~もっと素敵なティータイムを楽しむために~

紅茶を丁寧に淹れていただく。この小さなこだわりは、忙しい毎日の中で、ふと自分の時間を取り戻してくれる大切な時間。紅茶は、私にとって様々な興味に繋がる“窓”のようなものです。シンプルに紅茶の風味を楽しむことはもちろん、ペアリングする食べ物を選んだり、季節を感じたり、器にこだわったり、他にも歴史や音楽、芸術、文化など、紅茶を通して見えるものはたくさんあります。紅茶を楽しむ暮らしが、毎日をもっと豊かにしてくれて、なるほど!と思うような話しをお伝えしていきたいと思います。

プロフィール

ロチャンティー・ジャパン株式会社 代表取締役 指田千歳
英国の船会社、商社を経て、広告代理店勤務時代の1997年に、日本紅茶協会認定ティーインストラクターとなる。

2011年にインドのロチャンティー社CEOラジブロチャン氏と出会う。彼が持参した、美しいダージリンのスペシャルティーに感動したことをきっかけに、希少な高品位のダージリン紅茶の直輸入をスタート。毎年ダージリンを訪れて、ブランドや缶・箱入よりも、紅茶本来の“おいしさ”にこだわって、クオリティーの高い紅茶をお届けしています。

 

 

 

 

 

 

ロチャンティー・ジャパンHP
https://lochanteajapan.com/
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不老長寿の原点に戻って、お茶が人気

最近のコロナ禍では、オンラインミーティングやテレワークのスタイルが定着し、さらには長引く緊急事態宣言下のステイホームもあって、自宅で過ごす時間が増えましたね。
自宅でお茶をすることも多くなりました。

もともと紅茶やお茶が好きな人は、さらに趣味性が深まり、コーヒーが好きな人も、3回に1回は紅茶にしようかな!と思うようになったのでしょう。

農水省の調べでは、全般的にお茶のニーズが高まっていますが、中でも若い年代の1/4が、コロナ禍で、お茶を飲む機会が増えたのだそうです。

お茶はもともと“不老長寿”、“百薬の長”として中国から伝えられましたから、これを今流にいうと、ヘルシー、アンチエイジング、ウエルネス、となり、私達、現代の働く女性のニーズ、ど真ん中!
昔の人の知恵が、改めて見直されているわけです。

ただ、この時ちょっと気になるのは、ポットを使って淹れるやリーフティーと、ペットボトルの紅茶は、同類にしてもいいの!?
という小さな疑問。

日々の忙しさを考えると、リーフよりもティーバッグ、それよりペットボトル、お湯を注ぐだけのパウダーティーなど、お茶にも色んなスタイルがあって、手軽に飲めることは楽ちんです。

でも、
ここでは「リーフで紅茶を淹れる」ことにこだわって、ペットボトルの紅茶や、パウダーティーなどは、別のカテゴリーと考えます。

ポットを使って淹れるリーフティーと、ティーバッグまでを、話題のターゲットにしたいと思います。

また、
アールグレイなど、香り後付けのフレーバーティーも、フレッシュティーとは分けて、その話は別の機会にしましょう。

ここでは、ピュアなリーフを使った紅茶の魅力を、たっぷりお伝えします。

ちょっと気になる、カフェインの話

フェインを気にしている人から、紅茶は、コーヒーよりもカフェインが多いのですよね!
と言われることがあります。
確かに、紅茶のリーフ100gVSコーヒー豆100gを比べると、紅茶の方がカフェイン含有量は多いです。

しかし、カップ1杯分で比較すると、1杯当たり10g使うコーヒーに比べて、1杯あたり2.5gを使う紅茶は、コーヒーのカフェインの量は半分となります。

また、
紅茶は、水出しをするとカフェインを抑えることができるんですよ。!
紅茶のカフェインは80度を超えるところから抽出しますので、水出し紅茶は、カフェインが少ないのです。

ちょっと嬉しいですね(^^♪
妊婦さんも安心して紅茶を飲んでも大丈夫です。
夜にカフェインを控えている方でも、水出しならOK。

そうはいっても、ホットティーが飲みたい!という方は、茶葉に、さっと熱湯を当てて、そのお湯は一旦捨てましょう。

もう一度注いだ熱湯で、今度はしっかり蒸らして、味と香りのあるホットティーを作ります。

カフェインは水溶性なので、これでかなり流れるはず。

こんな風に、ちょっとした方法を知っているだけで、自分に合った紅茶が作れます。

ミルクティーにすると、カフェインの効き目もやわらかです。

ただ、
ここで是非お伝えしたいのは、カフェインを摂ることは、悪いことばかりではないってこと。

代謝アップ、疲労回復、利尿作用、覚醒作用で眠気覚まし、集中力を高めてくれるなど、適度なカフェインは、味方にすると良いこともたくさんあることを、知っておきましょう。

仕事中にリフレッシュしたいときは、濃く淹れた紅茶が、体をすっきりとさせてくれるでしょう。


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〇紅茶の美味しい淹れ方

紅茶は淹れ方が難しい・・、なんて思っていませんか。

渋くなったり、苦くなったり、なかなかおいしい紅茶が淹れられません・・なんて聞くと、もったいない!!と思ってしまいます。

紅茶を美味しく淹れるためには、ちょっとしたコツがあるのです。。
慣れれば、簡単に美味しい紅茶が作れます。

美味しい紅茶を淹れるための、ゴールデンルール

  1. 丸いポットを使う
  2. 茶葉は、きちんと量る
  3. 沸騰したお湯を使う
  4. 時間を計って蒸らす

1.紅茶を淹れる時のポットは、丸い形を選びましょう。

昔、紅茶を淹れる道具としてどこの家にもあったフレンチプレス(筒形で、上から押し付けることでこれ以上濃くならないように押さえるポット)は、実はコーヒーの道具です。
紅茶を淹れる時は、丸いポットを使いましょう。

2.茶葉の分量を量り、いつも同じ味の紅茶を作るのは大切なことです。

これができれば、少し濃くしてミルクティー、今日は薄めに淹れてフルーツティー、といった調節もできます。

“量る”といっても、スケールで正確に量る必要はありません!
いつも使う“スプーン“を決めておいて、「このスプーンで山盛り1杯が私の分量」と、分かればいいのです。
適当に目分量で入れるのはNGです。

カップ1杯分に対する茶葉の使用量は、約2.5g~3g。
リーフが小さければ、スプーン1杯
リーフが大きければ、大盛り1杯

これを基本に、自分好みの量を決めましょう。

3.沸騰したお湯とは、泡がグツグツした完全に沸騰したお湯のことです。

電気ポットでお湯を沸かすときは、100度になった瞬間に電源が切れますから、2.3回、沸騰の状態にするためにスイッチを入れ直すと良いようです。

熱湯を使うことで、紅茶本来のおいしさを全部抽出することができます。

4.蒸らし時間は、タイマーを使って正確に計ります。

ティーバッグや小さなリーフは、約2分半。
大きなフルリーフは、よりが戻るのに時間がかかりますから、4分半~5分程度が目安です。
これも、好みで決めて良いのですが、きちんと計ることが大切です。

熱湯を注いだ茶葉は、ポットの中で上下に動きます。
これをジャンピングと呼びます。
最初はジャンピングしていた茶葉も、時間になったら、茶葉自身のタイミングで沈んできますから、よく見ていると出来上がりのタイミングがわかります。

茶葉が沈んだら、スプーンで1回だけ大きくかき混ぜて、茶葉を起こしたら出来上がり。
茶こしで漉して、別のポットに移してからカップに注ぎます。

この時、移す先のポットは忘れずに湯通しして温めてから使います。

渋いのが苦手だから、蒸らし時間は短めに、というのも、あまりおススメできる方法ではありません。

渋み、甘み、香り、全てが抽出されて、バランスの良い美味しい紅茶が作れるのですから、怖がらずに、しっかり蒸らしてみましょう。
きっと、コクのある美味しい紅茶ができるはずです。

茶葉がポットの中でジャンピングしたら、おいしい紅茶が入った合図。

丸いポットは、茶葉がジャンピングしやすい形。
また、お湯を注ぐときは、勢いよく注ぐことも大切で、お湯に空気が含まれていると、空気が上に上がろうとする力で、茶葉を動かしてくれます。

ポットの中を、スプーンでクルクルかき混ぜると、雑味が出て、せっかくの紅茶のおいしさがくすみます。
ポットの形、お湯の温度と空気で、自然とジャンピングすることが、一番の大切です。

だから、お湯を高いところから注ぐことにも、意味があったのです!

ポイントは4つ。
その意味も知っていれば、自然とできますね!

これを知っていれば、自分で淹れる紅茶が一番おいしい!と思うくらい、おいしい紅茶が淹れられるはず。
最初はひとつひとつ、確認しながらやってみてください。

ホットで楽しむ ~基本の淹れ方~
コチラでも紹介しています。
https://lochanteajapan.com/how-to/
美味しい紅茶の淹れ方をマスターしたら、旬の、極上の紅茶を選んで、とっておきのティータイムを楽しみたいものです。

今の時期なら、今年の夏に摘まれたダージリン セカンドフラッシュが、まさに旬。
下の写真は新芽がいっぱいのフルリーフ今週入荷したばかりの、摘みたての葉を使った紅茶です。

カフェでお茶する気持ちで、良い紅茶を選んでみてはいかがでしょうか。

また、
紅茶をいただくスタイルは、カップ&ソーサー以外にも、素敵な方法があります。

「Cold Brew Tea (水出し紅茶」」は、ワイングラスでいただく、お洒落な飲み方。

おいしいアイスティーの作り方 は次回お伝えします。

今日も、楽しいティータイムをお過ごしください。

次回 〇おいしいアイスティーを作る、4つの方法
〇おもてなしのお茶は、無言でグレードとステイタスを語る

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