「何時間寝たらいいですか?」必要な睡眠時間を知る方法

はじめに

名刺交換などする時よく聞かれます。「何時間寝たらいいですか?」
私はこう答えます。「わかりません。」睡眠は人それぞれ。必要な睡眠時間にはかなりの幅があります。年齢や性別、状況によっても違います。そう、あなたにとって何時間がベストか、初対面の私にわかるはずもないのです。
本当は自分が一番よくわかっているはず。どのくらい寝ている時が起きている間のパフォーマンスが絶好調か。でも、そのなんとなく好調感すら思い出せないほど、睡眠負債が溜まっている・・・。だから出でくる質問なのかもしれません。
そこで今回は、マイベスト睡眠時間の見つけ方についてお届けします。

自分にとって丁度良い睡眠時間を知る方法

本来のリズムで生きるならば、ヒトは眠れる時間は決まっています。それ以上寝ようとしても眠気が起きないように出来ています。
寝ても寝ても眠気がおさまらない。そんな時は、睡眠負債が溜まっているか、リズムが狂ってきているか、無呼吸症候群やその他精神も含む疾患など何らかの病気が潜んでいるなどが考えられます。

では、今の自分にとってのマイベスト睡眠時間を知る方法とは?
今の日本人の働き方では、現実的には難しい方法ではありますが、これが正確に近い方法です。

<ステップ1> 思い込みを変える。

睡眠は人それぞれ。
◇必要な時間は人によって異なります。一般的に成人は6~9時間(ショートスリーパー・ロングスリーパーを除く)と言われます。幅がある。
人と比べない。自分が平均値だと思わない。

◇年齢でも変わります。10歳年とる毎に必要な睡眠時間は30分短くなるともいわれます若い頃と比べない。

◇体調でも変わります。病気やどうも調子が悪い時は、普段より睡眠時間を必要とする場合もある。

◇状況とそれに伴うモチベーションでも変わります。
寝ないで頑張る時、しっかり寝ることを選択すべき時、決めるのも自分

<ステップ2> 最低4日~1週間程度のお休みor時間的余裕があり自由にスケジューリング出来る日を用意する。

<ステップ3> 出来るだけ寝室の環境を整える。

◇温湿度は一定で快適。
◇無音(睡眠を妨害する音が無いレベルで可
◇暗闇(光刺激が入らない程度に出来るだけ暗く設定。暗闇が怖い人は直接目に入らない間接照明で10Lx以下に)

<ステップ4> だいたいいつも通りの決まった時刻に就寝し、目覚ましなど使わずに勝手に目が覚めるまで眠る。

<ステップ5> 昼間は普段と同じ活動レベルで過ごす。

<ステップ6> 決まった時刻に就寝し、自動的に目覚めるまで眠る。これを数日間繰り返す。

すると、最初の2日ぐらいはいつも以上に長く眠るでしょう。これは今まで溜まった睡眠負債を返す期間だと思ってください。

個人差はありますが、4日目ぐらいから眠れる時間が一定になってきます。それが今のあなたのマイベスト睡眠時間です。

とはいえ、長期休暇をとることは中々難しいし、家族の事や仕事のことでやらなければならない思い込みルールに振り回されている方も少なくないでしょう。

普段の日に、マイベスト(ベター)を知るには、

<1>繁忙期以外の日程で実験。変化やイレギュラーの無い時期に実行。
<2>先ずは昼寝なども活用して、ある程度睡眠負債を返済する。
<3>平日休日の区別なく、決まった時刻に就寝・起床する。
<4>寝る時間を毎日20~30分ずつ長くしてみる。但し、就寝時刻を固定するか、起床時刻を固定するか、どちらかに揃える。
<5>もし、十分足りている状態になれば、5日ぐらいで目覚ましなしで自然に起きられる時間=今の自分のマイベストが割り出せます。

いずれの方法にせよ、眠る時間が確保できることが条件なのは当然ですね。
確保できない時点で、仕事や生活の中にムリやムダが生じているのです。起きている時間の組み立て方を見直す必要があるかもしれません。

まとめ

先ずは、今の自分にとって必要な水イン時間を知る事は、睡眠改善にとっても、パフォーマンス管理にとっても重要です。そして知っていれば、どうしても睡眠不足になってしまった後もリカバリーして元に戻す際の目安になりますよね。
「何時間寝たらいいですか?」それはあなたの身体が一番よく知っています。

それでは、今夜も良い眠りを・・・☆

プロフィール

Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。
スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/
快眠サロン水月~mizuki~   https://mizuki-kaimin.com/
新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)

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