鈴木マナミ オーガニック企業IN YOU勤務。 最初のキャリアは、出版社。営業と編集を合わせて12年経験し、大手広告代理店に転職。 多くの方が、健康に楽しく暮らせる社会を実現したいと思いオーガニック事業に足を踏み入れる。現在、経営大学院にて、経営を学ぶ。 |
やっぱり選びたい有機JAS認証。でもその裏には…
あけましておめでとうございます。
2021年、始まりましたね!
これを書いている今はまだ2020年なのですが、どうやらとてつもない寒波が押し寄せている、という報道がされています。
あなたは、どうお過ごしでしょうか。
どうぞ、お風邪など召されないよう、ご自愛いただきながら楽しい年始を迎えられることを願っております。
おせち料理は召し上がりましたか?
今年のお正月は、おうちでのんびり、という方も多いかもしれないですね。
今日は、そんな時に読んでいただきたい、有機JAS農家さんはスゴイんだ! というお話です。
私たちは、スーパーに行って野菜を選ぶ時、できるだけ鮮度のよい野菜を選ぼうとしますよね。さらにその野菜が、できるだけ健康によさそうなものだったらなおさらいいですよね。
日本において、一定の基準を満たしたものにたいして「有機JAS」マークを付与されていますが、そのマークを付けるのは、非常に手間がかかり、なおかつその費用の全てが農家さんの自腹なんだ、ってことご存知ですか?
いいものを作っていて、
なおかつその費用も農家さんに掛かっている…。
そのため、有機JASで認証されれば間違いなくクリアするのにあえて認証を申請しない農家さんもいるんですよ。
実は「有機」の表示が厳しくなったのは2011年ごろ。
消費者側が、「有機」の商品を選ぶようになったものの、本当は有機ではなかった、という事例が発出したからなんです。
有機農業に取り組んでいる日本の耕地面積は、0.5%!
一般の消費者として、すごくナチュラルに「有機野菜がいい」と思っていました。
しかし残念ながら、まったく有機とはいえないのに「有機」と表示すれば売れるために、表示をしていたことがあったようです。
本当のことを表示してほしい消費者のために、
そのしわ寄せがすべて有機農家さんにいってしまいました。
日本において、有機農業に取り組んでいる農家がどのくらいあるか、ご存知ですか?
有機農業に取り組むためには、農地がなくてはいけません。
一度有機認定されていない農薬を使ってしまうと、数年間は、有機農家として使うことができなくなります。
(※有機JASマークは、認定されている有機農薬の使用を認めています。農薬そのものを使っていない農家さんもいます)
有機農業に取り組んでいる日本の耕地面積は、わずか0.5%しかないのです。
私たちの暮らす日本には食料があふれており、
国産野菜もたくさんあります。
けれど、有機野菜を作る場所はものすごく少ないのです!
「有機」と表示した方が売れる、
なのになぜみんなやらないのでしょうか?
その理由は2つあるのではないかと思います。
大変だから、と費用に見合わないから。
有機JASマークを付けるためには、申請が必要です。
申請内容は、
いつ、どこで、どんな内容の作業をしたのか、
どんな種や資材を、どのくらいの量を使ったのか、
そんな施設、機械をつかっているのか
そして、それらに偽りがないか、チェックをされます。
栽培の記録は、毎日つける必要があり、毎年検査員からチェックを受ける必要もあります。
そして、認証を受けるのも、継続するのも、お金がかかります。
もし、有機野菜にこだわらなければ、これらの作業、費用は必要ありません。
しかも、せっかく取得したマークを使って販売しても、野菜の値段はどうしても高くなってしまうため、売上が確保されるか、というとそうではありません。
そう考えると、費用に見合わないと考える人も多くなることも納得してしまいますね。
有機JASマークに込められている「決意」
野菜を選んでいるとき、有機の方が美味しいかなぁ、と思っていただけですが、その奥にある有機農家さんの苦労を知ると、その苦労が何とか報われてほしい、と思ってしまいます。
有機JASマークは、農家さんの「決意」そのものだと思うのです。
なぜ、そんな苦労をしてまでマークを取得しているのか、をご縁のあった農家さんに伺うと、口をそろえておっしゃっていたのが、安全で、美味しいものを食べてほしいから、ということ。
消費者側である私たちは、「安さ」だけではない基準をもって選択をしていきたい…。そう思った瞬間でした。
2021年、始まったばかり。
今年は素敵な年になるといいですね。
毎日は、一つ一つの選択の積み重ねでできています。
今日、私たちは何を選択しますか?
その選択に自信をもって毎日を暮らしていきたいですね!
野菜は、旬のものを選びましょう。
やはり、野菜は旬のもの…自然の力を一番受けているものが一番パワーがあります。
野菜は、旬のものを中心にいただきたいですね。
そして、有機JASマークを見かけたら、その「決意」を感じてみてほしいのです。
IN YOU Marketでも旬の野菜を販売しているので、是非探してみてくださいね。
https://inyoumarket.com/category/vegetables
プロフィール
鈴木マナミ
オーガニックショップIN YOU Market運営担当。
「大切な人に薦められる商品だけしか置かない」をモットーに、オーガニックの商品にふれ続ける毎日。
けれど、実は入社前はオーガニックとは無縁の生活。だからこそ分かったオーガニック生活の楽しさをお届けします。
INYOUMarket以前は、出版社勤務を経て広告代理店を経験。
この記事へのコメントはありません。