第33回「老後資金が足りない⁉40代・50代からでも間に合う老後資金対策」

こんにちは、ファイナンシャルプランナーの阪田順子です。

カグジョ世代だと老後が気になるお年頃だと思いますが、老後資金の準備できていますか?過去に老後2千万円問題などがありましたし、漠然と不安を抱えている人も多いでしょう。

現在は、お給料は上がらない、年金は減る、退職金も減る、社会保険料は引き上げ、物価は上昇……つまり、もらえるお金は減っているのに、出ていくお金は増えているという厳しい時代です。実際に私たちが老後という年齢になるころには、今よりももっと厳しくなることが予想できます。

今回は、老後になってお金で苦労することがないように、今からでも間に合う老後資金対策をお伝えさせていただきます。

老後資金はいくら必要?

老後資金は不足するという認識がある人は多いと思いますが、いったいいくら不足するのでしょうか?

「厚生労働省年金局 令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、一般的な65歳以上で夫婦のみの無職世帯の場合、公的年金を含む可処分所得は約21.4万円、支出は約23.7万円です。単身世帯の場合は、可処分所得が約12.2万円、支出は約14.3万円です。どちらの場合も、収入より支出のほうが多いため、収入と支出の差額が不足額ということになり、夫婦のみの世帯で毎月約2.3万円、単身世帯で毎月約2.1万円不足することになります。

以下、65歳以降の年齢ごとに不足する金額をまとめました。

夫婦2人世帯 単身世帯
毎月の不足額 約2.3万円 約2.1万円
80歳(15年) 約414万円 約378万円
85歳(20年) 約552万円 約504万円
90歳(25年) 約690万円 約630万円
95歳(30年) 約828万円 約756万円
100歳(35年) 約966万円 約882万円

老後2千万円問題からすると、意外と少ないと感じるかもしれませんが、支出額は必要最低限の生活を送るための金額となっています。つまり、趣味や旅行などを楽しむ資金や、医療や介護などの資金は含まれていません。住宅のリフォームや子供や孫のための使いたいお金もあると思うので、不足金額はかなり増えるでしょう。

ちなみに、医療費は「令和4年 厚生労働省『医療保険に関する基礎資料』」によると、65歳以上の平均は約201万円、介護費用は「令和3年 生命保険文化センター『生命保険に関する全国実態調査』」によると、一人当たりの平均は507万円となっています。

上記の金額を使って、不足金額を計算してみてはいかがでしょうか。

老後資金対策になる金融商品

おおよその不足金額が分かったら、しっかりと老後資金対策をしましょう。資金はもちろん貯蓄で準備することもできますが、お金を増やす金融商品を使った方が効率的に準備できるのでおすすめです。

①つみたてNISA

つみたてNISAは投資信託などを積立投資していくものですが、長期投資に向いている商品で運用できるので老後資金作りに向いているといえるでしょう。投資で増えた運用益には通常20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISAなら非課税になるのも魅力です。
毎月千円程度の少額から始めることができ、いつでも解約できるので自由度が高いのが特徴です。

②iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoもつみたてNISAのように長期積立投資に向いている商品で運用でき、運用益が非課税になります。さらに、掛金が全額所得控除になり所得税・住民税が軽減される場合があるというメリットもあります。
iDeCoは60歳まで運用している資金を引き出すことができないので、確実に老後資金を作りたいという人に向いているでしょう。

③個人年金保険

個人年金保険とは、60歳や65歳など、契約時に定めた年齢まで保険料を払い込み、受取開始時期になると、一定期間あるいは一生涯、年金を受け取れる保険です。一括で受け取れる場合もあります。
保険は支払った保険料が生命保険料控除の対象となり、所得控除が受けられるので節税にもなります。

④貯蓄型保険

貯蓄型保険とは、保険料を積み立てながら満期保険金や解約返戻金などが受け取れるタイプの保険です。加入年齢によっては、払込保険料総額よりも受け取れるお金の方が多い場合があるため、貯蓄性のある保険も老後資金作りにおすすめです。

まとめ

多くの人は老後資金が不足する場合が多いですが、あなたはいかがでしたでしょうか?

ご紹介したような金融商品を使えば40代や50代でも老後資金を準備できますが、どれも安全にお金を増やすには長い時間があった方が有利な場合が多いです。そのため、「老後はまだ先のことだから」「今度考えよう」と先延ばしにするのではなく、なるべく早く始めていく必要があります。

年金だけで生活していくことは難しいので、いざ老後になって困らないためにも、今からしっかりと準備していきましょう。

<阪田の独り言>

私はつみたてNISA、iDeCo、積立型保険で老後資金を作ってますよ。20代、30代の頃は老後なんて言われてもピンときませんでしたが、40代になると身近になるものですね(^_^;)。何歳まで生きるかはわかりませんが、何歳まで生きても自分が困らないように、また周りに迷惑をかけないように、しっかり老後資金を準備しておこうと思ってます。

<プロフィール>

阪田順子/ファイナンシャルプランナー
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®超初心者向けマンツーマン投資サポーターとして、投資が「怖い」「難しい」「わからない」という方をマンツーマンでサポート。
知識がない、専門用語がわからない方でも投資をスタートできる、「資産運用講座」や「株式投資講座」が人気。投資で失敗し数千万円を失った身内を見て、投資は絶対にやらないと決めていたが、ファイナンシャルプランナー資格取得と同時に勉強のために投資を始める。
「失敗したらお金を失う」という不安を抱えながらのチャレンジだったが、適切な投資をすれば安定的にお金が増える、稼ぐことができることを実感する。
その後は本格的に投資について学び、年収を2倍以上にすることに成功。
お金があれば人生が豊かになるだけでなく、何かあったときも安心なため、投資を多くの人に始めてもらいたいと考え、以前の自分のように投資にネガティブなイメージや苦手意識を持つ人が投資を始められるようにマンツーマンでサポートをする講座を開始。投資で豊かな人生が送れる人を増やすために、ブログやSNSで情報発信も行う。
アメブロ:https://ameblo.jp/meromeromeronnu/
Instagram:https://www.instagram.com/jsfp2020/

 

 

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