スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。 エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。 |
誕生日は、大人になるとちょっぴり複雑な気持ちになるもの。とはいえ、年を重ねても、いつまでも「美しく輝いている人」がいます。自信があって、人にも心配りのできる、そんなステキな大人女子に共通しているのは、自分自身を客観視でき、しっかりセルフケアをしているところ。そこで今回は、大人女子にお勧めのセルフケアについてのお話です。
セルフケア3つのポイント
心理学では、「自分で自分を労わること」をセルフケアと呼んでいます。セルフケアはメンタルヘルスケアに必要なケアの1つであるとされているくらい大事なものです。セルフケアをする上で重要な3つのポイントがあるそうです。
1.いつもの自分を知ること
いわゆる「自己洞察」。「自分はこういう人間だ」との認識を明確にして、「いつもの自分」をクリアに見ることができればできるほど、いつもとは異なる自分に対する敏感さの精度も高まります。
「いつもの自分」とは、「ストレス反応がないときの状態」や「ストレスを意識しなくてもいい状態」のことを意味します。「いつもの自分」を知っているからこそ「いつもよりダルいな」「いつも寝てる時間なのに眠くない」「美味しいと感じてたおかずが美味しく感じない」といったことにすぐに気づけます。「いつもと違う自分」が現れたら、それがストレスのサインかも。
2.いつもの自分じゃないときにすぐにストレスに対処すること
ストレスに対処することをコーピングといい、公認心理師の伊藤絵美先生は、「自分で自分を上手にケアすること」と定義しています。
コーピングをセルフケアに役立てる一番のコツは、「質より量」。セルフケアは毎日いつでもできるようなコーピングをたくさん自分の中にストックしておくことです。たとえば、イライラしたら一口チョコを食べる、仕事が早く終わったらカラオケに行く、電車の中では好きな音楽を聞く、など。いつでもできるコーピングをたくさん用意しておくとその場に応じたセルフケアを行えます。
3.元気なときにもセルフケアを継続する
セルフケアは元気なときにこそ行えば、心の病を予防することのできるのです。元気なうちに「適度なストレスは実はいいもの」という視点を養うことができれば、究極のセルフケアになります。
スタンフォード大学のアリア・クラム氏らが行った実験によると、「ストレスは自分を消耗させる」と考える人に比べ、「ストレスにはプラスの効果がある」と考える人は、コルチゾールの反応がより穏やかになることが知られています。コルチゾールはストレスホルモンの一種です。コルチゾールが少ないことはそれだけストレスと上手に付き合えていることを意味しています。
3つのポイントに留意して自分だけのセルフケアを見つけましょう。
楽しみながらエイジングと向き合う
大人女子に実践してほしいセルフケアを、「PureWow」のビューティ・ディレクターを務めるジェニー・ジンさん(ロスアンゼルス)の記事で見つけました。
- 自分のために花を買う
ごく普通の一日に、テーブルにちょっとしたお花を飾ってみましょう。 - 大好きな映画を見る
ポップコーンとワインを用意して、お気に入りの映画を観ましょう。 - たまには泣ける映画を見てみる
涙は健康にもいいことも。ときには大泣きして、心もクレンジングしましょう。 - キャンドルを点けて、バスタブにつかる
好きな香りの入浴剤を入れて、キャンドルを灯しながらお風呂でリフレッシュ。
- のんびりシャワーでセルフケア
あるいは、ヘアパック、角質除去、ムダ毛の手入れなど、ゆっくりシャワータイムで安らぎましょう。 - 丁寧にブラッシング
あえて時間をかけて、ブラッシング。そうすれば、気分はきっとお姫様。
- 達成したことをリストアップ
To Doリストの代わりに「達成できたことリスト」をつくってみましょう。きっと「ほめるに値する」って思えるはず。
- ご褒美にマッサージ
自分へのご褒美にマッサージを受けてみてはいかがでしょう。フェイシャルも加えてもいいかも。
- 気乗りしない予定はキャンセル
親しくもない人との飲み会や、あんまり好きじゃない人との約束。キャンセルするのもセルフケアです。
- ペットと一日過ごす
一日ずっと一緒にいるだけで、とっても癒されるはず。
- SNSから距離を置く
タイムラインは友だちの子どもや、誰かの食事の写真ばっかり…。ちょっとくらいSNSから離れたって後悔することはないでしょう。 - 面白い動画を見る
SNSより面白いものも、たくさんあるから。たとえば、“アメリカ版動く徹子の部屋”こと「カープールカラオケ」のYouTube(字幕つき)。 - 毛布にくるまって読書
たまには食事もデリバリーで済ませて、好きなだけ読書に耽るのもよし。
- 思い出のメニューを食べる
子供のころや学生時代のメニュー、たとえそれが体に悪そうなものでも、一食くらいバチはあたらない。
- 近所をじっくり散歩
時間を気にせず、目的もなく、近所をゆっくり散歩してみるのも癒しのひとつ。 - 脇道にそれてみる
ちょっと小道に入って、目に入る自然に触れてみるのも一興。 - ハッピーな曲を聴く
聴くだけで幸せな気分になる曲を選びましょう。 - 大人の塗り絵をやってみる
たまには没頭してみませんか。 - 家中を踊りまわってみる。
日1回、おうちの中でハッピーな曲をかけながら陽気にダンス。飛んだり跳ねたり、初めはおかしいかもしれないけど、健康のためにやってみる価値あり。
ジェニー・ジンさんの提案はいかがでしょう。できそうなことから試してみましょう。
大人女子は100点を目指さない
大人女子には頑張り屋さんが多いようです。仕事もちゃんとして、家事もちゃんとして、家族の世話もちゃんとして・・・あれこれ「ちゃんとしよう」と思う人は、何事にも100点を目指そうとしてしまいます。責任感が強く、頑張り屋さんなので、信頼に厚かったりしますが、反対に余裕がなくなって自分を責めたり、追いつめられたりします。理想の1日を100点にして、「できてない、ダメじゃん」と減点ばかりが気にかかり、100点とれないことへのイライラが募ります。
「女性の生き方ブログ!50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰する中道あんさんは、次のような提言をされています。
あれもこれも100点を目指すと、どこかにゆがみがでてきます。完璧主義をやめるといっても自分がそれだと気づいてない場合もあります。なので毎日をちゃんと(完璧に)しようとせず余裕を残しておくことが大事です。
<完璧主義を手放してラクになる8つのコツ> ✔イライラしてきたら、解消できる方法を知っておく |
これだけは頑張りたいということは、自分なりに頑張って、あとは肩の力を抜いておくことが大事。100点を求めてイライラ、クヨクヨするより、適当に手を抜いて、自分のご機嫌を取っている方が、自分だけでなく周りにも優しくなれそうです。それこそが、セルフケア。
以上、エゴレジ研究所から大人女子にお勧めのセルフケアについてご紹介しました。セルフケアをいざ実践しようと思っても、あれもこれもと習慣化することは難しいものです。大切なことは、自然とあなたに馴染む心地よい方法を見つけることです。セルフケアをしていると自分と向き合う時間がもてるようになります。大人女子なら楽しみながらエイジングと向き合いましょう。
エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。
あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/
<プロフィール>
代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授 |
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GM 畑 潮/心理学博士 GCDFキャリアカウンセラー 健康リズムカウンセラー |
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