心の空模様を眺めてみよう

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

秋から冬へ向かうこの季節。朝は晴れていても、午後には曇り、夕方には雨が降ることがあります。私たちは空模様の変化は自然なこととして受け入れているのに、自分の心の変化には少し疎いと思いませんか。元気な日は良い日。落ち込んだ日は悪い日。そんなふうに考えてしまうことはないでしょうか。そこで今回は、心の空模様についてのお話です。

心にもさまざまな空模様

私たちは「いつも前向きでいたい」「元気でいなければ」と考えがちです。しかし、感情にはそれぞれそれなりの意味があります。
不安は、大切なものを守ろうとする気持ちの表れかもしれません。
悲しみは、失ったものの大切さに気づかせてくれることがあります。
疲れは、心や身体が休息を必要としているサインかもしれません。
空に晴れや雨が必要なように、心の空模様にも良い悪いはありません。

晴れの日には活動的になれます。
曇りの日には立ち止まって考えることができます。
雨の日には無理をせず、自分を休ませることができます。
大切なのは、心の空模様に気づき、その日の自分に合った過ごし方を見つけることです。

心理学者ジャック・ブロックは、人には状況に応じて自分を調整する力があると考え、「エゴ・レジリエンス」という概念を提唱しました。
エゴ・レジリエンスが高い人は、感情や行動を固定的に捉えません。
頑張るべき時には集中し、休むべき時には休み、人に頼るべき時には助けを求めます。
つまり「いつも同じ」でいるのではなく、その場に応じて柔軟に自分を調整できるのです。

一般に「逆境から立ち直る力」と説明される「レジリエンス」に対し、エゴ・レジリエンスは、「状況に合わせて自分を調整する力」に重点があります。回復するだけではなく、変化に応じてしなやかに対応する力です。だからこそ、人生の晴れの日だけでなく、曇りや雨の日も含めて適応していくことができるのです。

心の空模様を眺める習慣

自分の状態に気づくことは、エゴ・レジリエンスが重視する柔軟な自己調整につながる、大切な手がかりの一つです。難しいことではありません。
夜寝る前に、
「今日の心はどんな空模様だっただろう」
と振り返るだけです。

晴れ☀。曇り🌥。雨☔。風🍃。台風🌀。虹🌈。

どんな表現でも構いません。ポイントは評価しないことです。「晴れだから良い」 「雨だから悪い」ではありません。ただ観察するのです。
実は、こうして自分の気持ちに名前をつけることには、心理学的な意味があります。心理学では、感情を言葉で表すことを「感情ラベリング」と呼びます。
研究では、感情を言葉にすることが、情動反応の調整に関係する可能性が示されています。

たとえば、「なんとなく嫌な気分」と感じたとき、「少し不安なのかな」「疲れがたまっているのかもしれない」と言葉にしてみる。それだけでも、自分の心を少し客観的に眺めるきっかけになります。
ただし、無理に気持ちを整理したり、前向きな言葉に置き換えたりする必要はありません。今の自分が何を感じ、何を必要としているのか。その小さな気づきを重ねることが、状況に合った過ごし方を選ぶ助けになるのです。
続けていくと、自分なりのパターンが見えてきます。たとえば、

✓忙しい週の後は曇りになりやすい。
✓友人と会った日は晴れやすい。
✓季節の変わり目には雨が増える。
など、自分の傾向が見えてくると、心への接し方も変わります。

曇りの日には予定を詰め込みすぎない。
雨の日には少し早く休む。
風の強い日には信頼できる人に話を聞いてもらう。
それは自分を甘やかすことではなく、自分に合った調整を行うことなのです。

空模様に応じて過ごし方を変える

エゴ・レジリエンスの特徴は、「いつも同じ状態でいること」を目指さない点にあります。たとえば、
大切な決断をするときには慎重になる。
新しい挑戦の場面では思い切って一歩踏み出す。
困ったときには誰かに助けを求める。
そして疲れたときには立ち止まって休む。

その都度、自分の反応や行動を調整できることが、エゴ・レジリエンスの大切な特徴です。
いつも頑張る人が強い人なのではありません。いつ休むかを知っている人もまた強いのです。
いつ話すか、いつ黙るか。
いつ進むか、いつ立ち止まるか。
その選択を状況に応じて変えられることが、「心のしなやかさ」につながっていきます。
心の空模様を眺めることは、その日の自分にふさわしい過ごし方を選ぶための第一歩なのです。

以上、エゴレジ研究所から、心の空模様についてご紹介しました。天気予報を見て傘を準備するように、心の天気にも少し目を向けてみませんか。雨の日があるからこそ、晴れの日のありがたさがわかります。そして、どんな空模様の日も、その日の自分を大切にすることが、次の一歩につながっていくのかもしれません。

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NPO法人フレンズスクエア 代表理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

 

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