通勤時間と睡眠

はじめに

最近はリモートワークから再び出社しての仕事へとも戻す企業も少なくありません。通勤時間。日本人の睡眠には大きく影響を及ぼす要因の一つ。
今回はそんなお話です。

通勤時間と睡眠と幸福と

通勤時間が長いと疲れるし、睡眠にも影響が出そう。それは皆さん容易に想像がつきますよね。では、実際どのくらいだと影響が出るのでしょう?

ちょっと前の調査ですが、一目瞭然なので皆さんに持て頂こうと思います。

「平成28年社会生活基本調査結果」(総務省統計局)から15歳以上の男女のデータを使用して作成した。各ドットは各都道府県のデータを示す。一部の都県のみ名前を記載した。横軸の通勤時間は片道にかかる時間(分)。左図では平日(赤)と休日(青)の睡眠時間を分けて表示した。右図の縦軸は平日と休日の睡眠時間の差で、睡眠不足の度合いの指標。(画像提供:三島和夫)https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/15/403964/010900079/?P=2

平日と休日では、明らかに睡眠時間が短いのが分かります。
さらに、通勤時間が長いほど睡眠時間は短くなっています。
同時に、通勤時間が長いほど、平日と休日の睡眠時間の差も大きくなっています。

足りない分=睡眠負債を解消しよう!リカバリーしよう!と、休日に長い睡眠時間を体が欲しているのでしょう。
しかし、長く寝れば回復できるとは限らないのが盲点。

休前日の就寝時刻が平日と同じく遅い時間で、起床時刻だけ延ばすと・・・
睡眠中央値がズレてしまいます。
これは、社会的ジェットラグ(社会的時差ボケ)の原因になり、体内リズムがくるってしまいます。
結果、睡眠の質は悪化します。

調査によって異なりますが、通勤時間が50分を超えると、日中の眠気や不眠のリスクが上昇すると言われます。
100分以上の通勤では、不眠症リスクが約60%増加するとも。

また、時間=長さだけでなく通勤の状態(例えば電車で座っていられるのか?屋満員電車でもみくちゃなのか?車通勤なのか?など)によって肉体疲労度にも影響が出ます。

さらに、大阪公立大学の調査では、通勤時間がそこまで長くなくとも住宅が狭い=95平方メートル未満だと不眠リスクが上昇し、通勤時間が52分を超えると95平方メートルでも不眠リスクは上昇するとのこと。

加えて、通勤時間は幸福度にも影響鵜を及ぼしている可能性が。
在宅勤務者と出勤者を比べると、在宅勤務の方が幸福度が明らかに低い傾向があります。
でも、通勤時間が片道90分を超えてくると、90分未満の人と比べてこれまた幸福度が低下します。
メリハリも大事ですが、長すぎる通勤は様々なストレスにつながるのかもしれません。

まとめ

住まいをどこに構えるか?は家族の事情や経済的な事情が大きいことから、簡単に近くに住む選択ができることではないかもしれません。
でも、ある程度の適度な距離は、長い人生における健康を視野に入れると必要なことかもしれません。通勤時間が睡眠に及ぼす影響は少なくないと知っておくこと。それだけでも人生がかわります。

それでは、今夜も良い眠りを・・・☆

プロフィール

Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。
スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/
快眠サロン水月~mizuki~   https://mizuki-kaimin.com/
新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)

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