【令和女子は知っている 美・教養】
第37回 アフタヌーンティー

< 美・教養14 アフタヌーンティー 席次 >

こんにちは。salon de Saga manners主宰の嵯峨裕美子です。
これまでヨーロッパの社交界などで実体験した経験をもとに、たくさんのご受講生にエチケット&プロトコール マナーからメイク、ヘアスタイル、ファッション、パーソナルカラー&スタイル診断などトータルにアドバイスさせていただきました。
2024年からは「令和女子は知っている美・教養」で品格を磨く大人のマナーから、人生を豊かに愉しむための秘訣についてお伝えいたします。

 

アフタヌーンティーは、イギリスの上流階級の間で始まった午後のひと時を、美味しい紅茶とティーフードを楽しむ伝統的な習慣です。19世紀初頭、アンナ・マリア・ラッセル公爵夫人が夕食までの空腹を満たすために午後4時頃に軽食を取ったことが、この文化の始まりとされています。
イギリスではアフタヌーンティーが社交の場として発展し、フォーマルな場では特に席次やマナーが重要視されています。席次は、社交界のルールに基づいて決定され、ゲストの序列や関係性を反映するものとなっています。

美・教養14「アフタヌーンティー 席次」についてご紹介します。
アフタヌーンティーは、単なるティータイムの一部ではなく社交的な場でもあります。そのため、参加者の席次には配慮が必要です。特にフォーマルな場やビジネスシーンでは、ゲストの関係性や地位が席次に反映されます。

<アフタヌーンティー 席次>

アフタヌーンティーにおける席次は、単なる座る順番ではなく、ホストとゲスト、あるいはゲスト同士の関係を反映する重要な要素です。特にフォーマルな場では、席次を守ることで、ゲストに対する敬意を表すことができます。ビジネスシーンでも、席次はパートナーシップの強さや敬意を示す手段として重要です。

ホストの位置

ホストは通常、テーブルの短辺の一方、または中央に座ります。この位置は、全体を見渡せるリーダー的な場所です。

上座と下座の配置

最も尊敬されるゲスト、または最も親しいゲストが「上座」に座ります。これに対して、他のゲストはその序列に応じて「下座」に配置されます。

上座と下座の概念

イギリスの社交マナーにおいては、上座と下座の考え方が非常に重要です。上座とは、ホストに最も近く、かつ目立つ位置で、最も重要なゲストが座る場所を指します。これに対して、地位が低いか、ホストとの関係が浅いゲストは下座に座ることになります。
上座は、イギリス文化において敬意を示すための重要な要素です。上座に座るゲストは、ホストとの会話や交流がしやすく、より特別な待遇を受けます。

ゲストの関係性

席次はホストとゲスト、またはゲスト同士の関係性や重要度を反映するものであり、形式ばった場では特に注意が必要です。

<フォーマル アフタヌーンティー席次>

フォーマルなアフタヌーンティーでは、招待されたゲストの立場や地位に応じた席次が重要視されます。

ホストの隣

最も重要なゲスト、または特別な意味を持つゲストが座ります。例えば、家族であれば年長者や特別なゲスト、ビジネスシーンであれば、取引先の代表者や役員がここに座ることが多いです。

ホストの正面

ちらも重要なポジションであり、ホストが対話しやすい位置です。重要なビジネスパートナーや親族などが座ります。

ゲスト

上座に続いて、他のゲストが順次座ります。一般的には、地位が高い順、ホストに近い関係性を持つ順に配置されます。

<ビジネス アフタヌーンティー席次>

ビジネスの場でのアフタヌーンティーでは、席次は特に重要です。席次を間違えると、相手に対する敬意を欠いていると見なされる可能性があるため、慎重に配置する必要があります。

上司や取引先の代表者

上座に配置され、ホストが直接会話しやすい位置に座ります。

部下や同僚

上司や取引先との距離に応じて、順次下座に配置されます。

ホストの役割

ホストはビジネスパートナーをリードし、場を盛り上げつつも、相手に敬意を示す行動が求められます。

<家族や友人 アフタヌーンティー席次>

カジュアルなアフタヌーンティーでも、席次は重要な要素です。特に家族や親しい友人との集まりでは、年長者や尊敬される人物が上座に座ることが一般的です。ホストは、特別な意味を持つゲストや年齢を考慮し、自然な形で席を配置します。

<アフタヌーンティーの席次におけるマナー>

正しい振る舞いとエチケット

アフタヌーンティーでは、席次に加えて、振る舞いやマナーも重要です。
①席に着くタイミング
招かれたゲストは、ホストが席に着くまで待ち、一緒に着席するのがマナーです。
②他のゲストへの配慮
ゲスト同士の会話や、ティーのシェアなどで相手への配慮を忘れないようにしましょう。

紅茶を注ぐ順番

紅茶を注ぐ際にも、席次に応じたマナーがあります。ホストは、まず最も重要なゲストに紅茶を注ぎ、その後、他のゲストに順番に注ぎます。自分の分は最後に注ぐのがマナーです。

アフタヌーンティーにおける席次は、歴史的背景と社交文化の中で非常に重要な役割を果たしています。フォーマルな場やビジネスのシーンでは、正しい席次を守ることで、ゲストに対する敬意を示し、良好な関係を築くことができます。アフタヌーンティーの楽しさを損なわないためにも、しっかりとした席次とマナーを身につけて、特別な時間を過ごしましょう。

<マナー美・教養のポイント>

少人数で着席型のティーパーティの場合は、席次がとても大切になります。
席次が決まっておらず、たまたま自分の好きな席を選んで座ったつもりが、上座だったなんていうことになったら大変です。
上座席になるほど緊張が高まりますが、なるべく末席近く・・・と思わずに、年齢も席次に関わることをお忘れなく、マナー美人の秘訣として、自分がどのような立場で招待されているのかを考えながら判断しましょう。

嵯峨裕美子プロフィール
salon de Saga manners主宰
スイスが誇る伝統のフィニッシングスクール、ヴィラ・ピエールフー(Institut Villa Pierrefeu)を卒業され、プロトコールマナーを基軸としたスクールに20年間、従事し専属講師、副学院長を努める。欧州、王室主催の舞踏会に多数出席。
欧州社交界の経験から、受講生の実践の場としてモナコ王室「バラの舞踏会」やフランス「パリの舞踏会」、エルメス社主催「エルメスカップ」などの社交界に出席される方へ、テクニックや知識を伝え「教養を身につけ、人生を豊かに楽しむ。」ための講座やVIP研修を展開する。ホームページ http://salon-de-saga.com/
「エチケット&プロトコールマナー」「大人のマナー シリーズ」「メイクレッスン」を開催中。

 

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