世田谷区と言えば 常に住みたい街ランキング上位にランクインされかなり高い金額で不動産が取引されていましたが、今の時代は世田谷区でも場所によってはかなり厳しい状況のところもあります。
昔のイメージで考えていると痛めにあうかも。。。
2021年の基準地価では23区の住宅地の下落率トップテンを世田谷区が占めていました。住環境が良い住宅地でも、どの駅からも遠い「駅遠」が敬遠されはじめてます。
世田谷区だからいつでも直ぐに高く売れる時代ではなくなってきてますよ。
千葉県の九十九里浜に実家があるAさんはがんばれば東京へも通勤できるし相続対策で売ろうとしたら。。。なんと値段がつかない。。。ただでも引き取り手がいない。。なんて。。。
コロナの影響でテレワークが導入されて、地方の住宅需要が増えたのか?というと
それほどではありません。
実際は、コロナ終息後のオフィス勤務を考えると、都市部に1時間以内で通える住宅需要が少し増えたようです。
なので、地方の不動産の流通性は変わらず低いのです。
よって売却は困難又、かなりの時間を要します。隣接地所有者などに買ってもらえるなら安くても得策かと思います。
相続放棄しても自動的に国の名義にはならない
そこで、母親の相続時に法定相続人のこどもや母親のきょうだいまで相続放棄の手続きをすることは可能なので放棄することにしました。
もちろん、相続放棄は負の不動産だけではなく他の財産もすべて放棄することにはなります。
しかも母親名義の不動産が、自動的に国の名義になるわけでないんです!
相続放棄しても相続財産管理人への引継ぎが完了するまでは不動産を管理する義務があります。
国の名義にするには、相続人代表が家庭裁判所に予納金数十万円~の費用をかけて「財産管理人」の選任申し立てをして、弁護士など財産管理人に費用を払続け財産管理をしてもらいながら早くても1年以上は国に帰属する手続きをするようになります。
しかし、売却困難の不動産を、国が引き取るにはハードルがあります。空き家などの建物が残っている場合原則更地にしないと受け取りません。又、土地の境界が確定していないと引き取りません。なのでもめてる土地はダメですね。又、がけ地や勾配のある土地も要注意です。ここをクリアしないと次に進めません。
そのため、不動産の問題点をクリアすための費用と弁護士にずっと管理費用を払うことになりかねません。申し立て費用は100万円以上かかります。えー!!
負債だけ残った場合の相続放棄は裁判所への手続きで完了する場合と違い、不動産がある方が放棄するのは現実的ではないですね。
いらない不動産はどうする?地域の協力が必要
相続放棄しても、問題不動産や空き家の残る土地を国が引き取ってくれる可能性はほぼありません。そうなると、維持管理費、固定資産税の負担はし続けることになります。又、持ち続けている以上は不動産所有者の管理責任を負います。
国に引き取ってもらえる不動産なのか、役所への相談などなど早めに状況の把握はされておいたほうが良いと思います。
負の不動産は早いタイミングで処分したほうがいいというのが正解です。
<プロフィール>
都内の不動産を中心に不動産業を30年。最近は相続案件を中心に活動している<相続マイスターのエス>です。
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