はじめに
3月は卒業のシーズン。来月から一つ歳を取るイメージもあります。個人差はありますが、子供時代、20~30代中盤、バリバリ働き世代、更年期真っ只中、50代後半から60代、高齢者世代と、自分の睡眠に違いを感じる節目ってあると思います。
そうなんです。ヒトも生き物。当然加齢とともに睡眠も変わるのです。カグジョ世代になったら、若い頃と同じ考え方ではそもそも体に合わないのです。
今回はいわゆる高齢者になる前に知っておきべき60歳からの睡眠の捉え方を提案しようと思います。
60歳からの睡眠に対する考え方
『若い頃と比べない!』これ重要です。
赤ちゃんは寝るのが仕事でした。若い頃は寝ても寝ても眠れました。今は夜中に起きちゃう。高齢の親は一日中うつらうつらしているのに夜は寝てくれない。
年齢と共に睡眠の質や状態が変わるのは当たり前。
大さっぱに10歳年をとる毎に30分必要な睡眠時間は短くなると言われます。
活動量も減ります。睡眠の必要量も減ります。
例えば、20歳の頃8時間睡眠だった人は、60歳の頃には6時間睡眠で十分な計算です。
80代にもなれば5時間とまでは行かなくとも、8時間は必要ありません。
さらに、連続で長く寝る=睡眠を維持するのも難しくなります。また浅い眠りが増え、目覚めやすくなるのも加齢の睡眠の特徴です。夜寝た差起きるものだとい
夜9時に布団に入ってしまったら、5時間後は2時です。『夜寝て朝起きる』にはムリがあるのです!
また、概日リズムという体内時計のリズムも、加齢とともに周期が短くなる傾向があります。睡眠時間も短くなるため、リズムがさらに前倒しになり、どうしても早起きになりがちなのです。
『朝まで寝なくてはならない』思考は、ある程度の年齢になったら手放す必要があるのです。
ある程度の年齢をどこにもってくるか?定年を機に、又は女性はやはホルモンに翻弄される更年期が終わったころから、思考を変え、何故眠れないのか悩まない準備をするとよいかもしれません。
そもそも必要な睡眠時間が減る、活動量が落ちて昼夜のリズムが変わる、だけでなく、次のような思い込みもムダ睡眠&眠れない不安に繋がっています。
寝たほうが治る・回復することはもちろんあります。が、不具合ではなくて加齢に伴う衰えなど沢山眠れば何とかなるものではないこともあることを忘れています。
寧ろ寝過ぎが、リズムを崩す原因になったり、だるさや腰の痛みに繋がったり、死亡リスクが上昇したりします。
『必要量以上に眠るのは寧ろ害である』と知ることは大切です。
良いじゃないですか!『起きている時間が長くなった』ラッキー
つまり、やりたいことをやれる時間が増えるのです。
何もすることが無くて布団の中で朝までゴロゴロしている、朝まで眠れないと悩む、睡眠薬を飲むではなくて、カグジョ世代に重要なのは、幾つになってもやりたいこと・やれることを見つけておくことなのではないでしょうか?
まとめ
自分の好きな事・ワクワク・生き甲斐について向き合ってみる時間を60歳を迎える前に作って準備しておくと良いですね。
寝なきゃいけない思考が取れるとずいぶん楽になりますよ。
それでは、今夜も良い眠りを・・・☆
プロフィール
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Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー) 代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ) 薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。 スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月~mizuki~ https://mizuki-kaimin.com/ 新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。 *著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社) |
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