おはようございます。
人生、丈夫に寝たもん勝ち!2分間コラム。今回は、「寝なくちゃいけない!と睡眠」のお話です。
「寝なくちゃいけない!」と思っていませんか?
ついつい、口に出して言っていませんか?「早く寝なくちゃ!」
このセリフ、悪眠へ進むキーワードの一つです!!
すぐにやめましょう!
睡眠は、「義務」や「修行」じゃありません!
本来は【欲求】そう、欲なのです!WANTです。眠いから寝る・寝たいから寝るのです。
でもそんなこと言ったって・・・今そう思いませんでしたか?
実際多いのです!寝なくちゃいけないと言う人。特に眠りに問題を感じている人に。
この『ねばならない思考』を変えるのは中々難しい。。。それもわかるのですが。
心理学的な側面、脳科学的な側面から見ても、この「ねばならない思考」
寝なくちゃ&起きなくちゃはやめたほうが良いのです。
快眠ループは回りません。
快眠ループを回したかったら、寝たい(or寝よう!)⇒起きたい(or起きよう!)⇒寝たい⇒起きたい⇒寝たい⇒起きたい・・・思考が実はとっても大事。
<心理学的な理由>
ねばならない思考は、好むと好まざると、与えられた目的や決められたことを、「完璧にやる」「達成するために」が前提になります。特に本当は好まないが義務としてやらねばならぬの「ねばならぬ」の場合、その縛り事態もプレッシャーになることがありますし、ゴールと現実にギャップがあった場合や未達成の場合には、追われる危機感を感じたり、ストレスを感じたり、挫折感を味わったり、恐怖を感じることもあるかもしれません。ねばならない思考は上手く使えば前進するためのエネルギーになるかもしれませんが、いずれにせよストレス状況下に置かれる場合が殆どです。
<脳科学的な理由>
~せねばならぬという言葉の裏側には、やりたくないでもやらなければならないという「やりたくない」が隠されている場合が多くあります。
寝なくちゃ!と口に出すと、⇒脳では勝手に眠りたくないけど、眠らなくてはならない!に自動変換されることがあるのです。
眠りたくないを脳が認識してしまう!
また、ねばならない思考だと、眠るが達成目標でそれに向かって頑張って行動を起こす必要が生じます。
そう、脳は「力んでしまう」=興奮の方向です。睡眠は副交感神経が優位になってリラックスしなくては眠りは訪れません。
脳波的にもβ波(覚醒)⇒α波(覚醒しているがリラックス状態)⇒θ波(覚醒と睡眠の狭間)⇒δ波(睡眠中)となります。脳が力んだ状態では覚醒の脳波β波から中々脱出できません。
思考グセを変えるのは簡単ではなく、難しいかもしれません。
先ずは、口から発する<言葉尻>だけでも、
「あー・・・寝なくちゃ・・・」を止めて、
「眠りたい。」「もう寝よっと♪」に切り替えて欲しいのです。
先ずは、そこから!
それでもまだ、寝なくちゃいけないと言う方。
「〇時に寝なくちゃいけないし、〇時に起きなきゃいけないんです。」
それは、本当に義務ですか?一旦考えてみてください。
確かに、会社で働いていると、出勤時刻から考えて、起床時刻が計算されることが多いでしょう。
この時刻より起床時刻が遅れると遅刻!のタイムリミットはあるでしょうし、確かに、ある程度「ねばならない」義務かもしれません。
それでも、何時に起きるか決めるのは自分です。
夜はどうでしょう?本当にその時間に寝なくちゃいけないの?
もっと遅くてもたまになら問題ないかもよ?
明日は早く眠ればいいんじゃない?
毎度毎度、寝なくちゃいけない思考になってしまうまで時刻を追い込んでいるのは自分のスケジューリングですよね?
そのムダ行動やめれば、もっと早く眠れるかもよ?睡眠時間を削って、身を削ってまで本当に今夜やる必要があることなのかしら?
いや、実際ブラック企業に所属していて、寝る間も惜しんで働くことを強要されている人もいるかもしれません。
もう寝なくちゃヤバイ!を強いられている人も残念ながら今の日本社会でゼロではないのも現実です。
職業によっては、睡眠時間までも「仕事」として〇月〇日〇時~〇時は眠る時間です!その次は〇日の〇時~!と義務化・管理化されている宇宙飛行士のような職業もあります。
もし、だれに強要されたわけでもなく、自分で勝手に設定した義務だったならば、就寝&起床時刻は変えなくても良いのです。
一旦「ねばならない」発言はやめてみませんか?
「〇時に寝なくちゃ。。。」× ⇒ 「〇時に寝よう♪」〇
「あー起きなくちゃ!」× ⇒ 「さあ、起きよう!」〇
言葉尻だけでも試しに変えてみてください。
睡眠が修行ではなくなります。難しいこと・苦しむことではなくなっていきます。
「寝なくちゃいけない」ではありません。
『眠りたい』からパジャマに着替えて布団に入って安心して快眠できるのです。
それでは、今夜も良い眠りを・・・「人生、上手に寝たもん勝ち!」
プロフィール
Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー)
代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ)
研修講師/薬剤師/睡眠改善シニアインストラクター(日本睡眠改善協議会)
埼玉県出身。薬科大学卒業後、営業職に従事。医療の現場で心を病む人が増加している現状を目の当たりにし、心理カウンセラー資格を取得。その後、睡眠問題を深く掘り下げるためメンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる中で、睡眠は心と体を元気にし、目の前のあなたに笑顔をもたらす!と確信を得る。
日本にわずか10名ほどしか存在しない『睡眠改善シニア指導員資格』を取得(H29年3月現在)。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』に関するセミナーや、講演活動、『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、企業研修・安全大会講演を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。
新聞連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。
*著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社)
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