【令和女子は知っている 美・教養】
第24回 日本料理

< 美・教養1 椀物 >

こんにちは。salon de Saga manners主宰の嵯峨裕美子です。
これまでヨーロッパの社交界などで実体験した経験をもとに、たくさんのご受講生にエチケット&プロトコールマナーからメイク、ヘアスタイル、ファッション、パーソナルカラー&スタイル診断させていただきました。
新年からは「令和女子は知っている美・教養」で品格を磨く大人のマナーから、人生を豊かに愉しむための秘訣についてお伝えいたします。

今年も新年恒例の美麗会を開催いたしました。当サロンで学ばれた受講生の皆様と、お正月に日本料理店で会席料理を楽しみながら、一年の抱負をお話していただいております。
抱負は今年の意気込みをいつも感じパワーが全開になりますが、各家庭のお雑煮についてのお話はさらに盛り上がります。現代の日本ではインターナショナルな家庭も多いので、お正月はお雑煮ではなく母国の食べ物のお話も伺う機会も多くなりました。

私は北海道の出身ですが、大阪に住んでいた時に関西の丸餅・白味噌のお雑煮が大好きになり、毎年いただくようになりました。ご受講生の方で同じ地方でもご両親の出身地によっては、各家庭でお雑煮が変わり、日本食の奥深さを共有し愉しむ機会となっております。

和気あいあいと会席料理を受講生の皆様といただきますが、サロンのレッスンカリキュラムで、フランス料理・日本料理・中国料理のいただき方のレッスンで学ばれておりますので、いざ実践!とお正月から復習を兼ねていらっしゃいます。

普段のお食事から“ちょとした作法を取り入れている方”は、同じお席でお食事をしていて快く美しいだけではなく、教養の高さを感じます。

本日の美・教養1は「腕物」の作法についてです。
日本人にとって和食は身近ですが、普段の食事では蓋がある食器を使用することが少ないのではないでしょうか。会食等のかしこまった席で恥をかかないではなく、ご一緒される方と愉しくお食事をいただくために「腕物」の作法について復習しておきましょう。

<作法1 お椀の開け方>

左手をお椀の縁に添えて、右手で蓋をつまみ静かに持ち上げます。
・左手を椀の縁に添えてしっかり持ち、右手で蓋をつまみ「の」の字を書くようにして開けます。
・蓋の内側についたしずくは落ちないように、蓋は右端内側に傾けながら持ち、間をおいてしずくは器の中に落としてから開けましょう。
・左手を添えて蓋を裏返し、お椀が右側にあれば右奥に置きます。左側に置かれているお料理の蓋は、左奥に置きます。

<作法2. お椀の持ち方 >

先にお椀を持って後から箸を持つのが正しい作法です。
・両手でお椀を持ち上げ、左手でお椀の底を支えて持ち、右手を離します。
・箸は、右手の親指、人差し指、中指の三手で取り上げます。
・左手の中指と薬指の間に箸を挟み、右手で箸を正しく持ち替えて、左手から箸を離します。
※ お椀を置くときもまず箸から先に戻します。

<作法3. お椀の蓋の置き方 >

食べ終わったら、蓋を元通りにしましょう。
・お椀を置く場合はまず箸を箸置きに置き、お椀を両手で持って置きます。

・食べ終わったら、蓋を両手で持って元の形と同様に蓋をします。

秋に日本料理のいただき方マナーをご受講されたご夫婦は、ご主人がイタリア人でした。日本の文化を愛されており、奥様が日本人でご親族と一緒に和食をいただく機会もあるそうです。また、美味しく日本料理をいただくためのマナーを身につけて愉しみたいと話されていたのが印象的でした。
普段の食事から、ちょっとした作法を取り入れて、ご自身の人生を豊かにする秘訣を愉しんでいただければ幸いです。お椀の作法の秘訣は指先を揃えるだけで、さらに丁寧な美しい手元になります。

嵯峨裕美子プロフィール
salon de Saga manners主宰
スイスが誇る伝統のフィニッシングスクール、ヴィラ・ピエールフー(Institut Villa Pierrefeu)を卒業され、プロトコールマナーを基軸としたスクールに20年間、従事し専属講師、副学院長を努める。欧州、王室主催の舞踏会に多数出席。
欧州社交界の経験から、受講生の実践の場としてモナコ王室「バラの舞踏会」やフランス「パリの舞踏会」、エルメス社主催「エルメスカップ」などの社交界に出席される方へ、テクニックや知識を伝え「教養を身につけ、人生を豊かに楽しむ。」ための講座やVIP研修を展開する。ホームページ http://salon-de-saga.com/
「エチケット&プロトコールマナー」「大人のマナー シリーズ」「メイクレッスン」を開催中。

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