凹んだら、空を見上げて元気になろう!

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

よく晴れた日、立ち止まって空を見上げる……という経験はありませんか。何気ない習慣のようにも思えますが、実は、空を見上げるとリフレッシュできる、リラックスできるといった体や心を健やかにする働きが関わっているのです。 今回は、空を見上げることで得られる効果についてのお話です。

上を向くことのメリット

人は誰でも凹むことがあります。それを引きずってしまうことも多いかもしれません。そんなとき、ちょっと上を向くことで不安や悩みを手放すことができるかもしれません。

気持ちの操作をしたければ、気持ちではなく動作を、姿勢を、行動を操作したほうが手っ取り早かったりするのです。気持ちや気分は簡単には変えることができませんが、行動は比較的簡単に変えることができます。
心理学の研究でも「上を向くとポジティブな気分になる」という結果が出ているのです。

上を向いて視線を上げると、
✓視野が広まり、
✓情報量が増え、脳が刺激されることで、
✓気分が向上する ―――という説があるようです。
上を向く姿勢になると、脳にポジティブな信号を送られ、元気が出やすくなります。そのタイミングで深呼吸をすると、心も気持ちもフワッと軽やかになり、気持ちも上向きになるのです。

「幸福学」の第一人者、前野隆司先生(慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長)も、その著書の中で
上を向くことは、ネガティブな思考から抜け出すにも有効です。嫌なことや悲しいことがあったときは、少し上を向いて広い空や満天の星空を眺めてみましょう。心がすっきりして、自分の悩みが小さく思えてくるでしょう」と述べておられます。

空を見上げると、気分が穏やかになり明るくなる効果が期待できます。太陽の光が溢れる空、自然を眺めていると、脳内のセロトニン分泌量がアップ。心のバランスが安定して、ネガティブな感情を少し手放せるはずです。

空のもつ効果いろいろ

空や空を見上げることには、色や光、姿勢などの効果が関係しています。

◆きれいな空の癒し効果

大阪公立大学健康科学イノベーションセンターの水野らの研究によると、「癒し」を感じる画像により作業中の疲労が和らぎ、集中力や能率の低下を抑えることができることがわかっています。きれいな空の画像にも癒し効果が認められたようです。

◆青空の鎮静効果

写真ではなく実際の空を見上げるとさらによい効果を得られます。
色彩心理学的に青空の青色には「沈静」・「クール」などの意味があり、人の心を冷静にさせてくれるといわれています。しかも空の青色は自然界の色ですから、心を落ち着かせ、穏やかにする効果もより高く、目の疲れや頭痛の緩和などにつながるともいわれます。
さらに明るい空の青色は、副交感神経に作用し、脈拍や血圧を下げてリラックスした状態にしてくれます。
さらに月明かりに照らされた夜空の深い青色は、イライラを静めて脈拍や血圧を下げる効果が期待できます。

◆夕焼け空のポジティブ効果

夕空でよく見られるオレンジ色や赤色のような暖色系には、やる気やチャレンジ精神をあふれさせる効果があります。暖色には交感神経を活発にして気分を高揚させたり、体を温めて元気にしたりといった作用もあるといわれています。

◆見上げる効果

空を見上げると自然に背筋がスーッと伸びて胸が開き、呼吸が深くなり肺の中で新しい空気が循環します。脳や内臓に必要な酸素が行き渡り、全身のめぐりが良くなります。さらに呼吸が整うことで自律神経が調整され、心身の不調改善にもつながります。

背筋を伸ばすという動作自体も自律神経の交感神経を活発にしてくれるので、心と体が緊張を緩和してくれます。胸が開くだけでも交感神経が刺激されるため、気持ちが明るく前向きになる効果も期待できます。ボーっと遠く空を眺めるだけでも、嫌な記憶を薄める物質(βエンドルフィン、ドーパミン)が脳内で分泌され、これが嫌な記憶を薄めてくれます。胸を張った姿勢には、ストレスに対する抵抗力を高める効果もあるのです。

また、「見上げる」ことで背筋が伸びて姿勢が良くなるため、肩こりや腰痛の改善も期待できるほか、遠くの空や流れる雲を眺めることが目の筋肉の緊張を緩め、目の疲労回復効果もあります。
ちなみに、夜空の星を眺める「遠方凝視訓練法」は毛様体筋を緩める視力回復法としても有名です。

以上、エゴレジ研究所から、空を見上げることで得られる効果についてご紹介しました。凹んだり、くよくよしたり、ネガティブな状態から抜け出すキッカケになります。自然を感じ、上を見上げる、そんな習慣をつけることは根本的にストレスに強いメンタルを作っていくうえで非常に重要なことです。空き時間にスマホを見るのをやめて、空を見上げて深呼吸。それだけで、私たちにはプラスの効果がたくさんあるようです。凹んだ時はちょっと一息、空を見上げて空から元気をもらいましょう。

 

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

 

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