2024年版 熱帯夜・超熱帯夜の寝室環境の作り方

はじめに

今年もやってきました熱帯夜!昔はエアコンなんてつけなくても眠れたよね?と思うカグジョ世代。
確かに、平均気温はこの30年ではそこまで大きく変わらないように見える。でも、猛暑日の回数は増えている。そして何より、ヒートアイランド現象は加速している。つまり夜が寝苦しい。
特に都会に住む人にとって、夏の夜の過ごし方は、昔と同じでは危険!なのが今の現実なのだ。

今どきの熱帯夜の寝室環境

ヒートアイランド現象:都市の気温が周囲よりも高くなる現象のこと。
気象庁の資料を参考に見て見ます。

関東地方と中部地方の図ですが、明らかに都市部の30℃以上の合計時間数が増加しています。でもこれ、2010年です。1980~84年と2006~10年の比較なので、今だと40年以上前ですね。おそらく右側の色はより広範囲により赤が濃くなっているでしょう。

これは東京の大手町の熱帯夜の日数の推移です。ヒートアイランド現象は、熱帯夜の増加、熱中症の増加を招きます。

そう、昔の夏は、クーラーなしで、タオルケット1枚で眠れたのです。今は違う。
快適な睡眠環境は、「寝床内気候」が温度32~34℃ 相対湿度50±5%です。
寝室の気温と湿度で見ると、気温16~26℃ 相対湿度50~60%です。

そして、体の状態は「頭寒足熱」の環境が良いのです。脳は冷やさないと寝付けない。でも体は冷やし過ぎないほうが良い。

ところが、熱帯=夜間の最低気温が25℃以上、超熱帯夜=夜間の最低気温が30℃以上
こんな日が、ここ数年毎日のように続くのが夏。
そして夏場の平均湿度は70%、80%を超えてきます。暑さと同時にこの湿度が高いと寝苦しさが一気に増加します。もはやまともに眠れない。

そこで、エアコンはつけっぱなしに!が推奨されるのが現在です。タイマーで切れる様に設定すると、切れた後、室温がグングン上昇してしまうのです。中途覚醒だけでなく、夜間熱中症の原因になります。

残念ながら、セントラル空調で家中の温度がどこもほぼ一定を作れるお家は日本ではまだまだ少ないと思います。
エアコンをつけっぱなしにすると ⇒ エアコンの性能や設置場所によっては、寝床がベストコンディションに保てない場合があるのです。

そのことを鑑みると、実はエアコンを25℃に設定して、半袖短パン、タオルケットや薄がけ一枚で寝るパターンは、頭寒には丁度良いのですが、身体が冷えすぎるパターンが少なくありません。
そんな場合は、エアコンの温度を思い切ってもっと下げましょう。長袖長ズボンの寝巻き、秋冬の布団で寝る。
そう、寝室の環境は、春秋と同じにレベルにして寝る。これも一つのコツです。

まとめ

住んでいる地域や建物の構造・設備によっても寝室のコンディションの作り方は何がベストか異なります。自分はどんな状態が快適か?体感覚で試して最適環境を作り上げて見てください。

それでは、今夜も良い眠りを・・・☆

プロフィール

Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。
スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/
快眠サロン水月~mizuki~   https://mizuki-kaimin.com/
新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)

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