《健康》エゴレジと心の知能

ストレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。

心の知能(Emotional Intelligence;EI)は、ピーター・サロベイとジョン・D・メイヤーの1990年の論文により、その概念の研究が開始されました。心の知能とは、自己や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールする知能を指します。

しかし、世間一般の関心が高まったのは、それから数年後、心理学者でニューヨーク・タイムズの元記者、ダニエル・ゴールマン氏がEIを測定する指標であるE(Emotional Intelligence Quotient)に関する本を出版した後のことです。

EQは、「人の態度や物言いなどのあらゆる言動は、その時々における自分自身の感情の状態に大きく左右されている。したがって、このことを意識してうまく利用することができるのは一つの能力であり、この能力は誰もが備わっているもの。だから、適切な訓練によって、その発揮能力を高めることができる」というものです。

心の知能を高くするように学ぶことで、生活改善の一つの方法として利用できるということです。

RCF代表の藤沢烈先生の解説によれば、自分と他人の感情を取り扱う力がEであり、領域は5つに分かれます。

◆自分の感情を扱う力について
自己の認識(Self-awareness)=感情に流されないよう、自らの感情を知るのが①。自己の制御(Self-regulation)=不安や苛立ちを振りはらい感情を適切な状態にするのが②。そして、内的な動機づけ(Internal motivation)=目標達成にむけて自分の気持ちを奮い立たせる③がある。

◆他人の感情への力について
共感する(Empathy)=他者への共感があることで他人の感情の認識ができる④。その上で、社会的能力(Social skills)=他者の感情を受け止め人間関係の取り扱いへの力を持てる⑤。

以上の5つの力は脳が学習でき、努力によって矯正・向上させることができるとされています。

🔴心の知能と自己認識力

自己認識は、欲望、嫌悪の認識であり、それは私たちの主観的な世界を構成しています。特定の状況における自身のふるまいを予測することなどにおいては、内面の認識というのは大きなメリットになります。一般的に、自己認識は様々な要素を含みます。自己知覚、自己受容、探索などです。この能力は、自分自身を他人や環境と区別するために必要な知識です。

自身の強さ・弱さを認識することができるなら、感情に対して賢くふるまうことができます。そうすれば、他の状況に陥った時も、積極的にふるまうことができるようになります。さらに、これは時間と共に完成されていく性質と言えるでしょう。

🔴変化にオープン

心の知能は、オープンマインドで私たちの生活を向上させるすべてに向き合う能力を刺激します。向かいたい方向に私たちの人生を動かしてくれます。ニーズを特定し、受け入れ、経験豊かにすることが重要なのです。

心の知能が高い人は、変化を恐れません。日々の中で起こる様々な状況に直面した時、柔軟であることの重要性を理解しています。これは、私たちがみな順応しなくてはならない状況です。心の知能が高い人は、変化を受け入れ、目標を達成しもっと幸せになるための機会として捉えます。

高レベルの心の知能は、仕事や個人的・社会的範囲でのよいパフォーマンスに結びつけてくれます。ネガティブな批判に直面して強くなります。また、このタイプの知能は、高レベルのストレスに効率的に耐えられるようにしてくれます。

🔴感情ボキャブラリー

この能力の優れているところは、これを発達させた人は感情を定義する能力があるということです。しかも、明確かつ正確に定義をすることができます。これは、混乱あるいは停滞状態に陥ってしまうことを防いでくれます。

多くの衝突は感情を正確に定義できないことで起こります。人は感情的に不快な状態を「気分がよくない」と感じます。これはとても曖昧です。心の知能の適用する人は、不快感の裏側にある理由を特定します。たくさんの同義語リストを挙げていくこともできます。怒り、動揺、挫折、不安、いらだち、疲れなど。

心の知能が高い人は、感情を隠しません。自身の感情を認知し認め、他人の感情を理解することができます。個々の感情の意味、それが生み出された文脈を区別することができます。これらの人々は、自身の感情の規模をコントロールし、適切に表現することができます。心の知能が高い人は、感情の奴隷ではないのです。逆に、この感情が生み出すエネルギーを自分のために利用することができるのです。

🔴心の知能指数の高い人

心の知能指数が高い人は、「自分を知る能力」「相手に共感する能力」「物事に対する動機付け能力」「社会的能力」「自分をコントロールする能力」が高いと言われています。

◆心の知能指数が高い人の特徴とは?
客観的に物事を見る
人の話をよく聞く
ONOFFをしっかり切り替える
完璧主義ではない 

心の知能指数が高い人は、いくつかの共通した習慣を持っています。先天的な要素が高い知能指数(IQ)に対して、心の知能指数は後天的、つまり、あとから高めることができる能力ということがわかっています。つまり、心の知能指数が高い人の習慣を真似して、自分の習慣にすることができれば、心の知能指数を高めることができるという事です。

心の知能指数が高い人の習慣とは?
過ぎたことでくよくよしない
自分の感情をコントロールする
物事を楽しんでいる
日記を書いたり、メモをよく取っている
自分のモチベーションは自分で上げる

今回は、心の知能指数が高い人の特徴と習慣についてお伝えしました。人とうまくコミュニケーションを取ることや、相手の感情を読み取ること、自分の感情をコントルーすることは、自分の持っている知識を活かし、広めるためにも大切なことです。心の知能指数とエゴレジはかなり強い関係があることがわかっています。EQを高め、活用することは決して難しいことではないようです。だからこそ、自身の日常に取り入れるだけの価値はあるはずです。

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次回はまたエゴレジ関連の話題をご紹介します。

小野寺敦子

エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。

畑 潮

エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー

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