《健康》エゴレジと心の“夏バテ”対策!

ストレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。

今年の夏は気温40度を超えた地域があったほど異常な暑さでした。暑さが続くと体調を崩してしまう場合があり、これを一般的に『夏バテ』と呼んでいます。暦上、暑中とは立秋(8月7日頃)まで、残暑とは立秋から処暑(8月23日頃)までを指すようですが、近年は9月に入っても、厳しい暑さが続くことがあります。
そこで今回は『夏バテ』とそれに伴う『心の夏バテ』に関するお話です。

🔴夏バテとは?

本来「夏の暑さによって体力が低下し、秋口に体調を崩すこと」を指していたそうですが、現在は一般的に「高温多湿の暑さに身体が適応できず、体調不良を起こすこと」という意味で使用されています。夏バテが起きる原因は、毎日30℃を超える暑さという気候はもちろん、日常生活のさまざまな行動や環境に隠れています。

考えられる要因

  1. 暑さの中で体温を一定に保とうと自律神経が働き過ぎて疲弊し、自律神経の乱れを起こす。
  2. 空調使用による屋外との温度差で自律神経が乱れやすくなる。
  3. うまく汗をかけず体温調節が難しくなる。
  4. 空調による冷えからの血行不良や免疫力低下を起こす。
  5. 暑さによる睡眠の質の低下が起きる。
  6. 冷たい食べ物・飲み物の摂り過ぎから消化器官の機能低下が起こる。
  7. 水分摂取不足による脱水の初期症状の可能性。

主な症状

  1. 倦怠感や疲労感
  2. 食欲不振
  3. 不眠

夏バテの代表的な症状といえば、全身のだるさや食欲不振です。 私たちの身体は、暑い中にいると、身体から熱を放出させるために汗をかいたり、血管を拡張させて体温を一定に保とうとします。これは自律神経による働きですが、気温が高くなりすぎたり、暑い中に長時間いたりすると、体温を一定に保つためのエネルギーがたくさん必要になり、身体に負担がかかり、身体がだるいと感じるようになります。自律神経への負荷は、もちろん胃腸の働きにも影響を及ぼすため、食欲がわかなくなり、身体に必要なエネルギーや栄養素が不足します。そのことで、さらに身体のだるさが増し、食欲不振が増すという悪循環が起きます。

🔴夏バテとこころの健康

夏の暑さが続くと、何だかやる気が起きない、イライラしやすくなった、特に理由はないけれど落ち込みやすくなったなどの反応が出てきます。「暑さ」は、ストレス反応を引き起こすストレッサーの一つで、長い間このストレス状態が続くと、こころにストレッサーによる圧力がかかり過ぎてしまい、イライラしやすくなった、落ち込みやすくなった、といったストレス反応を引き起こします。
また、夏は日中だけでなく、夜も気温が高い状態が続くため、睡眠の量や質が十分に確保できない日も多くなります。

さらに、食欲が減退し十分な栄養を補給できなくなると、身体だけでなく、こころの健康を保つための栄養素も不足します。このように、夏バテに関係するさまざまな要素が、こころの健康にも影響を与えていると考えられるのです。

この時期に「からだの夏バテ」は一般的ですが、一緒に「心もバテる」ことが多くなることを知ってほしいと思います。いつもの自分と違うなと感じる時には、自分の性格や行動を責めるのではなく、自然の摂理に沿って起こる不調と考えてみましょう。

🔴まずは、しっかり食べましょう!

夏バテ対策には、すでにご存知の方も多いと思いますが、(1)冷房を上手に使う、(2)十分な睡眠時間を確保する、(3)水分をこまめに補給するなどの方法があります。そしてまず、しっかり栄養を摂ることが重要です。

  1. ビタミンB
    脳の働きを促し、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせる。(食材例:豚肉、うなぎ、いわし、レバー、玄米、ほうれん草など)
  2. ビタミンC
    ストレスに対抗するためのホルモンを作る材料になる。(食材例:レモン、キウイ、かぼちゃ、チンゲン菜など)
  3. ミネラル(カルシウム、マグネシウムなど)
    筋肉、神経内でさまざなま生理機能を調整する。(食材例:牛乳、青魚、海藻類、小松菜、ナッツ類など)
  4. タンパク質
    心のバランスを整える作用のある神経伝達物質セロトニンを作る材料になる。(食材例:肉類、魚介類、豆腐、納豆、チーズなど)

また、旬の夏野菜(トマト、キュウリ、ピーマン、ゴーヤ、オクラなど)は、ビタミンやミネラルを含んでいて、体内の余分な熱を取る作用があり、夏バテ予防にも効果的です。

🔴リラックスする時間を作る!

自宅ではリッラクスして心と身体が休める環境を作るようにしましょう。帰宅後は光の刺激をさけ、ダウンライトの光の下で音楽を聴いたり、ゆっくりお風呂に入ってマッサージをするなど、身体を労わり、充分に休養、睡眠をとるようにしてください。必然的に心の疲れも抜けていきます。

「こころの夏バテ」にならないためには、まずは身体の健康に心がけ、こころと身体のバランスを保ちましょう。夏バテを放っておくと、夏風邪を引いたり、実は肺炎にこの時期かかる方も多いと言います。それくらい身体の免疫力が低下します。それが「心の夏バテ」をつれてきます。ストレスを溜め込まないエゴレジを発揮して、上手にこの時季を乗り切りましょう。

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次回はまたエゴレジ関連の話題をご紹介します。

小野寺敦子

エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。

畑 潮

エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー

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