小野寺敦子
エゴレジ研究所代表。心理学博士。目白大学人間学部心理カウンセリング学科教授。同校心理学研究科大学院修士課程教授。同校心理学研究科博士後期課程教授。臨床発達心理士・三越伊勢丹アポセカリー顧問。
NPO法人こどものくに代表理事。
畑 潮
エゴレジ研究所GM。GCDFキャリアカウンセラー
エゴレジワークあれこれ-2-
スレスフルな社会生活に果敢に立ち向かっている現代人は誰もがメゲたり、凹んだりするものです。その理由もメカニズムもさまざまです。でも、誰もが持っている力「エゴレジ力」を高めることで、それぞれの状況に応じて自我のバランスをとる力を強化し、メゲたり凹んだりしても、すぐに立ち直る力を養うことが可能なのです。
エゴレジ研究所の小野寺と畑が、お手伝いします
🔴エゴレジワークのあれこれ
エゴレジ研で実施したエゴレジアップ実験に協力してもらった課題ワークの中から、前回に引き続きいくつかユニークなものをご紹介したいと思います。
🔴課題ワーク 降りたことのない駅
降りたことのない駅で降りてみる。そのときどう感じたか、何を考えたか感想を書いてください。
- 右も左も全くわからず、スマホを使ってしまった。普段は思いつきや気分で行動することが、ほとんどなくなっている事に気づいた。
- 初めて川崎大師へ初詣に行ってみた。寒かったけど、出店がいっぱいで楽しかった。
- 2つのドキドキがあった。不安と好奇心。
- 出口どこ?どっち方面に行けばいいの?人多すぎ・・
- 電車の中からしか見ない駅や町の風景を実際に歩いてみて、思ったよりお店がいっぱいあったり、意外と人が多かったり、新鮮なへぇ~!がありました。
この課題は、まぁ目的のない行動・・・いわば「ムダ」と思えるようなことをしてみることでした。私たちの毎日は案外「効率」優先で行動していることが多いものです。でも、一見ムダと思える時間や行動、意味がないように思える行動も大切にしたいものです。わずかな時間でも暮らしの中に心の「余裕」が生まれます。出口の見えない問題を抱えてしまったら、街の風景を眺めながらのんびり歩く・・・というような「ムダ」なことを試して、少しだけ心にスキマや「余裕」を持ちましょう。エゴレジが働いて心のバランスを取り戻せるはずです。
🔴課題ワーク 普段食べないもの
普段食べないものを食べてみる。そのときどう感じたか、何を考えたか感想を書いてください。
- 体に害はないのか不安になった。どんな文化で生まれた食べ物なのか、を考えた。
- におい、味を確かめて一口だけかじった。
- カニ味噌、イメージしていたより磯臭かった。みんなが「美味しい」っていっているし、もっと濃厚な味を期待したのにガッカリ!
- 小さい頃嫌だったのが不思議・・味覚が大人になったってことか、と思った。
- 想像すると違ったときのギャップが辛いから「無心」を貫いた。
- 面白さ半分、面倒くささ半分。
誰にも苦手なものや、食べ慣れないものはあります。この課題は、「思い込み」や「決めつけ」を取り払って試してみることでした。“ウッソー!美味しい”でもいいし、“ウヮー!やっぱりダメェ”でもいいのです。「思い込み」や「決めつけ」は心を頑なにしてしまいます。それが習慣になってしまうと、なかなか厄介です。頑なな心はメゲやすいのです。
エゴレジ力をアップするためにも、「思い込み」や「決めつけ」でアウト!としているものに、一度チャレンジしてみませんか。試してみようとすることが、エゴレジアップの第一歩です。
とりわけ気をつけてほしいのは、「絶対~ない」とか「絶対無理」いうような強い否定の表現はしないこと。そう言ってしまった瞬間、エゴレジは活動をやめてしまうからです。「絶対」をやめれば、「ダメ」ではない何かを発見できる可能性が生まれます。それがエゴレジの「柔軟性」を高めてくれます。頑なな心の扉をあけて、一歩前へ踏み出してみましょう。
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次回も引き続き課題ワークの図形のいろいろをご紹介します
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