《健康》エゴレジと旬の食材

ストレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。

「木の芽どき」といわれるこの時季は、寒さと暖かさが交互に繰り返され、ストレスがたまりやすく、自律神経やホルモンのバランスを崩しやすいと言われています。また、春は別れや出会いの季節とも言われるように、入学や就職、異動、引越しなどのイベントが多い時期でもあります。新しい環境に身を置くことは、たとえそれが楽しみであったとしても、ストレスになっていることもあるようです。

🔴旬の食べものは生命力の源

昔から「初ものを食えば七十五日生きのびる」「初ものは縁起がいい」などと言われてきました。まだ栄養学などない時代に伝え継がれてきた初ものへの感謝、そこには無病息災を願う先人の知恵がつまっています。

日本の風土の特色は、四季があることです。季節ごとの食材があり、それを上手に食べることでからだのバランスを整え、健康を保ってきました。

冬の間、土中で眠っていた種が次々と芽を出すように、春は生きとし生けるものが活動を始める季節です。山菜や野草がおいしくなる春には「にがみを盛れ」と言われてきました。これは、芽吹く時期には、にがみのあるものを食べ、冬の間に体内にたまった老廃物を出して、ビタミンやミネラルを摂り入れようという知恵なのです。

また、春の陽光をふんだんに浴びて育った春野菜には、たくさんの葉緑素とカロチノイドなど抗酸化力のある色素が含まれています。生命力あふれる旬のものが持つ力が、私たちのからだに新しい細胞を作り出します。

🔴春の旬の食材

旬のものは太陽と大地から最高の恵みを受けて育っているため、生命力が強く、栄養価も高くなっています。また旬のものは、その時期に大量に出回り価格も安くなります。

3月から4月にかけての食材の筆頭は、日本の海魚の代表である産卵期を控えた桜鯛で、その味、その姿はまさに王者。他には、あいなめ、サヨリ、キス、イカ、マスなどの海魚やあまご、若鮎、もろこ、フナのどの川魚が美味です。

旬の魚介類
あいなめ  あじ  穴子  アマダイ  あわび  飯蛸 烏賊(スルメイカ、剣先イカ、紋甲イカ、蛍イカ)  いかなご  いさき  伊勢海老  いたやがい  いわし  おこぜ    かつお  かます かれい  いわし  おこぜ  かつお かます  かれい  キス  車海老  こち  このこ さざえ  さより  しゃこ

野菜では、この時期の筆頭はなんといっても盛りの筍で、蕗やうど、わらび、こごみといった特有の苦みを持った春野菜を楽しむことができます。名前しか知らなかった食材をひとつ取り入れて調理してみませんか?

旬の野菜・果実類
浅葱  アスパラガス  いたどり(スカンボ)  えんどう きぬさや  きゅうり  こいも  ゴボウ  里芋 三度豆  しのたけ(篠筍)  ぜんまい  新キャベツ  新ごぼう  新じゃが  空豆  タケノコ  木の芽 にら 玉ねぎ  タラの芽  たんぽぽ  つくし  つるな 菜の花  のびる  はちく  ひじき  ふき  めいも ブロッコリー  みょうがちく  まつな  三つ葉  うど 芽キャベツ  やまぶき  わらび いちご  ざぼん  さんぽうかん(三宝柑)  はっさく

🔴免疫力アップ

私たちのからだは1~2週間のサイクルではなく、自然の恵みに沿った四季のサイクルで、生理的にバランスをとっています。旬の野菜や魚などを食べることが、免疫力を高めたり、抵抗力をつけたりと、丈夫なからだづくりにつながっていきます。

🔴脳への刺激

栄養素への配慮とともに、脳にとって食べることでプラスになる要素があるそうです。それは「新鮮な体験」です。

毎日同じようなメニューで済ませてしまっていると、脳への刺激も減ってしまうようです。それを解消できるのが「旬の食材」です。旬の食材は年中食べられるものではありません。ですから、旬のものを食べることで「今年も●●のシーズンがやってきた!」という時季的な刺激や、「食べたことがないものを食べる」「触ったことがない食材を調理する」といった新たな体験という刺激を脳に提供できるのです。

食の好みに偏りのある人は、好きなもの、いつも同じようなものを選んで食べる傾向があるようです。脳に新鮮な体験を与えて活性化するつもりで、旬の食材にチャレンジしませんか?「普段食べないものを食べてみる」好奇心はエゴレジのアップにもなります。

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次回はまたエゴレジ関連の話題をご紹介します。

小野寺敦子

エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。

畑 潮

エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー

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