Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー) 代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ) 研修講師/薬剤師/睡眠改善シニアインストラクター(日本睡眠改善協議会)埼玉県出身。薬科大学卒業後、営業職に従事。医療の現場で心を病む人が増加している現状を目の当たりにし、心理カウンセラー資格を取得。その後、睡眠問題を深く掘り下げるためメンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる中で、睡眠は心と体を元気にし、目の前のあなたに笑顔をもたらす!と確信を得る。 日本にわずか10名ほどしか存在しない『睡眠改善シニア指導員資格』を取得(H29年3月現在)。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』に関するセミナーや、講演活動、『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、企業研修・安全大会講演を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月~mizuki~ https://mizuki-kaimin.com/新聞連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。 *著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社) |
はじめに
泣くとスッキリする!は皆さん体験したことありますよね。
寝る前に涙を流すことで翌日のコンディションが変わることが期待できる。そんな実験結果もあります。
何故寝る前の涙が良いのか?今回はそれをご紹介します。
寝る前に泣く効果
まず、涙には大きく3つあります。それぞれ成分も少しずつ異なります。
➀基本的に分泌している涙
⇒常に分泌していて、角膜を潤し目を保護するための涙。
➁反射で分泌する涙
⇒目にゴミが入ったり、玉ねぎを切ったりしたときに出る、異物排泄の涙。
③情動の涙
⇒悲しかったり感動したり、感情が動いて出る涙。
寝る前に出すと良い涙は主に③
情動の涙には、抗ストレス脳力があるのです。
身体的痛みで泣く、悔しくて泣く、悲しくて泣く、嬉しくて泣く、感動して泣く、いずれにせよ、これは全てストレスに対する反応。
ストレスが加わった時は興奮神経の働きがが亢進します。
⇒そのストレスに反応して涙腺をコントロールし涙を出すのは副交感神経の働きです。
自律神経的に見れば、ストレス状態を涙で解消している!とも取れるのです。
脳は興奮状態からリラックス状態へスイッチされます。
そう、
A.眠るためには副交感神経の働きが優位になる必要があります。
泣くことで副交感神経の働きが優位になりリラックスして眠れる状態が作れます。
B.泣きそうレベルではなく涙を流す泣き状態で、ストレスの解放が起きる。事前にストレス状態を軽減しておくことで、睡眠によるさらなるストレス削減が見込める。
C.眠る前に涙を流した群と、泣かなかった群で比較すると、起床時コルチゾールの増加量に差が出たというデータがあります。
コルチゾールは通常ストレスホルモンなどとも呼ばれ、ストレスに合った時に守ろうとして大量に分泌されるホルモンでもあります。コルチゾールは、目覚めの2時間前ぐらいからだんだん増加し最も沢山分泌されます。この起床時コルチゾールの役割には、血圧を上げたりしてスッキリ目覚めさせる覚醒効果の他に、起きている間の様々なストレスに対応するための準備とも考えられています。
また、同実験では、泣き就寝の場合、不安感が低下したり気分活動性が上がる傾向もみられたとのこと。
さらに、①の涙につて補足です。
ドライアイ=涙の分泌が低下している。結果角膜に傷がついている。心当たりのある人。
普段から涙で潤すことは目指して頂きたいところですが、寝ている間は涙の分泌量はさらに低下します。
因果関係はまだわかっておりませんが、睡眠障害の人にはドライアイが多い傾向があるともいわれます。
瞼を閉じているとはいえ、寝る前に涙を出して、少しでも保護を掛けてから眠る。それも対策の一つかもしれません。
まとめ
カクジョ世代は涙もろくなる世代。実は、加齢に伴う涙もろさには性格以外で、良い説と悪い説と2つあります。
良い方は、経験値が上がることで共感力も上がっているから。共感力は50代でピークを迎えるという報告もあります。
悪い方は、脳機能が低下し前頭葉にある感情のブレーキが利きにくくなる。泣くのもキレるのも抑えにくくなるから。
脳機能の低下はこの場ではさておき、泣ける能力があることはストレス対策の面から見ても、目の保護の面から見ても大切な事。
スッキリ目覚めて明日もストレスに負けず楽しく過ごす!
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