はじめに
昨年の夏にリリースされた睡眠計測管理アプリのポケモンスリープ。カグジョ世代の皆さんはご存じでしたか?
なんと全世界で100万ダウンロードを超えた大ヒットアプリになりました。
そして、きちんとユーザーの睡眠改善効果を生んでいます。
もちろん私も専門家ですので、リリースと同時に試しにダウンロードして使用してみたわけですが。良くできている!が正直な感想。
何がポイントだったのか?カグジョ世代はそこから何を自分の睡眠に取り入れると良いのか?を今回は考察してみたいと思います。
眠りたくなる目的設定
良く出来ている!が感想だと言いましたが。それは、睡眠計測アプリの機能としてという意味ではありません。あくまでもスマホで計測するタイプのアプリですので、使い方次第でエラーも出ますし、精度などは他のスマホ睡眠アプリとそれほど変わりません。
ポケットモンスターゲームと睡眠アプリを合体させたところが肝なのです。
先ず、ポケモンは世界中に子供から大人までファンがいること。特に日本では、以前ポケモンGOが流行した時には、ポケモンをゲットしようと、びっくりするぐらい沢山の大人達が、街のあちこちに出没していた風景も記憶にあるのではないでしょうか。
ただ、好きな人に向けただけでなく、その『コレクション』願望をうまく使ったのがポケモンスリープアプリです。簡単に言えば、睡眠を取ることでゲットできる。
そしてさらに、睡眠計測機能と連動していますから、その睡眠の内容が、得られる特典や集められる種類やポケモンの育成に関わってくるわけです。
分かりやすく言うならば、
「もっと欲しかったら、もっと強くしたかったら、ちゃんと寝ろ!」
そのように作られている。それがミソ。
その結果、先ごろ発表されたポケモンスリープアプリのビッグデータ解析によると、リリース1カ月間の平均睡眠時間は比較群では平均約1分間増だったのに対し、ポケモンスリープユーザー群では平均26分間も増加したというのです!
また、ポケモンスリープユーザー群では、睡眠を改善するためのネット検索のワードがより具体的で種類が多かった。睡眠への関心がより高いということが分かりました。参照:https://ds.yahoo.co.jp/report/20231213.html
私は特にポケモンファンでもなく、収集癖もないタイプの人間ですが、ポケモンスリープを使用してみて、なるほど集めてみたくなるのです。すると眠るのが楽しくなる。出来るだけ決めた時間に床につきたくなる。何故なら睡眠の評価が低いか高いかも重要になるからです。
きっとゲーム性としても程よく簡単に程よく難しく作られているのでしょう。
そして、きちんと自分でルーティンを設定して眠りたくなるように誘導される作りになっている。
この、『床につきたくなる・眠りたくなる・質を上げたくなる』
つまり【寝ることによって得られるご褒美がある】
状態を作り出すことが、楽に楽しく睡眠改善をするコツでもあります。
ポケモンは特に興味がないという貴女。代わりになるワクワクの元を自分で設定してみませんか?
そのご褒美はなんでも良いと思うのです。
難易度レベルとご褒美レベルを自分で設定しても良いかもしれません。
どんなタイプの睡眠ガジェットを利用しても良いでしょう。簡単に記録が取れて記録が見られるものが良いのです。
自分の睡眠を見える化することが大事。
その準備が出来たら、
ご褒美設定ポイントは、例えば以下のような方法で。
☆自分で決めた就寝時刻の前後30分以内に眠れる日が3日以上続けられたら〇〇
☆目標睡眠時間△時間を確保できたら〇〇
☆表示される睡眠評価Sランクが1週間続いたら〇〇
☆計測を1ヶ月続けられたら〇〇
など、目標&段階ごとのご褒美を自分で設定する。
そして、ご褒美を目的にすることで、眠るのが楽しみになりますし、睡眠の優先順位が上がります。優先順位を下げた物は切り捨てざるを得ないのです。つまり今までやっていたムダが見つかります。
さらに続けることで自身の睡眠の変化や、何をすると自分にとって良いのか?も分かってきます。
私は、講演で必ずお伝えしていることがあります。
「寝なきゃいけないから寝る。」は✕
「寝たいから寝る。」が正しい〇
眠りたくなる〇〇を見つけること。これは睡眠の質を簡単に上げるとっても有効な方法なのです!
まとめ
大ヒットしたポケモンスリープ。それは子供の睡眠を促すのに使われる効果だけでなく、大人にも効果をもたらしました。
眠りたくなるご褒美効果。どんどん活用して、楽しく眠りについてみてください。
それでは、今夜も良い眠りを・・・☆
プロフィール
Sleep Performance Company (スリープ パフォーマンス カンパニー) 代表:小林 瑞穂 (こばやし みずほ) 薬剤師/睡眠改善インストラクター(H29年現在)薬科大学卒業後、営業職に従事。その後メンタル専門の薬剤師となり、延べ5万人以上の「眠りの悩み」に関わる。2011年独立。睡眠活用の専門家として、社会人が今よりもっと輝くための『ハイパフォーマンス睡眠法』や『生産性向上のためのセルフリーダーシップ睡眠研修』など、セミナーや講演、企業研修を実施。体感型ワークを多く取り入れた講座は、「すぐに実践できる」「スッキリ起きられるようになった」「仕事の効率化が計れた」「働き方改革に繋がった」など、好評を博している。 スリープ・パフォーマンス カンパニー https://sleep-perform.com/ 快眠サロン水月~mizuki~ https://mizuki-kaimin.com/ 新聞コラム連載・各種メディアでのコラム執筆や、TV出演等も行っている。 *著書:『できる大人の9割がやっている 得する睡眠法』(宝島社) |
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