| スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。 エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。 |
冬のセルフケアガイドでは、季節に合わせて「小さな楽しみを再発見する」ことがストレス軽減に役立つとされています。そこで今回は、小さな楽しみ予定が冬のメンタルを守るというお話です。

「行動活性化」というメンタルケア
冬は日照時間の減少により、気分の低下・意欲の低下が起こりやすいことが多くの研究で示されています。冬季うつや「冬のブルー」は、光量の減少による生体リズムの乱れが原因の一つとされています。冬のセルフケアガイドでは、季節に合わせて「小さな楽しみを再発見する」ことがストレス軽減に役立つと述べられています。
小さな楽しみ(small joys / micro‑pleasures)を意図的に作ることは、この季節特有の気分低下に対抗する行動活性化(behavioral activation)として働きます。
実は、気分(感情)は「行動」によって引っ張られるという心理学の原則があります。
例えば、喜びや興奮といったポジティブな気分(感情)は、人々を行動に駆り立てることがあります。これは、人々がポジティブな結果や報酬を得ることによって、自己満足感や幸福感を得ることができるためです。このような気分(感情)は、人々のモチベーションを高め、目標に向かって行動することを促す役割を果たします。
一方、ネガティブな気分(感情)もまた、行動に影響を与えることがあります。不安や恐怖といった気分(感情)は、個人の身を守るために行動を起こさせることがあります。これは、危険や脅威にさらされた場合に逃げたり、防御策を取ることを促すためです。
そうした気分(感情)は「行動」によって引っ張られるという原則を踏まえて、、
行動 → 達成感や楽しさ → 気分(感情)が改善 という流れを意識的につくるのが行動活性化。
行動活性化は、気分が落ち込んでいるときに行動を変えることで、気分(感情)を改善しようとするアプローチです。
このアプローチは、ポジティブな気分(感情)をもたらす活動を増やすことで、心の健康を保つことを目的としています。自然に触れる・温かい食事・心地よい習慣などの「小さな行動」が、反芻思考(ネガティブループ)を減らし、気分を安定させるとされています。
うつ病治療にも使われる科学的アプローチですが、健常者の日常にも驚くほど役立つものです。
心理学では、以下のようなメカニズムが働くと考えられています。
1. 成功体験が気分を押し上げる
小さな行動でも「できた」という感覚が自信や安心感につながる。
2. 回避行動が減ると悪循環が止まる
気分が落ちていると、人はやるべきことを避けがち。
避ける → 罪悪感 → さらに気分が落ちる、というループを断ち切れる。
3. 身体の動きが脳に影響する
散歩や家事などの軽い活動でも、脳内の報酬系が刺激され、気分が自然と上向く。
4. 環境との接触が増える
人や物事との関わりが増えることで、刺激や楽しみが戻ってくる。
どんな小さな行動でも“やってみる”ことで、気分(感情)は後からついてくるものです。

どんな「楽しみ」を入れればいい?
気分(感情)は天気のように変わりやすいものです。だからこそ、小さな楽しみを“予定”としてカレンダーに入れることが大切。予定にしてしまえば、行動のハードルがぐっと下がります。
予定に入れるという行為は、“自分のための時間を確保する”というセルフケアそのもの。意識して予定に組み込む“楽しみ”は、心のメンテナンスに欠かせない栄養です。
大げさなイベントでなくていいのです。むしろ、小さな楽しみの積み重ねが心を整えてくれます。意識して予定に組み込む“楽しみ”は、心のメンテナンスに欠かせない栄養です。
● 1分でできる小さなご褒美
✔お気に入りのハーブティーを淹れる
✔推しの曲を1曲だけ聴く
✔ベランダで深呼吸する
● 10〜30分の“ちょっとした余白”
✔近所を散歩
✔カフェでぼんやりする
✔趣味の作業を少しだけ進める
● 週末の“自分を喜ばせる予定”
✔行きたかったお店に行く
✔友人とゆっくり話す
✔小さな旅の計画を立てる
ポイントは、義務感のないものを選ぶこと。「やらなきゃ」ではなく「やりたい」気持ちを大切に。

続けるためのコツは、
| カレンダーに“楽しみ”を色分けして入れる 週に1つだけ“自分のための予定”を確保 気分が乗らなくても、まずは5分だけやってみる 終わった後に「どう感じたか」を軽く振り返る できなかった日は責めずに、また次の予定を入れる など |
完璧にやる必要はありません。“続けられるゆるさ”が、心の安定につながります。
小さな楽しみが積み重なると、心は自然と整うといいます。
楽しみを予定に入れる習慣は、
| 気分の波を穏やかにする 仕事や家事の効率が上がる 自分の生活に余白が生まれる 「自分を大切にしている」という感覚が育つ |
といった変化をもたらしてくれるでしょう。
忙しい毎日の中で、小さな楽しみは“贅沢”ではなく“心の栄養”。寒さや疲れがたまりやすい時期こそ、意識的に自分を喜ばせる時間をつくってみてください。
今日のカレンダーに、ひとつだけ“楽しみ”を入れてみる—それだけで、心は少し軽くなるはずです。

以上、エゴレジ研究所から小さな楽しみ予定が冬のメンタルを守ることについてご紹介しました。気分(感情)が揺らぐのは、誰にでもあること。揺れたときに“戻る場所”を持っている人は、折れにくいものです。大切なのは、落ち込まないことではなく、凹んでも落ち込んでも“自分らしさ”へ戻ってくる力を持っているかどうか。心理学では、このしなやかな回復力をエゴ・レジリエンスと呼びます。
そしてその回復力は、特別なトレーニングではなく、「小さな楽しみを予定に入れる」という日々の積み重ねでも育っていくのです。今日からそっと始めてみませんか。
エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。
あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>
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代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
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GM 畑 潮/心理学博士 GCDFキャリアカウンセラー 健康リズムカウンセラー |
















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