変化に寄り添う心のしなやかさ

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

季節が静かに移ろうように、人の心もまた、日々変化しているものです。そこで今回は、日常的な変化やストレスにしなやかに対応する力、エゴ・レジリエンスについてのお話です。

「エゴ・レジリエンス」とレジリエンス

エゴ・レジリエンスと似た概念に「レジリエンス」があります。
レジリエンスもエゴ・レジリエンスも「困難な状況から回復する力」という点で共通しています。
違いとしては、
レジリエンスは、逆境のような非常に厳しい環境を乗り越えていく力であるのに対して、
エゴ・レジリエンスは、日常のストレスに対して柔軟に適応していく力であるということです。

ただ、レジリエンスの前提である
『困難あるいは驚異的な状況』
『深刻な結果をもたらすと考えられるリスク』
『重大な逆境』が、
研究者の中で日常的に経験しうるストレスレベルに拡大解釈され、エゴ・レジリエンスとの違いがあいまいになっている現状は否めません。

エゴ・レジリエンスという概念を最初に提唱した心理学者ブロック夫妻(Block & Block)の研究では、エゴ・レジリエンスは「状況に応じて感情や行動を柔軟に調整する力」 と定義されています。
そして、この力が高い人は、
✓ストレス状況でも適応しやすい
✓感情の回復が早い
✓対人関係での満足度が高い
といった傾向があると報告されています。

つまり、
あれこれ忙しい中でも気持ちを切り替えて仕事に向かえること。
プレッシャーの中でも自分らしさを保てること。
必要なときに休む判断ができること。
こうしたことはすべて、エゴ・レジリエンスという“調整力”が働いている証拠と言えるでしょう。

エゴ・レジリエントな人が持つ特性――“リソースフルネス”

心理学では、リソースフルネス(Resourcefulness)は、「問題解決のために自分の内外の資源を活用する能力」あるいは「手持ちの材料や状況で工夫して問題を解決する力」を指します。
ここで大切なのは、リソースフルネスがエゴ・レジリエンスの高い人が持つ特性であるという点です。
心が柔軟に整っているからこそ、
今の自分に使えるもの
力になってくれる人
過去の経験
小さな環境の変化
こうした“資源”を見つけて活かすことができるのです。
たとえば…

◇5分の休憩で気持ちを整える
◇温かい飲み物でリセットする
◇同僚の一言を力に変える
◇季節の小さな変化から前向きさを取り戻す

これらは特別なスキルではなく、エゴ・レジリエントな人が自然と行っている行動なのです。
立春を過ぎて冷たい空気の中で、ふくらみ始めた梅のつぼみに気づけるのも心に余白がある証拠。
その余白こそが、リソースフルネスの源泉になります。

しなやかな心の整え方

日々を心地よく過ごすためには、自分の心を整えるための“小さな習慣”を持っていることが大きな支えになります。エゴ・レジリエンスの高い人は、こうした日々の工夫を通して、自分の状態を丁寧に調整しながら前へ進んでいます。ここでは、誰にでも取り入れやすい心の整え方を紹介します。

◆ 朝の光を3秒だけ浴びる
朝の光は、心と身体のリズムを整えるためのシンプルで強力な資源。特に今の季節は、冬の名残を含んだ光が澄んでいて、短い時間でも気持ちを切り替えるスイッチになるでしょう。
たとえば、

カーテンを開けて、窓辺で3秒だけ深呼吸する → それだけで、脳が「朝が来た」と認識しやすくなる。
通勤前、玄関の外で空を見上げる → 冬の冷たい空気と光のコントラストが、気持ちをリセットしてくれる。
オフィスに着いたら、窓際で一瞬だけ立ち止まる → 仕事モードへの切り替えがスムーズになる。
天気が悪い日は、室内の明るい場所に3秒立つ → 光量は少なくても、“光を意識する”行為自体が調整のきっかけになる。

◆ “今日使える資源”をひとつだけ選ぶ
エゴ・レジリエントな人は、状況に合わせて「今の自分にとって役立つもの」を見つけるのが上手です。それは大げさなものではなく、日常の中に静かに存在している“小さな味方”のこと。
たとえば、

身体の資源
朝、少しだけ余裕がある → 10分歩いて頭をクリアにする
疲れがたまっている → あえてエレベーターを使い体力を温存する

時間の資源
会議と会議のあいだに5分空く → 深呼吸とストレッチで気持ちを整える
夜の予定がない → 早めに帰って自分の時間を確保する

人の資源
同僚の一言が励みになる → その人に短く相談してみる
家族が家事を手伝ってくれる → 今日は素直に頼ってみる

環境の資源
カフェの静けさ → 仕事の切り替えに使う
冬の澄んだ空気 → 外に出て気分転換する

自分の経験という資源
過去に似た状況を乗り越えたことを思い出す
自分が得意なやり方を選ぶ

こうした“資源”は、探そうとしなければ見過ごしてしまうほどささやかです。でも、エゴ・レジリエンスが高い人は、「今日の私は、何を使えばうまく過ごせるだろう」と自然に考え、ひとつだけ選んで行動に移すことができるのです。

◆ 小さな成功体験を積む
小さな達成は、心の回復力を支える大切な資源です。大きな成果を求める必要はなく、ほんの数分で終わる行動です。
たとえば、

メールを1通だけ返す → 仕事のハードルが下がり、次の行動が軽くなる。
机の上の紙を1枚だけ片づける → “整った感覚”が心のスペースを広げてくれる。
深呼吸を3回する → 身体の緊張がゆるみ、気持ちが落ち着く。
今日のタスクを3つだけ書き出す → 見通しが立つことで、心の負担が減る。
帰り道に好きな飲み物を買う → “自分を大切にした”という感覚が、自己効力感につながる。
5分だけ歩く、5分だけ休む、5分だけ考える → “区切る”ことで、行動が始めやすくなる。

こうした小さな成功は、積み重ねるほど心の調整力を高め、エゴ・レジリエンスを育む確かな土台になるでしょう。

以上、エゴレジ研究所から日常的な変化やストレスにしなやかに対応する力、エゴ・レジリエンスについてご紹介しました。思い通りにいかないことや、心が揺れる瞬間がどうしても訪れます。そうした心の変化に向き合いながらも、私たちは毎日をなんとか乗り切っています。無理に強くなる必要はないのです。誰もが生まれながらに持っているパーソナリティの弾力的な力を信じましょう。その力が自分らしい元気さを保っていくことを可能にしてくれます。

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

 

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