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小野寺敦子
エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。
畑 潮
エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー
エゴレジと心の柔軟性
スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします。
🔴エゴレジアップのキーワード
エゴレジ測定の14項目を覚えていますか?エゴレジは、この項目の点数を1点あげれば高められるのです。
エゴレジを高めるキーワードは「立ち直る力」「好奇心」「柔軟性」です。今回は、柔軟性について—。
🔴心の柔軟性
心の柔軟性は、寛容さという形でも表現されます。寛容さは、人との関わりにおいて、その柔軟性を発揮し、不要な争いを生まず、理解を生み出し、友好的な関係を築くために有益な働きをします。寛容さ(心の柔軟性)は、他者との関係だけでなく、自分自身の心の元気を保つ上でもとても大切な働きです。
Yoshi Watanabe 先生によれば、寛容さを身につけると—
- 些細なことで気を煩わされなくなる
- 人の言動に振り回されなくなる
- 気持ちの切り替えが上手になる
- 無意味に怒らなくなる
- 失敗しても立ち直りが早くなる
- 気持ちにゆとりがうまれる
- 過ぎたことに囚われなくなる
寛容さ(心の柔軟性)は、誰かのためというよりも、自らに幸せをもたらす心の特性と言えるでしょう。
さて、あなたの心の柔軟性は、どうでしょう?
次のチェックリストの項目に該当する点数を書き込みましょう。
全くない=0、めったにない=1、時々ある=2、よくある=3、非常によくある=4
※米カリフォルニア州「エイメン・クリニック」のダニエル・エイメン院長作成 2003.3.1日本経済新聞から引用
いかがでしょう。3点または4点の項目が5つ以上ある場合は、要注意です。心が頑なになって臨機応変の対応ができなくなっているかもしれません。
🔴心の柔軟性を高めよう!
日常生活の中で、ちょっと意識してやってみることで、堅い考え、ももの見方を柔らかくすることができます。いくつかの例をあげてみます。
■2つ以上答えを探す
何か行動するとき、決めるとき、2つ以上のアイデアや答え(選択肢)を探すクセを身につけましょう。全く違う方向性の答え(選択肢)を見つければ、それだけ可能性が増えることになります。これができるようになると、一つの考えに縛られたり、固執しなくなります。また、「自分スタイル」へのこだわりや「自分はこういう人間だ!」と決めつけるようなことも減ります。選択肢が多いほど、頭が柔らかくなっている証拠です。
■ボキャブラリーを増やす(語彙力)
誰かとの会話や手紙やメール、LINEなどで、できるだけ多くの言い回しや、言葉を使ってみてください。ボキャブラリーが増えると、発想力・表現力が豊かになります。ユーモアセンスも磨かれます。
※語彙力診断のフリーアプリもあるようです!
■絵や図を使ってみる
言葉だけでなく、絵や図を使って考えてみるクセをつけましょう。今まで気づかなかったことが見えてくるので、新しい発想やヒラメキが生まれやすくなります。複雑なことを考えるときには、単に紙に書き出してみるだけでもいいでしょう。
■とにかく行動する
アレコレ考えるよりも、実際に体験(行動)した方が得るものが多いものです。考えるだけではなくて、どんどん行動に移すようにしてみませんか。実際に体験してみると、自分の予想と違っていることがあります。「思った以上にできた」と感じたり、「意外とダメだったな」と落胆することもあるでしょう。そういった経験を積むことで、自分の判断基準が増えていくものです。モノの見方が変わってくると思いますから、行動力を意識してみると良いでしょう。
🔴心の柔軟性でエゴレジ力をアップ!
エゴレジは、日々のストレスに直面してメゲたとき、自我egoを調整しバランスをとって元の元気な自分に戻ろうとする力です。ストレスとうまくつきあうには「柔よく剛を制す」というように、しなやかさ、やわらかさのある心が大切です。心の柔軟性を身につけエゴレジ力をアップしましょう。ストレスを軽く受けて、受け流す方が、圧倒的に脳にも心にも優しい対応です。
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次回はまたエゴレジ関連の話題をご紹介します。
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