《健康》エゴレジと旬の食材

スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。

エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。

🔴たまには普段食べないものを食べてみる 

あなたは食べ物の好き嫌いが激しい方ですか?食の好みに偏りのある人は、自分の好きなもの、いつも同じものを選んで食べがちです。食べることは脳にとって「新しい体験」による刺激を与えます。脳に新鮮な体験を与えるつもりで、食べたことがないものを食べてみませんか?それは、エゴレジ力アップにもなるのです。

旬の食材は年が年中食べられるわけではありません。そのため、食べることで脳に「今年も○○のシーズンがやってきた!」という新鮮さ、面白さを提供できるのです。さらに、旬の食材は栄養価が高いということでも見逃せません。

🔴旬の食材を知ろう!

食材は、旬の時期に一番栄養価が高く、不思議とその時期に身体に必要な栄養素が詰まっています。ハウス栽培であれば、夏野菜は夏だけではなく冬にも収穫できます。ですが、旬のものの方が栄養価は高いのです。夏の太陽の恵みを受けて甘味を増した野菜や果物、良質な油(ドコサヘキサエン酸:DHAやエイコサペンタエン酸:EPA)ののった旬の魚(イワシやサバなど)をたっぷり摂ってください。

栄養 解説 多く含有する食材
ビタミンB1 糖質を分解してエネルギーに変える働きがあり、疲労感や倦怠感を取り除くので、「疲労回復のビタミン」とも呼ばれている。神経や筋肉の働きをよくする。不足すると疲労感や倦怠感、食欲不振、むくみなどの症状が現れる。水溶性のビタミンなので、サプリメントなどで多量に取っても排出されてしまうので注意。 豚肉、落花生、ごま、ウナギ、レバー、ロースハム、豆腐、玄米、胚芽米、豆類、牛乳、魚類など
ビタミンB2 脂肪を燃やして体内の過酸化脂質をできにくくする働きがあり、「発育のビタミン」とも呼ばれている。不足すると成長に必要なたんぱく質やエネルギーを十分に利用できなくなる。 納豆、卵、牛乳、ウナギ、ドジョウ、サバ、アーモンド、干ししいたけ、緑黄色野菜など
ビタミンB6 たんぱく質や脂質の代謝に欠かせない。とくにたんぱく質を多く取る食生活には必要。 小麦胚芽、魚介類(サンマ、サバ、鮭など)、マグロ(とくに赤身)、レバー、卵、豆、牛乳など
ビタミンC ストレスを和らげる働きがあり、たんぱく質合成に働く。 果物(いちご、グレープフルーツなど)、果物、緑黄色野菜、豆、緑茶など
クエン酸 かんきつ類に多く含まれる有機酸の一種で、新陳代謝を活発にし、疲労物質の乳酸を減少させる働きがある。体内のエネルギーを効率よく燃焼させ、疲労回復を早める。肉の取り過ぎにより疲労の元になるピルビン酸が増えた時に、ピルビン酸をクエン酸に変えてエネルギー源とする働きがある。 レモン、キウイフルーツ、パイナップル、グレープフルーツ、梅干、黒酢
マグネシウム 体内でビタミンB群と一緒にエネルギー代謝にかかわる働きがある。筋肉と神経の正常な働きを保つ。微量だが、疲労回復に欠かせない栄養素。 大豆、豆腐、納豆、小麦胚芽、ひじき、魚類(ホタテ、カツオ、アジなど)、ほうれん草、バナナなど
硫化アリル 玉ねぎやにんにくなどに含まれる特有の香り成分で、アリル化合物とかアリシンとも呼ばれている。ビタミンB1の吸収を高める働きがあり、糖質の代謝を促進するので、疲労回復や神経の高ぶりを抑える。殺菌・抗菌作用があり、水溶性で加熱に弱いが、加熱するとメルカプタンという甘み成分に変わる性質がある。 玉ねぎ、ねぎ類(あさつき、葉ねぎなど)、にんにく、にら、らっきょうなど

私たちのからだは1~2週間のサイクルではなく、自然の恵みに沿った四季のサイクルで、生理的にバランスをとっています。旬の野菜や魚などを食べることが、免疫力を高めたり、抵抗力をつけたりと、丈夫なからだづくりにつながっていきます。

🔴食わず嫌いをやめてみる!

「ミューガはダメ!」「ピーマンは苦手」…食わず嫌いの人に聞くと、ほとんどの場合、「思い込み」や「決めつけ」による理由があります。この「思い込み」や「決めつけ」は心を頑なにしてしまいます。同じように、過去にたまたま経験した嫌な記憶がこびりついたまま、「絶対、無理!」と思っている人もいます。この「絶対」は曲者です。エゴレジのアップのためにはどんなことにも柔軟であることが大切です。

見た目やイメージで苦手としている食べ物がある学生に行った実験では、白子や牛タン、レバー、らっきょ、ザクロなど食べてみてもらった結果、「意外と美味しかった」「調理法が上手くて気づかずに食べた」「食べられないものではないと分かった」という感想が寄せられました。

自分の中の「頑な」な部分を取り払い、そこに「好奇心」をプラスしてチャレンジしてみませんか。少なくとも「絶対」をやめれば、「ダメ」ではない何かを発見できる可能性が生まれます。それがエゴレジの「柔軟性」を高めてくれます。

暑さで食欲が減退する夏ですが、必要な栄養素を知り、上手に食べ合わせて体内に取り入れ、夏を元気に乗り切りましょう。

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次回はまたエゴレジ関連の話題をご紹介します。

小野寺敦子

エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。

畑 潮

エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー

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