《和文化》江戸時代の防災

こんにちは!
笛の福原百麗(ふくはら ひゃくれい・藤本博子)です。

先週末は台風15号に続き、追い打ちを掛けるように19号が上陸し、中部、関東、東北と広いエリアで甚大な被害が発生しました。
被害を受けられた皆様には心よりお見舞いと早い復旧を祈念申し上げます。

丁度秋祭りの時期かと思いますが、見事な山車が出る地元千葉県佐倉市の3日間の秋祭りも中止になってしまいました。
全く同じ期間、山車もそっくりな佐原の秋の大祭も初日のみで中止となりました。
気軽に観ることができるお祭り、そこで生で演奏される祭囃子は、和の音楽や芸能に接するまたとないチャンスなのですが、非常に残念です。
各地で大変な被害を受けている状況ですので、今年はお祭りを堪能できる機会が少ないかもしれません。もしチャンスがありましたら無理のない範囲でぜひ楽しんでみてください。

温暖化の影響か台風も年々巨大化してますが、もちろん江戸時代にも数多くの災害がありました。
変な迷信が広まったり、地震が起こらないようにとおまじないのナマズの錦絵がバカ売れしたりもしました。
すごいなと思うのが防災体制です。
震災などを教訓にして、幕府は地震当日から炊き出しをしたり、仮設避難所を設けたり、買占めや値上げの禁止をしたそうなのです。
どこかの県知事さんにもお聞かせしたい話です。

元々災害の多い日本では、経験を積み重ねて防災体制を構築してきました。
江戸では火災もよく発生しており、火消しはよく時代劇にも出てきますよね。
当時は延焼を防ぐことが最大の消防活動で、それは建物を壊すことだったようです。
水での火消しも消火というより延焼を食い止めるためでした。
また壊した家をすぐ復旧できるように材料がストックされていたり、建築方法もマニュアル化されていて建築がスムーズだったそうです。

昨年の台風で我が家はフェンスが倒れたり屋根の修理もしなければならなくなったのですが、結局修繕に半年近く掛かってしまいました。
材料の手配に時間が掛かったり、瓦を葺く職人さんが少なくて工事が待ち状態だったりという状態でした。
今回は予想を超えた災害ですので、家屋の修理や建築の素材の確保など想定されてなかっただろうと思います。
江戸時代の人々が災害から学習し、備えの体制を構築してきたことから学ぶべきことは多くありそうです。

藤本博子(福原百麗)

伊藤忠商事を皮切りに、転職8回、事務職から営業、大道芸人まで20の職種を経験。16年間、人材派遣・紹介会社にて営業、転職コンサルタントとして勤務後、独立。

これまでのべ1万人以上の就業・転職サポートを行い、2013年には人材大手転職サイト主催のスカウトコンテストにて1位(部門別)獲得。

現在、民間委託の求職者支援訓練指定校(セラピスト養成)にて就職支援講座(自己分析、就活実技、顧客サービス等)及びキャリアカウンセリングを担当。現在、京都造形芸術大学で芸術学を学びながら、アートを取り入れた「じぶん分解ワークショップ」を開発。訓練校やセミナー等で広く活用している。

一方、長唄囃子福原流笛方として演奏活動の他、洋楽(フルート)との比較やビジネスの視点から見た指導は非常にユニーク。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP