5月5日は子供の日 菖蒲湯と睡眠

はじめに

子供の日に菖蒲湯。もともとは中国から伝わった端午の節句と、これまた中国から伝わった菖蒲湯に浸かるというもの。5月5日ごろが雨季の始まり。疫病など邪気を払う目的で行われた行事が端午の節句。強い香りが邪気を払うとして菖蒲が選ばれたのですね。
日本では、更に、菖蒲の葉が武士が持つ剣に似ていることから、尚武武道を重んじる)=菖蒲の語呂合わせで、男子の成長と健康を願う行事に発展していったそうです。

今回は、そんな菖蒲と睡眠の関係のお話。

菖蒲と睡眠

菖蒲の葉を束にして軒につるしたり、菖蒲湯にしてお風呂に入るのは、その強い香りが邪気払いとして有効と考えられたから。

では、菖蒲湯の効果は?

お湯で温められると、蒸気に乗ってより香りが立ちますよね。
菖蒲の香りには、テルペン類の他、アザロン、オイゲノールが多く含まれます。

これらには、血行促進・疲労回復・自律神経を安定させるなどの効果があると言われます。

本物の菖蒲が手に入らなくても、入浴剤で、似たような精油成分を配合しているものもあります。疲労回復だけでなく、自律神経の興奮が収まらずに寝付けない夜なんかは菖蒲の香りを選ぶのもありかもしれません。

しかし、実は「葉」ではなくて「根茎」は生薬として利用されています。行事としての雰囲気は味わえませんが、こちらを入浴剤にするとより効果的かもしれません。

【石菖蒲】(石菖根)セキショウブ

◇中薬学では芳香開竅薬に分類されます。意識を失ったりぼんやりする脳を、脳の党利道が閉じていると捉え、通りを良くして詰りを摂ることを開竅と言います。
血を巡らせるものや、気を巡らせるものでは、通しずらいエリアに通すのが開竅薬。

開くことで、気絶から目覚めさせる、意識を回復させる、シャッキリさせるそんなイメージです。

記憶・睡眠に用いるというような意味合いもあり、その刺激で神経を活性化させ、感覚を取り戻す。本来の状態に戻すというイメージでしょうか。睡眠障害や記憶障害にも用いられます。

◇安神作用(精神安定作用)を用いて、驚きやすい・恐がる・不眠・精神錯乱・狂躁状態・健忘・認知症などの症状にも用いられます。市販の漢方薬にも含まれて不眠症に使われています。

◇そのほか、耳鳴りや、健忘、食欲不振や、下痢、神経痛、打撲、化膿性できものなどにも使います。

まとめ

ここ最近、不安を伴うストレスが溜まっている。頭疲れてぼーっとしてなんだか色々な感覚が鈍ってるかも。そんな状態で中々寝付けない。思い当たる人は、5月5日子供の日には、菖蒲湯にゆっくり浸かってみてはいかがでしょうか?一旦脳に刺激を与え、リセットをしてぐっすり眠ってみませんか?

それでは、今夜も良い眠りを・・・☆

プロフィール

Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。
スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/
快眠サロン水月~mizuki~   https://mizuki-kaimin.com/
新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)

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