はじめに
今の自分はもちろんの事、高齢者になった未来の自分の生き方もことある毎に考えるのがカグジョ世代。健康で生きられるか?お金は足りるのか?一人になったらどうしよう?ついつい不安になってしまいますが。
不安はストレスの素。ストレスは不健康・不快眠の素。
ストレスを癒す方法は様々です。その中でも「共感」はとても効果的なのです。
老後は誰かと社会とつながる
ストレスを癒し、睡眠状態を整えるのに重要なのがセロトニン。幸せホルモンなんて呼ばれています。
朝日を浴びましょう!これは私を含め睡眠の専門家みんながお伝えする快眠のコツです。
起床後2500ルクス以上の強い光を浴びることで概日リズムのリセット効果とメンタルコントロールの大きな役割を担うセロトニン産生効果があるからです。
またセロトニンは、入眠ホルモンのメラトニンの原料にもなります。メラトニンの分泌が抑制されてしまうと中々寝付けない原因にもなります。
暗くなると分泌されて入眠を促すメラトニンに対し、昼間に多く分泌され覚醒を促すオレキシンがあります。覚醒維持のオレキシンを抑えることが出来ないと眠れない。このオレキシン神経と相互に作用しているのがセロトニン神経。セロトニンレベルがある程度以上になるオレキシンに抑制がかかる。眠れるようになるわけです。
幸せホルモンのセロトニン。とても大切です。
リズム運動を続けるなどセロトニン神経を鍛えるセロトニントレーニングはとても効果的です。
でも、悩みや不安など精神的ストレスはそれだけでは抑えきれない。嫌な感情・思考を軽減させる「何か」があった方が良い。
そして、精神的ストレスをうち消す又は軽くする動機は、実は自分のための欲や自分一人ではちょっと弱いのです。人は人とつながる時が脳のスイッチの切り替えにもっとも力を発揮します。
人ととにかく触れ合うこと
人と感覚・感情を共有すること
人にわかってもらうこと
人に必要とされること
人を愛すること
自分が思う以上に、人と触れ合うこと、良好なコミュニケーションとることは、ストレスを癒す効果が高く、正の共感はセロトニンを増す効果があります。
セロトニン分泌が減っていくと、うつにもなりますし、不眠にもなります。悪循環に陥る可能性があるのです。さらにストレスは別ルートで体にも影響を及ぼします。心身ともに不健康になっていきます。
例えば、感動する映画を見て涙を流す。これは映画の中の登場人物に共感しているあかし。幸せホルモンセロトニンがドバ~ッと出ます。一人で見に行っても勿論いいですが、たまには夫や友達と行って、その涙した感覚を共有する=お互い共感してもらうと、より効果的です。
例えば、老後一人になった時、なんらかのコミュニティに属しておく・社会とつながっておくのは需要です。昔ながらの楽しくおしゃべりしながら笑いながらの井戸端会議は、ちょっとした共感合戦でもあります。
カグジョ世代の皆さんは、今の日本の現状と同等だと仮定すると、平均寿命まで生きたら、その前5年前には夫とは死別し子供たちは離れて暮らしています。
その頃まで健康寿命を延ばせるか?
今、眠りに悩み、ストレスを一人で抱え戦っていると、確実に体と心が消耗します。
生きている限りストレスは決してなくならない。ストレスと戦うのではなくうまく付き合う。そのために共感脳を今からでも養う。
意識を自分だけでなく人に向けてみる。
人を癒すと自分も癒される。
誰かと繋がっておくことはとても大切です。
年齢を重ねていくと、生き物として睡眠の質や量は低下して行きます。そして長生きしてあの世が近づくと再び赤ちゃん頃の様に沢山眠るようになる。それが当たりまえ。少々眠れなくても、不安に思ったり悩まずに、セロトニンを増やすことに意識を向けると、自然と年齢なりの良い眠りに落ち着くはずです。
まとめ
セロトニン満載な究極の生き方は、お釈迦様がたどりつた慈悲の心なのかもしれません。我々はそこまではたどり着けないかもしれませんが。ストレスを軽減し、快眠に導く幸せホルモンは、光だけじゃなく、誰かとつながることで効率よく得ることが出来るのですね。
それでは、今夜も良い眠りを・・・☆
プロフィール
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Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー) 代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ) 薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。 スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月~mizuki~ https://mizuki-kaimin.com/ 新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。 *著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社) |
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