《和文化》津軽三味線 高橋竹山

こんにちは!
笛の福原百麗(ふくはら ひゃくれい・藤本博子)です。

ついにオリンピックも延期となり、美術館や様々なイベント、コンサートも3月一杯の中止では治らなくなってきました。そして、40代以上の皆さんにとって笑いの帝王とも言える志村けんさんも亡くなってしまいました。

小池都知事は外出自粛の呼び掛けを繰り返されているものの、テレビでは呑気に外出する若者が映されて、本当に日本はどうなることやら。家にいても家事やら年寄りの世話やら、仕事も勉強もやることが尽きない私には、「家にいても飽きるから」という感覚が正直分からないです。

カルチャーセンターもクローズしている所が多いようで、私の篠笛の師匠のクラスも今月は結局閉講。
ZOOMで講座やレッスンをされている方もおられるようですが、画像では見えない部分があって、私はどうも踏み出せないのですが、そんなことを言ってる場合ではないかもしれませんね。

演奏会も軒並み中止となってプロの演奏家の方々も大打撃のようです。生にはかないませんが、音楽でしたらCDやYouTubeなどで十分に楽しむことができます。
ところで皆さんはこれまでに、ハマっちゃったミュージシャン、音楽(曲)ってありますか?

私もハマっていた音楽家が何人かいますが、今回はその中でも若かりし頃、最初に「和」に目覚めさせてくれたミュージシャンをご紹介いたします。

それは、津軽三味線の高橋竹山(ちくざん・初代)です。

1910年に青森で生まれ、3歳で病気により半失明に。
当時の東北は貧しい上に盲人ということで、できる仕事はボサマ(盲目の門付芸人)しかなく、それでも食べていけずに鍼灸マッサージ師にもなったという苦労人。
ボサマといっても家々を回って三味線を弾いたら駄賃をもらえるとも限らないですし、それどころか水を掛けられたり、「出ていけ」と言われることも。。
北国の冬は鉛色の空から雪や砂が吹き付ける想像を絶する過酷な環境なわけです。
もしかするとそのまま東北の地で埋もれてしまったかもしれない竹山が多くの人に絶賛されるようになったのは、今はなき、渋谷の小劇場ジャン・ジャンでの定期演奏会と、その生き様がドキュメンタリー化されたからです。
実は私、篠笛よりも先に、和楽器だったら津軽三味線をやってみたいと思っていたのですが、そのキッカケが高橋竹山でした。

今や津軽三味線やブームとなって多くのプロの演奏者がおられますが、どうも私には派手でアクロバティックに聞こえてしまいます。
津軽三味線最後の門付け奏者と言われる竹山の叙情的な哀愁を帯びたしみじみとした三味線の音色が耳に染み付いているからでしょうか。

津軽三味線も今では流派もあるようで、演奏技法の違いもあるだろうと思います。詳しいことは私にはわかりませんが、ぜひ冬の東北の情緒がビンビンと伝わってくる竹山の演奏を聴いてみてください。打楽器のようなアクロバティックなものとはまったく異なる世界観です。

お弟子さんによって高橋流(?)が創設され、現在女性の2代目が継いでらっしゃいますが、竹山の音楽は初代竹山だけだろうと私は感じております。若かりし頃、1年間滞在したオーストラリアの乾燥温暖地域で、竹山のテープを擦り切れるほど聴いたのは懐かしい思い出です。

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ワード・スピリット 藤本博子
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藤本博子(福原百麗)

伊藤忠商事を皮切りに、転職8回、事務職から営業、大道芸人まで20の職種を経験。16年間、人材派遣・紹介会社にて営業、転職コンサルタントとして勤務後、独立。

これまでのべ1万人以上の就業・転職サポートを行い、2013年には人材大手転職サイト主催のスカウトコンテストにて1位(部門別)獲得。

現在、民間委託の求職者支援訓練指定校(セラピスト養成)にて就職支援講座(自己分析、就活実技、顧客サービス等)及びキャリアカウンセリングを担当。現在、京都造形芸術大学で芸術学を学びながら、アートを取り入れた「じぶん分解ワークショップ」を開発。訓練校やセミナー等で広く活用している。

一方、長唄囃子福原流笛方として演奏活動の他、洋楽(フルート)との比較やビジネスの視点から見た指導は非常にユニーク。

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