《和文化》浮世絵を楽しむ

こんにちは!
笛の福原百麗(ふくはら ひゃくれい・藤本博子)です。

前回投稿からあっという間に1ヶ月以上過ぎました。
都合により一度お休みさせて頂き、大変失礼いたしました。
暑い日もあれば肌寒かったり、沖縄などでは50年ぶりの豪雨だったり、季節外れのインフルの流行やら、暖かくなったからと油断できないこの頃ですね。

令和になり、20年ぶりに新紙幣が発行されることになりました。
中でも注目は千円札。
表は近代医学の「細菌学の父」北里柴三郎。
そして裏が、あの葛飾北斎の浮世絵、富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」。
海外でも人気がうなぎ上りの北斎の、最も知られた図柄です。

広告宣伝にもよく使われて、あまりにも見慣れてしまってる絵ですが、実物を見たことはありますか?

現在、千葉市美術館で開催中の「メアリー・エインズワース浮世絵コレクション展」で実物を見ることができます。
アメリカのオーバリン大学が所蔵する浮世絵が来日しているのですが、非常に珍しい、世界に1点しか確認されていない浮世絵が公開されていたり、浮世絵の巨匠、北斎と広重がズラリと並んで一望できるのが見所です。
ぜひぜひ日本の芸術を堪能しにお出かけください。

ついでに、浮世絵コレクション展の隣では、あのピーター・ドラッカーのコレクションも展示されています。千葉市美術館が寄託所蔵しているものです。
なぜ「マネジメントの父」と称されるビジネスの研究者が日本絵画、禅画などの墨絵、室町絵画の虜になってしまったのか。
ビジネスにも通じる芸術の真髄、面白さがよく分かる展示です。

浮世絵は現代でいうと印刷物で、広告宣伝の役割も担っていましたので、大量に摺られていました。それでも人々に注目されて、人気絵師にならないと読まれません。
これは現代にも通ずることです。

北斎は広重より37歳年上で、両巨匠は同時代を生きました。
東海道五拾三次は広重の代表作ですが、実は北斎も五拾三次を描いています。
それにヒントを得て、より人々にうけるように旅情を描いてヒットさせたのが広重。
現代では海外でも国内でも北斎の方が人気が上のように思われますが、前回も触れましたが、当時は広重の方がダントツ人気が高かったのです。

デフォルメしたキャッチーな画風の北斎。
より人々の心を掴もうと旅情を描いた広重。

ビジネス的な視点で見ても興味深く、音楽的に見てもお座敷芸などもよく描かれていて様々な側面から楽しめる、世界に誇る2人の巨匠です。

「メアリー・エインズワース浮世絵コレクション展」は静岡、大阪も巡回します。
静岡市美術館    6月8日~7月28日
大阪市立美術館   8月10日~9月29日

●新しい年度、元号の始まりに、何かチャレンジしたい、篠笛を習ってみたい!
個別のお稽古を承っております。ご相談など、こちらまでどうぞ!

ワード・スピリット 藤本博子
wordspirit.curation@gmail.com

藤本博子(福原百麗)

伊藤忠商事を皮切りに、転職8回、事務職から営業、大道芸人まで20の職種を経験。16年間、人材派遣・紹介会社にて営業、転職コンサルタントとして勤務後、独立。

これまでのべ1万人以上の就業・転職サポートを行い、2013年には人材大手転職サイト主催のスカウトコンテストにて1位(部門別)獲得。

現在、民間委託の求職者支援訓練指定校(セラピスト養成)にて就職支援講座(自己分析、就活実技、顧客サービス等)及びキャリアカウンセリングを担当。現在、京都造形芸術大学で芸術学を学びながら、アートを取り入れた「じぶん分解ワークショップ」を開発。訓練校やセミナー等で広く活用している。

一方、長唄囃子福原流笛方として演奏活動の他、洋楽(フルート)との比較やビジネスの視点から見た指導は非常にユニーク。

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