はじめに
新しい仕事への緊張感や体の疲れがピークに達する5月ごろ。張りつめていたものがゴールデンウィークでプッツリと途切れ、長期休暇後にも疲れが抜けない・・・会社に行きたくない・・・食欲不振や意欲の低下そして不眠などが初期症状として現れるいわゆる五月病。GWの睡眠からみる過ごし方を変えるだけで、その症状軽減やドロップアウトしていく社員を減らせるかもしれません。
GWの睡眠の取り方
2023年のGWは4月29日(土)~5月7日(日)頃まで9日間ある方も少なくないでしょうか?フルに遊び倒すのももちろんアリですが、それはGW明けたら生活も精神も自己コントロールがきちんとできる人の過ごし方。ここで睡眠リズムを崩すことがあとあとに響く場合もあるのです。
ベテランの皆さんは今まで通りのGWの過ごし方でも良いのかもしれません。
但し、肉体的に疲労が出やすいのがカグジョ世代なのも事実。
もし、睡眠負債を抱えている自覚があるのであれば、この長期休みの機会にその負債の返済に努めるのも良いでしょう。
その場合のポイントは
◇GW前半に返済時間を取る。
◇中盤は家族サービスなど、休暇を思いっきり楽しむ。(但し疲れすぎない範囲で)
◇後半はいつもの(負債を貯めない程度の理想に近い)リズム=就寝&起床時刻に戻す。
要は、疲労がたまったまま最初から最後まで興奮しっぱなしでは後からさらなる疲労が襲ってきます。出来る範囲で就寝起床の理想のリズムは崩さないのが重要です。
さて次に、五月病対策としての睡眠のポイントを考えてみたいともいます。GWがやってきて緊張から解放されたい!楽しみたい!疲れたから眠りまくりたい!色々な欲求があるでしょう。
若さと共に全力で余暇を楽しめるタイプならば問題ないのかもしれません。
しかし一方で、五月病に陥りやすいタイプの場合は一旦睡眠リズムを崩すとGW開けてからの復活が難しくなるのです。
◇ゲームやSNSなど好きなだけ夜更かししたいなら前半に。
◇夜更かしは最後の3日間はしない。
◇昼まで寝るなど睡眠で回復しようとするのは前半に。
◇最初から最後までず~っとダラダラ過ごさない。
◇普段と違う生活リズムは中盤まで。
◇中盤以降は積極的に朝起きて日光を浴びる。
◇中盤以降は夜に覚醒を促す強い光や刺激は避ける。夜中のコンビニやスマホみっぱなしはやめる。
◇眠い場合は昼寝。
◇最後の2日間の夜は出来るだけいつもの時間に就寝&起床。
◇自分にとって心地よく且つ、意識してメリハリのある余暇を過ごす。
そうなのです。睡眠的GW過ごし方はリズムを崩さない工夫をするのが本当は一番良いのです。ただ、やはり普段と違う時間を楽しみたいのが長期休暇。もしリズムが違う場合は公判で調整できるように心掛けてください。
そして睡眠を整えるだけでなく、メンタル面を整える効果があることからも、起床後は強い光(日光)をしっかり浴びることを是非取り入れてみてください。
まとめ
今年のGWは旅行へ出かける方も増えるかもしれません。非日常を楽しむと同時に、その後の日常へのスムーズな復活と五月病を避けることを期待するならば、睡眠リズムは大きく崩さないように。休む・楽しむ・眠るについてはメリハリのある自己管理を。
それでは、今夜も良い眠りを・・・
プロフィール
Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー) 代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ) 薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。 スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月~mizuki~ https://mizuki-kaimin.com/ 新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。 *著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社) |
この記事へのコメントはありません。