オトナ女子は自分に自信がない?!

代表 小野寺敦子/ 心理学博士

目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
同校 心理学研究科大学院修士課程
スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりします。その理由もメカニズムもさまざまです。 「エゴ・レジリエンス」とは、日々のストレスをうまく調整して元気な自分を維持する力、誰もが持っているパーソナリティの弾力的な力です。「エゴ・レジリエンス」を高めることで自我のバランスをとる力が強化され、メゲても凹んでも、すぐに立ち直ることができるのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、「エゴ・レジリエンス」関連のお役立ち情報を提供し、あなたの元気をサポートします。

GM 畑 潮/心理学博士

何かやりたいことがあっても「私にできるかなぁ。どうせ上手くいかないかも・・・」と思ったり、やりたいことをどんどん叶えて活躍している人をみて「いいな〜!でも私は・・・」とその人と自分を比べて落ち込んだりしていませんか。自信がないため一歩を踏み出せず、そんな自分に自己嫌悪して心にモヤモヤが広がっていってしまっている人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな私たちを元気にする「自信」についての調査、研究をご紹介します。

オトナ女子は5人中4人が自分に自信がない!

実際、自分に自信を持てない人はどれくらいいるのでしょう。

2019年にニュースサイトしらべぇ編集部が、全国10~60代の男女1,721名を対象に調査したところ、「自分に自信がない」人は、全体の56.7%でした。

調査結果を男女年代別に見ていくと、20代女性が77.3%、30代女性が74.3%、10代女性が70.2%と続く結果に。女性よりも割合は低いものの、男性も30代63.0%、10代60.3%、20代58.0%と、男女ともに10~30代の若年層の割合が高い傾向があり、世代が上がるごとに割合は低くなっていいました。

さらに、この結果を職業別に見ていくと、もっとも自分に自信がないと感じているのは公務員で60.9%。もっとも割合の低かったのは会社経営者で20.7%と、40ポイント差がありました。また、自由業(42.3%)自営業(44.9%)の割合も低く、日々自分で事業を進めている職業は比較的自信を持っている人が多い傾向が示されています。

愛雅粧(アイガショウ)ビューティカレッジが2019実施した調査で、全国20代~50代の女性に「自分に自信はありますか?」という質問をしたところ、5人中4人が『いいえ』と回答しました。自分に自信が持てない女性が8割以上もいました。

最も「自分に自信が持てる年齢」は何歳?

自分自身に対する感じ方は生きているうちに変化するものですが、歳をとればとるほど精神的に安定し、より自信を持てるようになるというのが通説です。

◆2018年の『Psychological Bulletin』に掲載された研究で、その裏づけとなる結果が得られたというニュースをコスモポリタン イギリス版が伝えています。

研究では、年代別の自己評価に関する331の研究データをリサーチ。すると、生まれた年、ジェンダー、国籍(米国、ドイツ、オーストラリア、カナダ、オランダ、スイス、中国、ベルギー、フィンランド、英国、他)などの境界を超えて、ある共通したパターンが浮かび上がったそうです。

明らかになったのは、自己評価は60代をピークに着実に高まり、その後10年間はそのままで、70代、80代を迎えるとやや低下し、90代でより大きく下降するということです。

ちなみに自己評価とは、「自分自身に対して抱く、1人の人間としての主観的な評価」を指し、分析に採用された用語はself-esteem, self-worth, self-concept, self-liking, self-respect, self-regard, self-acceptance, self-view, and self-imageです。

この自己評価が60歳でピークを迎えるということは、おそらく人生経験を積んだことにより、自分自身でいることにより自信を持てるようになり、他人の評価が気にならなくなって、自分の体にも満足できるようになるということでしょう。

4歳から94歳までの自己評価の平均レベルの変化

Orth, U., Erol, R. Y., & Luciano, E. C. (2018). Development of self-esteem from age 4 to 94 years: A meta-analysis of longitudinal studies. Psychological Bulletin, 144(10),
https://psycnet.apa.org/fulltext/2018-33338-001.html

◆日本人のサンプルとしては、2009年から2018年に日本で行われた6つの調査(16歳の青年から88歳の高齢者まで)の分析結果があります。

6つの横断的調査全体で、自尊心の平均レベルは青年期には低かったものの、その後、成人期前期から成人期後期にかけて徐々に高くなり続けています。欧米における先行研究とは異なり、一定の年代以降で自尊心が低下するという傾向は見られず、自尊心の発達的軌跡が文化によって異なる可能性を示唆しています。

日本における自尊心得点の予測値(2017年調査の結果; エラーバーは95%信頼区間)

荻原 祐二・楠見孝(2020).The Developmental Trajectory of Self-Esteem Across the Life Span in Japan: Age Differences in Scores on the Rosenberg Self-Esteem Scale From Adolescence to Old Age.Frontiers in Public Health.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpubh.2020.00132/full

「自信のなさ」は特別なことではない!

「自信のなさ」というのは誰しも持ちうるものなので、悲観する必要はありません。

イングランド・プレミアリーグのサッカー選手や、大企業のコーチングを請け負い、著書『どんなときも絶対折れない自分になる 自信の秘密50』の筆者であるリチャード・ニュージェント氏によると、社会的な成功を収めて自信があるように見える人たちも、「自分には自信が足りない」と考えているのだそうです。世の中の多くの人が、自信不足に悩んでいるのです。

リチャード・ニュージェント氏は著書の中で、脳の構造上、人間が抱くほとんどの感情は、20秒〜2分の間くらいしか持続しないと説明しています。自信というのは、感情の「状態」のことを指し、「自信がある」という状態も、せいぜい2分以下しか持続しないのだとか。

つまり、自信とは、いわば気分の問題。どこかから手に入れられるようなものではなく、自分の心の中にあるものだと言えます。「自信がない」と思ってしまうのは、「自分は何もできない」「自分には価値がない」などと思うから、もしくは周囲からそう思われていると感じてしまうからです。しかし、このような感情は、上記でも述べた通り、社会的に成功している人でさえ抱いてしまうもの。したがって、自信がないのは、自分の価値が低いせいではなく、単に「心の状態や考え方が引き起こしているせい」と考えられるでしょう。

自分の考えを大切にした行動

というわけで、自信には心の状態が影響しています。自信を持つことができない人は、まず、自分を大切にする習慣を身につける必要があります。

自分の思いよりも社会のルールや目上の人に従う傾向のある人は、脳科学者の中野信子氏によると「新奇探索性」が弱いそうです。「新奇探索性」とは、新しいものごとを知る喜びを指します。

たとえば、新奇探索性が強い人は、新しい店がオープンしたらすぐに行って買い物してみたくなり、新奇探索性が弱い人は、いつもの店で、いつもと同じものを買いたいと考えるのだとか。

中野氏によると、これらの性質は遺伝子で決まっているため、性質は変えられないそうですが、自らの意志で「行動」を変えることは可能だと言います。

自分は新奇探索性が弱いと自覚している人は、意識的に新しいことにチャレンジしてみるのがおすすめ。たとえば、いつも同じ店でランチをしている方は、「今日は思い切って、新しくできたあの店に行ってみよう」など自分にとって少しだけハードルが高いことを、行動に移してみてはいかがでしょう。このように、少しずつ行動を積み重ねることによって、自分の気持ちを大切にして生きられるようになっていくでしょう。

自信を持ちたいときのボディランゲージ

「今すぐに自信を持ちたい」と思う場合に即席で自信を持つ方法をご紹介します。

社会心理学者のエイミー・カディ氏は2012年のTED Global「ボディランゲージが人を作る」で技術不要の人生術を説いています。

エイミー・カディ氏は、被験者らに、腰に手を当てて仁王立ちをしたり、威張ったように背中を仰け反らしたりといった「力強いポーズ」、もしくは、背を丸めたり、縮こまったりといった「弱いポーズ」を2分間とらせたのちに、ギャンブルをさせました。すると、強いポーズをとったほうの被験者は、自信を持ち、リスクのある行動もとるようになったということです。

被験者を検査したところ、力強いポーズをとった被験者はテストステロン(筋肉増大などに関わる男性ホルモン)が増加し、弱いポーズをとった被験者はコルチゾール(ストレスによって分泌が促進されるホルモン)が増加していたそうです。

「自信に満ちたボディランゲージによって他人から強力に見られる」というのは一般的に知られていますが、上記の実験から、ポーズをとるだけで実際にホルモンに変化がもたらされ、自信を抱いたり、ストレスを抱えたりするということがわかりました。

つまり、ストレスやプレッシャーがある状況下でも、姿勢を正して背中を反らせたり、両手を広げたりするポーズをとることで、自信が持てるのです。

エイミー・カディ氏は「これ(力強いポーズ)が一番役立つのは リソースも技術もステータスも力もない人たちです。1人でできるのですから、必要なのは自分の体と1人になれる2分間だけです。それが彼らの人生を大きく 変えることになるはずです」と力のポーズを試し、この科学を広めてほしいと述べています。

自信のなさこそ高い成果をもたらす動機

自信がない人は一流になれる(PHP研究所)の著者で心理学者のトマス・チャモロ=プリミュージック博士は、「私たちが思うほど、自信は必要ない」と述べています。博士によると、自信のなさこそ高い成果をもたらす動機になるのだとか。

これまで自信のつけ方について述べてきましたが、逆に自信がないのは悪いことではないと認識することも、前に進むためのポイントとなるでしょう。

プリミュージック博士によると、自信とは「自分がいかに賢いと思うか」であり、能力がないのに自信だけあっても意味がないとのこと。自信のある状態は、気分が良いかもしれませんが、自分の持っている実力の程度を知り、足りない部分を努力で補って成果を上げることこそ、私たちの目指すべきところなのではないでしょうか。自信を持てない自分を悲観するのではなく、自分に足りない部分を冷静に分析して、実力をつけていくほうが建設的でしょう。実力をつけることによって、結果的に根拠のある自信もついてきます。

世界をリードする舞台俳優や、アスリートやビジネスリーダーの指導を行なっているボイスコーチ兼リーダーシップコーチのパッツィ・ローデンバーグ氏は、自分がなぜ自信を持てないかわからない場合は、「肉体面」「知性面」「感情面」「精神面」の4つのカテゴリーを使って考えることを推奨しています。自分がいま、どの領域で自信をつける必要があるのか探るのです。

たとえば、精神面を伸ばしたい場合は本を読んだり、ヨガのクラスを受けたりすることで、成長するかもしれません。

あるいは、感情面で満たされていない場合は、身近な人に相談をしたり、カウンセリングを受けたりするのも、ひとつの方法です。

語学力をつけたい場合は、語学学校に通うことで知性面を伸ばし、自分の体型に不満があるのであれば、パーソナルトレーニングに通い肉体面に変化をもたらすのが良いかもしれません。

このように、自分に足りていないものを冷静に分析することで、自信のなさを解消する具体的な方法が浮かんでくるでしょう。

以上、エゴレジ研究所から「自信」についての調査、研究をまとめてみました。できるなら自分に自信を持ち、毎日を楽しく過ごしていきたいものです。今回ご紹介した情報を味方に、不安な気持ちをコントロールし、自分に足りない部分をみつけ、日々少しずつでも自分なりの自信(実力)を積み重ねていきましょう。自信がつけば、積極的に行動できるようになり、生き方も世界の見え方も変わってきます。「自信がない・・・」という悩みから解放されて、イキイキと過ごしてください。

エゴレジ研究所は,生涯発達心理学,パーソナリティ心理学,ポジティブ心理学の領域からの調査研究の成果を活かし,「エゴ・レジリエンス」をキー・コンセプトとして,いきいきと人生を楽しむことができる社会の実現に貢献することを目指しています。

あなたの元気のアドバイザー「エゴレジ研究所」
https://egoresilabo.com/

<プロフィール>

代表 小野寺敦子/ 心理学博士
目白大学 人間学部心理カウンセリング学科教授
・・・・同校 心理学研究科大学院修士課程教授
・・・・同校 心理学研究科博士後期課程教授
臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問
NYこどものくに東京 理事

GM 畑 潮/心理学博士
GCDFキャリアカウンセラー
健康リズムカウンセラー

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