「自分のホームページを作ろう!」と思ったら、最初に注意すべき6つのポイント

森崎淑子
WEBデザイナー2012年に会社員から独立して、大企業のポータルサイトのディレクターを務めた後、WEBデザイナーに転身。IT業界での経験は20年になります。
デザイン技術だけでなく、画面設計力、集客導線の設計力に定評あり。

風の時代と言われる昨今、起業ブームで自分の事業のためのホームページを持ちたいという30~50代の起業家、経営者の方々からのご相談が増えています。
人に依頼して作ってもらうとしたらどこへ頼んだらいいか、何から手をつければいいか? という疑問にお答えするために、まず始めにやることと予算について、6つのポイントをお話ししたいと思います。

何から手をつけるべきか?(目的・ターゲット)

他人の素敵なホームページを見ていると、機能やデザインなど形式や見た目の話に終始しがちですが、スタートは「目的とターゲット」から。
ホームページはあなたが、お客様に伝えたい情報を届けるためのツールです。
誰に何を伝えたいのかを明確にするところから始まります。

<ホームページの方針>
①目的(何のために作る必要があるのか)
②ターゲット(誰に向けて、何を発信したいのか)
③解決したい課題(無いことで何に困っていて、どうなりたいのか)

いくらぐらいかかる?

ホームページの制作費は「人件費」と考えると良いかと思います。
例えば、会社員の平均年収433万円(*1)で考えてみてください。
デザイン会社はデザイナー1人を1ヶ月稼働させるのに「36万円+保険などの福利費+会社の利益」を回収できるように価格設定する、ということです。

*1:令和2年 国税庁調査
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/001.pdf

<初期費用>
10ページ以下程度のホームページなら制作期間は1~1.5ヶ月、1ページのLP(エルピー/Landing Pageの略称)で1~2週間程度。

よって、単純計算ではホームページは60万円~100万円ぐらい、LPはその4分の1ぐらいが相場、と考えられます。
内容が高度で担当者が2名以上になると、さらに高額になります。
しかし実際には、ノウハウの蓄積やテンプレート化などの企業努力で、もっと安価に提供しているデザイン会社もあります。

維持費>
予算としては、維持費(情報の更新、メンテナンス料)も考慮が必要です。
例えば1ヶ月の見積もりが60万円のデザイン会社に、毎月1日程度、更新作業してもらいたいとしたら月額2~3万円という計算になります。

ここまで読んで、やっぱり高いなと感じる場合、フリーランスのWEBデザイナーへ依頼するのがお勧めです。
一般的には、法人のような間接費負担が無い分、安価になります。
ホームページもLPも初期費用で10万円ぐらいから探せます。
(維持費もこれに準ずる)

なるべく低予算にするには?

本質が人件費ということは、作業負担を軽減できれば安くなります。
例えば、あなたから依頼を受けるデザイナーは主に2つの作業をします。
①要望を引き出して内容をまとめる
②ページを作る
もし、あなたが何の準備もなく依頼した場合、どうなるでしょう?

デザイナー側の心理としては、
②は自身でコントロールできるけど、①はお客様に左右される、と考えます。
よって、「①に時間がかかりそうなお客様」は価格を下げるのが難しい。
もしくは、テンプレート通りの納品で、ほとんど要望が反映されないという残念な結果に。
このようなトラブルを避けるためにも、①について準備することをお勧めします。

低予算に抑えるための準備とは?

有効なのは、企画書を作成して依頼することです。

<企画書の項目例>
①屋号(サイト名)
②事業主プロフィール
③事業のコンセプト(事業への想い、なぜこのサービスをあなたがやっているのか)
④サービス内容(競合との差別化ポイント、商品名・価格のメニュー表)
⑤ホームページについての要望(上述<ホームページの方針>)

企画書は、立派な資料でなくても、A4用紙1枚に箇条書きなどでも良いと思います。
大事なのは、自分のサービスについてしっかり説明できること。
併せて「参考にしたいサイト」も伝えましょう。
よりデザインや機能のイメージが定まって短縮化につながります。

どうやってデザイナーを探す?

準備できたら、いよいよデザイナーを探しましょう。
フリーランスで探す場合、
・マッチングサイトで探す(*2)
・アメブロ・インスタなどのSNSで探す
・既にホームページを持っている知人に紹介してもらう

*2:参考サイト
・coconala(ココナラ)
https://coconala.com/
・lancers(ランサーズ)
https://www.lancers.jp/

デザイン会社を探す場合は、ネットで検索するか、書籍から探すのが良いかと思います。

失敗しないためのリスクヘッジとは?

発注前の提案・見積もりまでは、大抵無料で対応してもらえます。
・複数のデザイナーから提案・見積もりをもらう
・実績や評判を確認する
初めてで心配な方は、このような方法でリスクヘッジすると良いです。
複数の見積もりは比較検討のためだけでなく、
あなたが自分のサービスや要望について、きちんと相手に伝えられているかの練習にもなります。

また、予算について不安な方は、補助金(経済産業省)の利用も検討すると良いです。
・ホームページ制作費について交付されるもの
・事業が属する業界を支援するもの
時期や業種で様々あるようです。ぜひ、一度調べてみてくださいね。

プロフィール

森崎淑子
WEBデザイナー

IT業界で経理、ECサイト店長、開発部長勤務を経て、2012年に独立。
大企業のポータルサイトのディレクターを務めた後、WEBデザイナーに転身。
画面設計力、導線設計力を活かし、個人事業主、経営者と直接やりとりできる規模の小会社のホームページ制作で活躍中。

ホームページ
https://pageyasan.net/

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