【令和女子は知っている 美・教養】
第25回 日本料理
美・教養2 和室のお作法

< 美・教養2 和室のお作法 >

ここんにちは。salon de Saga manners主宰の嵯峨裕美子です。
これまでヨーロッパの社交界などで実体験した経験をもとに、たくさんのご受講生にエチケット&プロトコールマナーからメイク、ヘアスタイル、ファッション、パーソナルカラー&スタイル診断させていただきました。
新年からは「令和女子は知っている美・教養」で品格を磨く大人のマナーから、人生を豊かに愉しむための秘訣についてお伝えいたします。

今月はサロンで開催している「品格を磨く 大人のマナーシリーズ」でテーブルマナー「和の作法 会席料理のいただき方・理論」 を開催いたしました。

会席料理の基本的な「いただき方のお作法」をお伝えいたしましたが、意外と知らないこと、身についていないことにご受講生の方は気がつかれたようです。
和食は毎日いただいておりますが、改まったお席でのお作法はまた別になります。また、普段から身についていないことは、食事マナーが問われる場面ですぐにできるものでもございません。
普段から意識したり、実践することで身につきます。

日本人なら絶対に押さえておきたい「いただき方から和の作法」をお伝えする前に、「席につくまでの心得」をお伝えしたところ、面白い質問をいただきました。
「席につくまでの心得」の中で「和室のお作法」として、襖や畳の縁、畳の継ぎ目、座布団を踏まない。とご説明したところ、最近のテレビドラマ「大奥」で将軍が座布団を踏んでいた。と話されていました。
時代背景や登場人物の役柄もございますが、テレビで放送されているドラマでのシーンが全て実生活で取り入れられるものではございません。和室の礼儀作法、席次には上座や下座、ご自身の立場も関係してきます。本当に必要なマナーを見極める力も現代人の私たちに必要ではないのでしょうか。

本日の美・教養2は「和室のお作法」についてです。
冠婚葬祭をはじめ、ビジネスでの会食、格式あるホテルや日本料理店での食事会など、食事マナーが問われる場面での作法について復習しておきましょう。

<作法1 席次>

和室の席次では出入り口に近い席が下座です。上座は床の間のある側、床の間のない部屋では出入り口から最も遠い席です。
席の指定がなければ下座に座ります。 座布団が敷いてある場合は、勧められるまでは入口近くの畳の上に正座して待機しよう。

<作法2 挨拶 >

挨拶は畳の上に座ってします。
座布団の下座側の畳の上に背筋を伸ばして正座し、手を膝の前にすべらせるようにしながらおろします。両手は人差し指をつけて三角形にして、上体を70〜75度にゆっくり倒し、上体を起こしましょう。

<作法3 お座布団>

座布団に座る時は、勧められてから座ります。座布団の上に立ったり、勝手に動かしたり、裏返したりしないようにしましょう。
「失礼します」とお伝えし、軽く握った両手を座布団について、腕を軸にして上体をひきつけ、膝を滑らせて座ります。座布団から降りるときも同様に降りましょう。

美・教養として、ハンドバックは座卓の下に置きます。お膳が出てくる時は体の左側に置きます。

現代では和室があるご家庭も少なく、毎日のお食事もハイテーブル&チェアが多いです。だからこそ「和室のお作法」を、人生を豊かに愉しむための秘訣として見直していただければ幸いです。

嵯峨裕美子プロフィール
salon de Saga manners主宰
スイスが誇る伝統のフィニッシングスクール、ヴィラ・ピエールフー(Institut Villa Pierrefeu)を卒業され、プロトコールマナーを基軸としたスクールに20年間、従事し専属講師、副学院長を努める。欧州、王室主催の舞踏会に多数出席。
欧州社交界の経験から、受講生の実践の場としてモナコ王室「バラの舞踏会」やフランス「パリの舞踏会」、エルメス社主催「エルメスカップ」などの社交界に出席される方へ、テクニックや知識を伝え「教養を身につけ、人生を豊かに楽しむ。」ための講座やVIP研修を展開する。ホームページ http://salon-de-saga.com/
「エチケット&プロトコールマナー」「大人のマナー シリーズ」「メイクレッスン」を開催中。

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