季節の変化と心のバランス

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

夏から秋へと季節が移り変わる時期には、気温や日照、生活リズムなどが変化します。こうした環境の変化は、体内時計や自律神経、気分などに影響することがあります。そこで今回は、この季節の変化と心のバランスについてのお話です。

季節の変化と心のバランス

季節の変化は、私たちの心持ちやライフスタイルに大きな影響を与えます。季節の変化を「心身の調整が一時的に揺らぎやすい時期」と捉え、その変化と心の状態との関連を考えてみます。

●環境の変化(ΔT/ΔP/ΔL)
気温差・気圧変化・日照時間などの変化が、身体や気分に影響することがあります。
●自律神経の不調
環境の変化が続くと、自律神経や睡眠などの調整にも負担がかかることがあります。
●情動と認知の調整バランス(Limbic–Prefrontal Network)
季節の変化によって心身の負荷が高まると、不安や疲れを強く感じたり、気持ちを切り替えにくくなったりすることがあります。こうした状態は、情動反応と、それを調整する前頭前野の働きとのバランスという視点からも考えられます。
季節の変化による不安や疲労は、「感情が暴走している」と考えるよりも、情動反応と認知的な調整とのバランスが一時的に揺らいでいる状態として捉えることができます。

つまり、ここで重要なのは、季節の変化を「情動の暴走」と捉えるのではなく、「心のバランスが一時的に揺らぎやすくなること」として理解することです。

エゴ・レジリエンスの神経基盤(Emotional Flexibility)

エゴ・レジリエンスを「状況に応じて柔軟に適応し、また立て直していく力」と捉えるなら、その背景には感情反応と認知的調整の柔軟な働きも関係していると考えられます。
その構造モデルは以下のとおり。

エゴ・レジリエンスを考えるうえで参考になる3つの脳機能があります。
● 扁桃体の反応が落ち着いていく過程
ストレスや脅威に対する反応が、その後どのように収まっていくか。

● 前頭前野による再評価・調整
出来事の意味づけを変えたり、感情への向き合い方を調整したりする働き。

● 前帯状皮質(ACC)の働き
感情や行動のズレを捉え、調整に関わる働き。

心の可動域を広げる4つのセルフケア

エゴ・レジリエンスを、変化に合わせて自分の状態を柔軟に調整する力と考えるとそのイメージを「心の可動域」として捉えることができます。
以下は、モデル内で示された「回復メカニズム」を日常生活に取り入れるセルフケアの参考例です。

アプローチ 作用するメカニズム やり方
感情ラベリング 感情を言葉にすることで、情動反応を調整しやすくなる可能性 「いま不安を感じている」
「疲れている」と言語化する
3秒セルフコンパッション 緊張を和らげ、心身を落ち着かせる方向に働く可能性 胸に手を当て、「今は季節の変わり目だから揺れても大丈夫」と自分に声をかける
スモールステップ 小さな行動から取り組むことで、行動へのハードルを下げる 「まず5分だけ」など、できる範囲の小さな行動から始める
予定に余白をつくる 神経負荷の低減 気圧や気温変化の激しい日は、意図的にパフォーマンス目標を下げる

季節の変わり目に心が揺れるのは、脳の情動ネットワークが環境に適応しようと柔軟性を試されている証拠です。揺れを排除しようとせず、神経的な余白(余地)を作ることで、結果として「心の可動域(Emotional Flexibility)」はより強固に拡張されていきます。

以上、エゴレジ研究所から、季節の変化と心のバランスについてご紹介しました。朝夕の風に秋の気配が混じりはじめるこの季節。夏の終わりは、心と身体の変化に気づき、自分の「心の可動域」をやさしく整える季節なのかもしれません。心が少し揺れたなら、それは、あなたの脳と身体が季節の変化に適応しようとしているサインなのかもしれません。焦らず、自分の心と身体の声に耳を傾けながら、この季節の移ろいをゆっくり過ごしてみてください。

 

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

 

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