第21回 「原点に戻ることも大事!」

美容室勤務、百貨店勤務を経て独立し、通信業、保険業、海外積立等に携わり、現在は自身で暗号通貨やFX、gold、カジノ等様々なジャンルに投資をしています。

今年もあと僅かとなりました。
2022年は歴史的な高インフレが発生し、欧米など多くの国・地域では厳しい金融引き締めを余儀なくされました。また、ロシアのウクライナ侵攻で資源価格が高騰し、一部の新興国では食糧危機が発生しました。中国では厳しいロックダウン(都市封鎖)が同国の経済活動を大幅に抑制しただけでなく、グローバルサプライチェーンの混乱ももたらしました。
日本は、国内の経済正常化の遅れや半導体不足による自動車減産、資源高と円安による海外への所得流出などにより経済活動の停滞感が強かったと思います。年初から春先までは「まん延防止等重点措置」で欧米に比べ脱コロナ/ウイズコロナで出遅れ、対ロシア制裁の影響による物価上昇が個人消費の回復を遅らせました。その間、設備投資が堅調拡大を維持し景気を下支えしました。
コロナ感染拡大が収束した後はウイズコロナに移行、政府の支援策もあり個人消費は持ち直すも、年末にかけては海外景気の悪化を受けてモノの輸出が減少。中国のゼロコロナ政策も混乱要因になっています。
2023年は、物価上昇と海外景気悪化という強い逆風に、コロナ感染再拡大や日銀の不透明な金融政策という懸念材料が加わる中で、景気腰折れを回避し経済活動の正常化と安定成長によるデフレからの完全脱却に挑戦する年となるでしょう。

投資のコラムを書いてきましたが、原点に戻るということも大切だと思います。まずは自分の資金をしっかり把握することが必要です。
自分は額面でいくら収入があって、そこから税金がどれだけ引かれて、いくら手元に残るのか。次に、家賃やネットの通信費、水光熱費など、毎月いくらの固定費が出ていくのかを計算します。さらに、食費や飲み代、衣料費、旅行代などの変動費を計算します。変動費は文字通り月によって変動するお金ですが、数カ月分の変動費をならしてみて、固定費と変動費を引くと、毎月いくら手元に残っているかがわかります。
計算してみて、「手元に全然お金が残っていない」という人も、計算して現実を知る前より、不安は薄れているんじゃないでしょうか。
「漠然とした不安」がお金が足りないと認識します。
このままだと余裕のある生活が送れないことがわかったら、転職、副業や独立しよう等と前向きに考えられるようになります。
自分のお金の現実が近い将来も含めて見えてきたら、「増やす」ステップになります。
「お金の勉強がしたい」と言っている人は、まだ自分のしたいことがわかっていない方が多いと思います。「何かに投資しなきゃ」と強迫観念で言っているような気がします。
そういう「勉強」はなかなか身にならないのでまず投資をしてみるということがいいかもしれません。
投資で得られた利益に税金がかからない「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」などが、はじめやすいと思いますが、「NISAって何だろう」などと学ぶべきことが明確になります。
「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」とは年40万円を上限とする非課税枠の投資で得られた利益について、最長20年間税金がかからない、という制度で 2024年から上限額が引き上げられる予定です。

そもそも、今は「投資したほうがいい時期」でもあります。
今年は値上げラッシュで「消費者物価上昇率」が4%近くにもなりました。これは消費税率引き上げの影響を含めても、約40年ぶりのインフレです。日本は継続的にモノの値段が下がるデフレが長く続いていたので、現金を預金しているだけで価値が上がっていったので「投資が必要」と言われていても、しない人も多かったのはそのためです。
しかし、モノの値段が上がっていくインフレ下では、現金の価値は目減りしていきます。今は現金のまま持っていることがリスクになる時期です。インフレ状態では、現金のまま持っておくことがリスクになります。

投資の基本は、「積み立て」「分散」「長期間(複利)」です。
利息に利息がついて、雪だるま式に増えていくものなので、途中でやめたり、引き出したりすると、効果が薄れてしまいます。
そのため、投資するのはあくまで「手元に残ったお金の一部」。予定外の出費があったときに困らないよう、現金も残しておきましょう。
たとえば手元に月10万円が残っているなら、3万円くらいから。これは、つみたてNISAの年40万円という上限額を鑑みても、ちょうどいい金額でしょう。
岸田総理はあまり投資経験がないようで、「投資をすれば資産が増える」かのような発言をしますが、そんなことはありません。
投資して資産が増えることもあれば、減ることもあります。
「増えた」「減った」でストレスを感じることなく、いい意味で思考停止した状態で長く投資を続けるためにも、毎月決まった額を投資する設定にしておくのがおすすめです。
私も老後資金として、自分で投資やトレードすること以外に長期で積立しています。月次レポートも確認出来、半年単位でIFAが運用結果の説明をしてくれます。
そこで世界経済がどうなのか、今後どういった動きになるのかを確認出来るので、自分の投資に対しても勉強になります。
ご自身でお金と向き合い、自分に合う投資にチャレンジしましょう。

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