はじめに
寒くなりましたが、気分的には暖かい布団の中で温々とじっとしていたくなる季節。睡眠的には、じっとしていてはダメ。寝返りは重要です。
何回寝返り打ちますか?
ある調査では、寝起きに体の不調を週5日以上感じる人の割合が、33%だとか。そのうち約40%が体のハリやこわばりと回答。
その原因、寒くて眠れないからだけではなくて、思ったより寝返りを打っていないからということが原因になっているかもしれません。
皆さんは、何回ぐらい寝返りを打つのがよいと感じますか?
実は、成人の場合、一晩に20回前後が理想。思ったより多いでしょ?特に、深い眠りから浅い眠りやレム睡眠に睡眠の質が切り替わるときは動いています。
また、寝返りの役割の一つとして、体位を変えることで、一か所に圧力が集中する、血流が滞る、筋肉が緊張し固まるのを防ぐ役割があるのです。
つまり、寝返り回数が少ないと、腰や背中の痛みの原因に。また多すぎる場合も、寝具が合ってないことを示します。それも睡眠の質低下による疲れの原因に。
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自分がどのくらい寝返りを打っているか?睡眠ガジェットなどを使って調べてみるのもよいです。寝返りをカウントしてくれるものは多くないかもしれませんが、睡眠リズムを見ると大雑把ではありますが少ないか多いかはわかります。睡眠ステージの切り替わりが少ない場合は、寝返りがない。逆に上がり下がりが多すぎる=寝返りが多いと解釈していいでしょう。
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では、寝返り回数が減ってしまう又は多すぎて疲れる原因はどんなことが考えられるでしょうか?
① そもそも寝床が狭くて動けない
② 一緒に寝ている人(パートナーや子供)を無意識に気にして動けない
③ 掛け布団が重すぎて動けない
④ 敷布団が柔らかすぎ(腰だけ沈みすぎ)て動けない
⑤ 敷寝具が硬すぎて(圧力が一点にかかりすぎ無意識に痛い)て動き過ぎる
⑥ 首元から冷気が入り寒くて動けない
⑦ ムレて熱気・湿気を逃すために動き過ぎる
⑧ 寝巻が動きを邪魔している
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原因は様々ですが、①②は今日の明日で改善できない場合もありますよね。でもどうしたら改善できるかは考えてみてください。
③~⑥は布団や枕など寝具と環境の問題⑦⑧は寝巻の問題。
巷では、低反発だと柔らかすぎて寝返りが打てないとかいうことも聞きますが、低反発高反発どっちがいいか?実は賛否両論どっちもよいという論文がありますし、どっちも寝返りには差がないという論文もあります。どっちもスポーツマンがコマーシャルしていたりもします。当たり前です。どっちも利点があるから開発されている。
まず、
◇敷布団やマットレスは自分の体重体型にあったものを選んでいるか?
◇式寝具と枕とセットで寝返りが打ちやすいみのを選んでいるか?
◇適度な暖かさを保ってくれるか?
◇重すぎて動きを邪魔しないか?
◇素材がつるつるでベッドから滑り落ちないか?
そして、意外と盲点なのが寝巻。パジャマ・寝巻に着替えていますか?
◇きつ過ぎず、動きやすい構造か?
◇大きすぎて絡まることがないサイズ感か?
◇重ね着しすぎていないか?
◇布団が滑り落ちない素材か?
◇ムレない素材か?
最近では、睡眠用のリカバリーウェアなど血流を改善する素材で寝るのも、腰痛予防につながったりします。
自分に合ったものを選ぶ。これが睡眠環境的腰痛予防のコツㅤ
まとめ
寝返りは腰痛予防、睡眠の質改善に重要です。腰痛を抱えるカグジョ世代の皆さん、ぜひ寝具・寝巻・環境を見直してみてください。
それでは、今夜も良い眠りを・・・☆
プロフィール
Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー) 代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ) 薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。 スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月~mizuki~ https://mizuki-kaimin.com/ 新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。 *著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社) |
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