やなりやすい病気は変わります。更年期は女性ホルモンの分泌がなくなるまでの大事な準備期間。ここで自分の体を総点検し、更年期以降の長い人生に備えましょう。

以上、エゴレジ研究所から更年期についてのお話をご紹介しました。更年期は、英語では「チェンジ・オブ・ライフ」。健やかで前向きなライフスタイルへのシフトチェンジを行うチャンス!です。

そのための「セルフケア」には、食事、運動、ツボ指圧、アロマテラピー、入浴法などいろいろなものがあります。セルフケアの多くは健康維持に役立ちますので、症状が軽いときも習慣として続けることで、体調の底上げにもつながります。更年期はそれ以降の生活を元気に過ごすために大切な時期です。この時期を上手に過ごし、人生後半を輝かせましょう!

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NYこどものくに東京 理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

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